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劇的な夏休み 中二の俺の思い出

作者: 柴島クニオ

【プロローグ】


こんにちは、私は藤川修平、来年高校受験の受験生だ

きょうは私が中二の夏に体験した少し不思議なそして劇的な話を紹介したいと思う。


わたしは中二の夏休みに3つの計画を立てていた


1.彼女をつくる

2.それから彼女と海に行く

3.そしてその彼女とキスをする


まあ、今から考えると何も夏休みにしなくてもとは思うのだが

わたしは夏休みはなにか特別なことが起こるような気がしてたのだ


でも彼女を作るといっても今まで女の子としゃべったことも数えるくらいのわたしには

超難関なのだが


中二のこのときはなぜか彼女ができるような気がしていた


わたしには好きな女の子が三人いた


一人は家が隣の幼馴染の若林マキ

今は私立の中学に行ってるのであんまり遊ばないが小学校の時は毎日遊んでいた

多分マキはわたしのことが好きだと思う。


もう一人は

同じクラスの学級委員で陸上部のエースの進藤こずえ

まあ男子の憧れの存在

でもわたしは同じ陸上部で接点も多い

チャンスはあるような気がしていた。


そして最後に

陸上部の副顧問の寺本先生

寺本レイカ先生だ

まあ、先生と生徒の関係なんてありそうで絶対ないものだが

実は寺本先生が一番期待している彼女候補だ

というのも寺本先生はなんと、うちの二階に下宿しているからだ

つまり僕の隣の部屋に

なんでも寺本先生のお父さんとうちの親父が高校のサッカー部の先輩後輩だったらしくて

なんか、むりやり娘をよろしくと頼まれたらしい

はじめはわたしも学校の先生と同居はいやだなーとか思っていたが

寺本先生を一回見てからはそんな気持ちは一瞬で吹き飛んだ

つまり超かわいいってこと

22歳なんだけど、高校生くらいにしか見えないし


しかし、彼女をつくるためにはまず告白をしなければいけない

これが難関だ

なんせ、わたしは中学になってからほとんど女子と話したことがないからだ

小学校のときは普通に話せたんだが

なぜか中学になってから女子と話すのが超苦手になってしまったのだ


中学になってから女子と話したのは

たったの3回

一回は入学式の時に

隣の神林智子が何部に入るのか聞いてきたから

「演劇部」ってとっさに答えてしまった時

結局、進藤こずえにつられて陸上部に入ったが


二回目は

中一の文化祭の時に進藤こずえが作業中に

「藤川君って好きな芸能人だれ?」って聞いてきたから

とっさにアントニオ猪木って答えたのに

「ふーん」で終わったとき

やっぱりジャニーズ系のほうがよかったのか


三回目は

今年の遠足の時に

バスに酔った俺をやさしく看病してくれた

児島順子に「ありがとう」っていった時


つまり一年半で3回しか女の子と話せないヘタレ

こんな俺が彼女なんか作れるのかとお思いのあなた


でも奇跡は起きたのだ

それもかなり劇的な形で

では、夏休みの一日目から振り返ってみよう


【第一部】

挑戦


夏休みの一日目というのは終業式の日だ

その日は半日で学校は終わり

でもクラブがあるので弁当を持参で来ていた


通信簿をもらったが

この間の三者面談の時に

成績は知らされていたので特に何の驚きもなし

まあ、また家に帰ったら母ちゃんからお小言をもらうことになるのだが


まあそんなこんなで同じ陸上部の竹内シンヤと弁当を食べながらバカ話をしていた

竹内シンヤは中学からの友達だが同じ陸上部で同じ短距離の選手なので

よくつるんでいた


その時

水泳部の水元アユムが「フジカワー、来週の大会でてくれないかリレーの選手が足りないんだ」といってきた

わたしは、小学校の時スイミングに通っていて小学校の市の記録を持っていた


「えーー、水泳は小学校で卒業したんだけどな」と生意気なことをいってみたが

実は中学校になってから記録が全くのびなくなって水泳をあきらめたので自信がなかったからだ


でも水元はあきらめずに「一生のお願い、お礼はなんでもするから」と食い下がってくる

おれは「まあ、考えとくわ」と言ってとりあえず逃れる


俺は自分で言うのもなんだがスポーツは万能なほうだ

でも、全国にはいけない、よくて市大会レベル

そうするとなんか冷めてくる典型的飽き性、陸上も実は県大会決勝8位でもう自分の限界を感じていた


それに比べて

進藤こずえは去年の全国大会で一年ながら100m2位に入っっていた


わたしはそのことに少し劣等感を抱いていた

このまま陸上を続けるか悩んでいた


竹内は「フジカワどうすんの?、水泳部の助っ人、あっ、水着の女の子と出会えるチャンスだね」とまるでひとごとだ

まあ、他人事なんだけど


そんなことがありながら、クラブで汗を流して俺は帰路についたのだ


もちろん、夏休みの一日目は女の子との会話はなし

寺本先生ともあいさつ程度の会話


そんな夏休みの一日目も何もなく終わるのかと思っていた夜の8時、急に家の電話が鳴り響いた

電話はクラスの担任の河本からだった

「おい、クラスの児島が家に帰ってないんだ見てないか?」

俺は「はあ、知りませんけど」とぶっきらぼうに答えた


「実は児島は先月両親を交通事故で失ってるんだ、本人がみんなには内緒にしてくれといわれて内緒にしていたが。。。」


なんということだ、俺は言葉が出なかった


なんでも河本が言うには先月児島の母親の運転する軽自動車が親父さんを迎えに行った帰りに出会い頭に大型トラックと衝突して即死だったらしい

確かに先月、児島は3日続けて休んでいたことがあったが特に気にせずに風邪かなとか思っていた

それ以後も児島には特に変わったところはなかったし


それにしても、同級生がそんな闇をかかえていたことに俺は動揺していた


そして、いてもたってもいられずに、児島を探しに行くことにした

全くあてはなかったが





























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