前へ目次 次へ 11/31 私の為に、ココアを淹れる ミルクパンでゆっくりとミルクを温める。膜が張らないように気をつけて。 ほどよく温まったら、ヴァン・ホーテンを三匙。 ほんの少し砂糖を入れて、そして生クリームを可愛らしく絞り入れる。 「たっだいまーっ、さっぶ~、あっ、ココアの匂いっ」 その声で咄嗟に玄関へ向かい掛けた足を踏みとどまらせ、急いでガスコンロをオフにする。 「お帰りなさい。おあがり」 「えへぇ、ありがとう」 その笑顔見たさに、今日も私はココアを淹れる。