前へ目次 次へ 7/31 夜の帳にほふられ、骸とさせられたあなたに追悼を いつも温かく私を包んでくれるのが当たり前だと思っていた。 「ごめんなさい」 冷たくなった骸を、私は渾身の力で抱き上げる時にそう囁いた。 「だからお願い。もう少しだけ」 はたりと落ちた私の涙が、あなたをより一層湿らせた。 もうあなたに包んではもらえない。こんなに薄く冷たくやつれたあなたじゃあ。 「……もうダメね」 夜の帳が降りた空を睨んで私は呟いた。 「日没が早過ぎるのよ」 冷え切った布団はもう使い物にならなかった。