#46 思ったこと全行動
彼女は車内で、デパートで買ってきていた品物を、僕に渡してきて、高速のハッピーバースデーの歌と共に渡してきて、とてもとても嬉しかったけど、夕方にもなっていないのに、明日の僕の誕生日をお祝いしてきたので、多少はせっかちだなと思ったりした、そんな日の次の日が今である。
精神をえぐるという面では、一番キツかったと思うけど、すごく悪い体験だったかと聞かれたら、そうでもなくて、【聞】という漢字は密閉空間というか、口の数というか、そんな感じのヤツが多すぎるので、どちらかというと、昨日の彼女より、【聞】という漢字の方が怖い。
今は目が覚めているが、目を開けたら新たな戦いが始まるから、まだ開けないでいて、しっかりと覚悟という漢字が、頭に浮かんできたなら、目を開けて現実と挑もうとしたが、そもそも覚悟という漢字の覚えが曖昧で、普通に開けることにした。
今日もせっかち彼女だったら、カラダがモタナイと思っていて、せっかち彼女の上のキャラを考えていたら、もうずっと走っていて、急いではないけれど、走りが好きだから常に走っている、というキャラが思い付いてしまった。
目を開けると誰もいなくて、静かだったけど、せっかちキャラの始まりもこんなんだったっけ、と不安が若干漏れかかって、漏れかかって、漏れかかりまくってしまって、正常にはなりきれていなかった。
彼女が奥の方にいる気配がするけど、どうだろうな、と思っていると、彼女の声らしきものが聞こえてきて、みんなが思っている、倍も10倍も何10倍もブツブツブツブツ、ブツブツブツブツ言っている彼女が現れて、変な感じでヤバかった。
キッチンのテーブルには、ズラッと食材が並んでいて、その横には不気味な彼女がずっと悩んだ表情でいて、こっちをあまり見ないで真剣に、豪華とは言えないテーブルの食材と向かい合い、考え込んでいて、不気味さは、もう今までを更新したかもしれない。
科学実験を行う闇の組織みたいな感じで、部屋は少し暗い感じで、いくつもの鍋や容器や、知らない果実的なものや、得体のしれない粉などなど、用意されているものを調合したりしていて、彼女はもう、怪しくないわけがなかった。
まだ僕が、目の前に存在していることに、気付いていないので、こちらが、おはよう、と言ったときが試合開始なのだが、おはよう、で合っているのかとか、もしかして、何か一文字間違ってるかもしれないなとかいう、考えもあってまだ言えなかった。
夢中すぎてこっちには、まだ気づいていないみたいだが、それだけ何かに熱中することはいいことで、すごくいいことで嫌いではないが、彼女という立場にいるので、もう少しはこちらに目を向けてもいいじゃん、とは思っている。
熱中キャラなのかと思っていて、熱中キャラはマシだろうと思っていて、どれくらいマシかというと、『カンピロパクタ一あたる』という、少年マンガみたいな夢を見てから、自分がヤバイ人かもと思い始めたという、僕に付きまとっている事実よりはマシなことだ。
こちらに気付かないこともあるだろうから、こちらから、ワー!とか、オーイ!とか、ねえねえ!とか、ほいほいほい?とか、うぃーうぃー!とか言って、呼んだ方が本当はいいのかもしれないけど、やっぱり相当な量の勇気がいる。
楽かな?と思ってしまったものの、もしもかなりの熱中タイプだったら、僕のことにも熱中するかもしれないので、もしも僕に熱中した場合は、噛みつくように引っ付いてくるかもしれなくて、ずっとずっとずっと、ずっとずっとずっと逃げられなくなるだろうな。
かなり近づいて、おはようと言ってみたけど、彼女は気付かず、小鳥のさえずり程度にしか思えてないのかな、とか、石鹸という漢字は※を四角い場所のなかに入れておけば何とかなるけど、今は何をやっても、何とかなりそうもないなとか、感じたりしていた。
すると、私の愛する彼氏ちゃんだ、今日も可愛いな、抱き締めていい?と、普段言わないようなことを普通に言ってきて、混乱通り越して、コンコンランランも通り越して、コンコンランランコンランラン状態、にまでなってしまっていた。
これは外に出すと、厄介なタイプのやつで、どんなキャラなのか、また分からなくなってきて、過去のキャラのノートを漁ったが、何も出てこず、彼氏ちゃんという言葉が、ずっと鼓膜の全表面に、まとわりついているみたいな感じになっていた。




