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カウントダウン  作者: まーにゃり
2/3

2話 確定

貯めてた分です。

とりあえず家族で相談だ。


おっと。ここで俺について説明しておこう。

俺は『南 雄介』福岡県在住の41歳独身だ。

公営住宅に母『ケイコ』(ばあさんと呼んでる)と姉『サチ』と姉の息子の高校生『タクト』と同居してる。オヤジは随分前に死んでるし、姉の旦那も死んでる。


俺が大黒柱代理ってとこだね。



現在22時を過ぎたくらいか。

台所のテーブルに4人集める。

現在の状況とこれからの確認だ。

情報の更新、進展を知る為にテレビはつけてる。


突然すぎる異常な状態、急展開に一同喋らないが、俺の所見を言っておく。


「今のとこ、もう終わりっぽいね。」

「嘘じゃなけりゃ逃げる事もできないし、助かる事もできない。」


ばあさんは口が半開きの状態でコクコクと頷く。

サチは真顔で黙ったままだ。

タクトは話を聞きつつ、テレビも気になりキョロキョロしてる。


すぐに言葉が浮かばず互いに黙ってたけど明日の方針を言っておく。明日があればだけど。


「明日は普通通り・・・」


俺が話し始めた途端に政府の緊急会見。


ん?総理大臣じゃない?官房副長官の会見、発表。

誰でもいいか・・・


「先程の発表の続報、新たな情報となりますが・・・」


色々難しい事を言ってる。

俺が理解したのをまとめると


・月が地球に落ちるのは確定

・大体4日後、ざっくり日本時間で金曜日の午後

・落ちる場所は前回の会見と変わらず

・アメリカ大陸の一部はすぐに終了とはならないかもしれないが、結果は同じ

・政府としての活動はこの時点まで


そして締めに一言

「残された時間は少ないですが、国民の皆様、慌てず節度を持って行動して下さい。」

「尚、電気・ガス・水道などのインフラはそのままお使いになられる様各社に通達しておきます。」


出た!節度。ここから最後まで法も何も無くなるのに。どれだけの人が守れるもんかね。


この発表で滅亡が決まりました。

猶予は4日。


案外、各国が協力してミサイルなんかで破壊とか、映画みたいな展開を少し期待したりしてたけど甘くはないようだ。


緊急会見が終わったのと同時にサチがアワアワと

「どうする?どうする?」


そうだよね。どうしようもないからパッとは色々浮かばないわ。


(まぁ、起こりうる最悪だけは避けつつ大人しく最後を迎えられる様にしよう)


「さっき言いかけたけど、明日は普通に会社に行くわ。実際、もう働いても意味も無いから働く事は無いけど、外の状況やらを色々知りたいしね。大丈夫だと思うけど、戸締まりだけは絶対。窓も閉めてて。身内や仲のいい知り合い以外は鍵も開けないでね。」


「はい」

「わかった」

「うん・・・」


今日はここまで、頑張っても仕方ない。


明日の朝、街がどうなってるか。

残った時間どうするか。

明日考える様にしよう。


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