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きっといつかは最高の旦那様  作者: 黒塔
第4章 遅すぎた後悔
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-4



暫くして出版社たちが次々に、今回のメリッサ失踪事件について記事にした。全ては”ヴァンスがメイドと浮気したのが原因”だと大々的に報じ、ヴァンスがメリッサの家出で後悔に苦しんだだとか、反省として良き夫となると宣言したなんて、あることないことまで全て面白い記事にされた。



これも全ては第1王子でもあるセドリックが面白がって記者たちに話をしていたからなのだが、ヴァンスは今、人々からどんなに酷い夫だと罵られようがどうでも良かった。むしろ、噂で流れていたかのように、ヴァンスはもうメリッサに夢中だった。





ある日の午後、ヴァンスの執務室での出来事である。



「本当にもう、今日はジュリーとお茶会の約束だったのに」


メリッサがそうして文句を話すのは、ここ暫くヴァンスがメリッサの自由を許していないからだった。自由に外出することを許さず、出来るだけ目の見えるところにメリッサを起きながら、いくつもの書類仕事をこなすヴァンス。


彼女が出かける用事がある時は必ずヴァンスが付き添って行動しており、もう2度と彼女を危険に巻き込みたくないと感じていた。




「今取り組んでいるのが終わったら、一息できるはずだからまっててくれ」

「そう言って、昨日だって緊急の案件が入ってきて、書類が積み上がったのを見たわ」



メリッサの言葉に、ヴァンスからは苦笑が漏れる。今、こうしてヴァンスが忙しくしているのは、メリッサ失踪時にヴァンスがいくつかの政務を引き継いだこともあって、陛下が完全に政界を退いたのである。



元々、体のの弱い王妃を療養させるために、第1王子であるセドリックが2年後の船旅から戻り次第、陛下は政界から離れる予定だった。しかし、ヴァンスがある程度の政務をこなせると分かってからは、療養に良さそうな別荘への引っ越し準備を始めたのである。


セドリックに関してもあることないこと記者に面白おかしく話した後は、「約束の2年後に戻る」なんて告げてまたふらっと旅に出てしまい…結果的に全ての政務を背負うことになったのはヴァンスだった。これまで遊びまくっていたツケが巡ってきたのだと考えると仕方がないとも思えるが、本当にこれは貧乏くじを引いてしまったとしか思えない。



今までは自由に過ごせる第2王子だからとふらふらしてきたこともあって、突然背負うことになった国の重圧に悩んでいることも事実だった。


ただ、今までのようなろくでもない遊び人の王子として人々から冷ややかな目線を向けられるよりも、妻に迎えた女性に尻に敷かれ、真面目になった王子として見られている方が良かったなんて思えてしまうほどに自分は毒されているのだろう。





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