表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/31

時を待つ

 早朝、ふと庭木の枝に目を遣ると、蝉が羽化する処だった。

 白く柔らかな身は、穢れを知らぬ幼子の様に輝いている。

「あ」

 私は思わず縁側から飛び出し、それを狙う椋鳥を追い払った。

 蝉の羽が次第に乾き、無垢な身に彩りが添えられる。蝉は微動だもせず、ひたすらにその瞬間を待っていた。

 やがて大きく羽を広げ、ジジと啼いて飛び立った。

 私は飛び立つ勇気に心からのエールを送りながら、神々しい物を見る思いでその雄姿を仰ぎ見た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ