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 お読みくださりありがとうございます。

 楽しんでいただけたら嬉しいです。


 


 いやさ、びっくりしたよ。

 起きたら男になっているんだもの。

 しかも、将来の職業、王様だよ! お・う・さ・ま!


 私はアルメシア王国の第4代の王の嫡子に転生し、現在、王妃と4人の側妃を持つ、立派な男になっていた。

 何でこんなことになったのやら。



 

 前世で私は女として生まれ、一夫一婦制の日本の環境で育ってきた。


 転生して、男に生まれたのは仕方がない。


 たまたま王家に生まれたのだって戸惑うことも多いけれど、衣食住に困らない生活の上、たくさんの人が私のために働いて何も持たない私を敬ってくれているのだから、頑張って王家の人間らしく国民のために尽くそうと努力してきた。



 でもね、結婚相手が複数人必要かときかれたら、そんなに何人もの人と付き合えないと思うんだ。

 友達ではないのよ。結婚相手よ?

 複数いたら、それだけ一人の人と関係する時間が減るし、妃同士の嫉妬やらバランスやらを考えると心が擦り減るわ。

 

 

 それにもまして、私には愛しい王妃がいる。

 王妃は私の隣に立とうと10歳からつらく厳しい王妃教育を受けてきて、とても頑張ってきた。健気で優しくて、しかも頼りがいのある人なの。

 それなのに、側妃を迎えろと家臣に進言されて、私が拒否するのって当然よね。



 ところが、王様には子を成す義務と、国内外の政治のバランスを保つ義務があり、側妃を持たざるおえない。

 私は悩んで、悩んだ末、王妃に頭を下げた。


 「ごめんね。私が頼りないばかりに、あなたに苦労をかけます。」

 「いいよー。それって、俺のハーレムってことだろー!」


 王妃はグラマラスな美女だけど、私と気心の知れた侍女の前では男のような言動をとる。


 「ハーレムなんて、いやだ! 王妃は私だけのものなの!」

  

 王妃は、やはり転生者で、前世の日本では男だった。




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