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#40 イエスマン③

彼女に、普通にデートしてほしいと言うと、ハイと答えてくれて、自分の洋服を選びたいし、あなたの洋服も買ってあげたい、みたいな感じの言葉をもう少しだけ、砕けた言い方にしたような言葉を、彼女に言うと、ハイと答えてくれて、目的地は、ショッピングセンターに僕がして、何十分後くらい経ったのが、今である。


彼女の運転で、無事にショッピングセンターという場所に到着したはいいが、普通のデートが出来るのか、本当に普通のデートが出来るのだろうか、という不安を、僕の中の僕の中の僕の中の僕に、ずっと聞いていた。


ショッピングセンターデートという言葉を、ただ言いたいだけなのだが、ショッピングセンターデートはとても楽しみで、ショッピングセンターデートはなんだかワクワクして、ショッピングセンターデートは、ドキドキが止まらない。


ショッピングセンターという言葉は、10文字もあるから、文字数稼ぎの観点から見るといいけど、他の観点から見てもよくて、濁点やら半濁点やら、ちっちゃい文字やら、伸ばし棒やらを、すべて兼ね備えている、素晴らしい言葉だ。


好きな場所に行ってくださいと言ってきたので、ただ好きな場所に向かって、歩き出して、歩いて歩いて歩いて、そして歩いて、それから、歩いて歩いて歩いて、ずっと、歩いて歩いて歩いて歩いた。


一日に野菜をいっぱい食べたけど、その野菜が玉ねぎと長ネギとニラとミョウガという似たような野菜オンリ一で、量を沢山食べたけど、健康にいいのかは疑問が残ったことが、前にあったけど、『私は、ただあなたに着いていくだけだよ』みたいなことを彼女が言ってきて、疑問に残らず、しっくりきた。


さすがのイエスマンだな、と思ったけど、普通のイエスマンだな、とは思わずに、可愛い世界一可愛いイエスマンだな、とか、なんかすごくいい感じのイエスマンだな、みたいに思ったりしていた。


衝撃映像の番組や動画系の番組をいっぱい見すぎているので、これも見たことあるな!みたいなことはよくあって、もしも映像系の番組のワイプに映る機会が僕に来たら、演技しなくてはならないが、演技する自信はないので、挙動不審になることは、確定事項だが、彼女のイエスマンキャラも、もう揺るぎない確定事項だと、確信した。


洋服店みたいな場所に着いたはいいけど、特に何が見たいとかはなくて、どれにしていいかも分からずに、洋服店特有の緊張感溢れるヒエヒエの空気に包まれて、洋服を選ぶとか、洋服を彼女に選んであげるとか、そういう次元にまでは、到達できそうもなかった。


カタカナで言う言い方は、分からないから、洋服店と言ってしまったけど、アパレルみたいのを聞いたことがあるから、アパレルみたいのを洋服関係のワードとして、覚えている気がするから、アパレルストアみたいに言えばいいのかもね。


自分の洋服を選んで、彼女の洋服を選びたいと思っているのに、その気分を破壊しようとしてくる雰囲気に、もう自我が薄れかかっているように感じ、アパレルストアで暴れる人に、なる一歩手前になるところだった。


これがいいかな?と聞いて、彼女がハイと答えたとしても、イエスマンに自ら何かを選ぶ意思はあるのかが、今、一番引っ掛かっていて、彼女の意思のないハイならば、それは、ただの肯定人だから意味はそれほどなくて、本当に本当に悩んでいる。


店の中ではあるけど、アパレルストアの中に入りきれず、敷地で言うと外みたいな場所にいたから、なんか時間が掛かりそうな話を持ち掛けてきそうな、不気味であり、少々爽やかさも纏った青年に、彼女ごと捕まってしまった。


アンケートスタッフみたいな人に、紙とペンを渡されたのだが、アンケートは苦手で、アンケートはパーソナルの部分をさらけ出すから苦手で、アンケートが得意だよって人?、というアンケートを道行く人に取りたいくらい、アンケートは苦手だ。


アンケートなんて、一番イエスマンの人に渡してはならないもので、アンケートにイエスマンが答えるなんて、プロボクサーが殴られ屋を殴るみたいなことに、近くも遠くもない、みたいな感じの関係性だろう。


彼女は、全てのアンケートの項目に、イエスで答えるに決まっていて、もう、質問内容を読まずに、ただただイエスの前に書かれた四角に、チェックを入れるという作業に、集中して集中して集中し続けることでしょうね。

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