#51 思ったこと全行動⑥
前日と同じキャラになり、温泉に行くことになり、温泉というシチュエーションで思ったことを全て行動にされたら、もうダメだろうと感じたり、温泉で今のキャラの彼女は、絶対に潜るのを抑えきれないだろうと、感じている車内が、今である。
僕の運転で温泉に向かっているが、彼女がなめ回すように見てきていて、なめ回すというより、なめくり回す、という言葉がピッタリなくらい、本当に、ねっとりと、ねっとりと、ねっとりとねっとりと運転する僕を見てきていて、愛しているという意味を含めたねっとりだろう、そう思った。
目的地に着いて、新しめの旅館に入っていくと、さすがの新しめの旅館で、アンドロイドがいたり、アンドロイドがいたり、アンドロイドが申し訳なさそうにいたり、とにかくアンドロイドがいて、アンドロイドがいるんだ、アンドロイドがいるんだ、と思ったりした。
仲居さん的な人が来たけど、特に素を隠すことなく、彼女はスキップ状態で、少ししたらこの旅館に、地震的振動が起こるのでは、というくらいの、彼女のスキップで、こちらもなんだか、楽しくはなってきたのだけど、僕はスキップはしなかった。
楽しみだな、という言葉の連発を彼女はしていて、好きなものでも、好きすぎると、気持ち悪かったり、見たくないと思ったりするんだなぁ、と自分のことを分析している僕は、今の彼女を、普通に好きだな、普通の普通の普通に好きだな、そう思っている。
食事が楽しみだね、と聞くと、♪お風呂お風呂お風呂~と歌っていて、息継ぎをあまりせずに、一息で、♪お風呂お風呂お風呂~とずっと言っていたので、息が長く続くんだな、そう思いながら、ずっとずっとずっとずっとずっとずっと、彼女の[お風呂お風呂コール]の横にいた。
読書をしていると、読書している本とはあまり関係ない、小説のアイデアが出てきてしまい、読書が進まなくなるから、読書は最近出来ていないけど、お風呂好きの彼女から、何か小説のアイデアが出て来ることはないから、普通に楽しく感じていた。
部屋に来たら彼女が、全ての引き出しと扉を開け閉めしていて、思ったこと全行動キャラの彼女だから、きっと、絶対に引き出しに危険なもの入っているなとか、この部屋の把握はちゃんとしておかないとなとか、食べ物何か隠れてないかなとか、思っているのだろう。
部屋の風呂に入ろうと言われて、一緒に入ることが決まったが、風呂という言葉の『呂』という漢字のような男女が分かれた風呂しか入ってこなかったから、正直よく分からなくて、前のキャラの彼女で、そういうタイプはいなかったから、動揺はある。
一緒に風呂に入ろうと言い終わるか、言っている最中にもう、服を全部脱いでいた彼女は、素直で素直で素直で素直で、まあ純粋なのかは置いておいて、とにかく、素直で素直で素直で素直で素直なところが、かっこよくてかわいいと感じた。
決めたことは、素早く放出するよな、思ったことは全て溜めないで垂れ流すよな、露天風呂って、なんで露天風呂って名前なんだろうな、みたいなことを色々考えながら、彼女のあとを追った
飛び込むかもしれないと言う不安が、ここにはあるが、飛び込んだところで、こちらに被害など、それほどないことに気づいてしまって、飛び込まれるなら、いかにも怪しい宗教団体に飛び込まれる方が、よっぽど嫌かもしれないと、思ってしまった。
彼女はすぐに飛び込んだり、浸かったりしようとせず、しっかりかけ湯をしてから入ろうとしていて、「そうですね。対人願望は、まだ無いですね」というフレーズが口癖になりかけている僕には、まだまだ彼女のキャラを分かってあげられるような、力量はないのだと、気付かされた。
彼女が露天風呂のフチに足を掛けたくらいのときに、飛び込んでも足からにしろ、飛び込んでも足からだ、足からいって、はしゃぎのマックスには行くな、おふざけの代表例をやってのけるな、と念じた。
頭から飛び込んでもいい、どこの部分から飛び込んでも、どんなスピードで飛び込んでも、どんな顔で飛び込んでもいい、そう思ってみたが、潜ったり泳いだりは絶対にするなよ、と中心部の中心部で願った。
やはり上半身から飛び込んで、底を潜水しながら泳いでいて、骨粗髭症【こつそしょうしょう】を、漢字か、英語か、口頭か、のいずれかで答えるクイズがあったら、僕は迷わず口頭を選ぶように、この彼女の立場に僕が立ったならば、たぶん[頭飛び込み底泳ぎ]を迷わずに選んでいたことだろう。




