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#39 イエスマン②

料理したり、何かして欲しいことを聞いてきたりして、して欲しいことに対しての返しに、下手な回答をしたものなら、逆ギレするパターンも考えられなくはないから、慎重に慎重に、して欲しいことを考えて、語尾を特に丁寧にすることを心掛けて、挑んでいるのが今である。


何でも受け入れてくれそうで、逆に怖いので、ありきたりなお願いの方がよさそうかなと思ったけど、ありきたり、という言葉を使ってしまったせいか、ありきたり、という言葉に『ありきたり感』を感じられずに、少しパニックになった。


彼女に、普通にデートしてほしいと言うと、ハイと答えてくれて、甘酒とかけて、口内炎ととく、そのこころは、どちらも飲むテンテキでしょう、という謎かけを思い付いたときみたいな、調子のよさが表れてきた。


自分の洋服を選びたいし、あなたの洋服も買ってあげたい、みたいな感じの言葉をもう少しだけ、砕けた言い方にしたような言葉を、彼女に言うと、ハイと答えてくれて、素直だな、素直だな、素直だな、素直だなぁ、素直だなぁ、みたいに思った。


反論のない、懐の深いキャラと決めつけてもいいのだろうか、と思ったのだが、もしも、そう決めつけてしまって、調子に乗ったときに、ボコボコにされたのなら、もう一生立ち上がれないかもしれないので、いつもの気持ちを胸に進んだ。


世界に似たような料理はたくさんあるが、そのほとんどが他の国から伝わったものではなくて、その土地から生まれたものだったら、類似は仕方ないのかもと思うことができて、楽になれるかもしれないけど、彼女に車の運転も頼んでみて、OKだったことに対して、楽になれるかも、とは一ミリも思わなかった。


何でも受け入れてくれて、逆に愛情が感じられなかったのだが、コンビニ店員になったとして、コンビニ店員のやることで一番無理なのは、クリスマスなどの行事で、コスプレ衣装を着させられることだと決まっている僕は、この状況に、何の苦を抱いてもない。


反論してきた以前のキャラに、愛しさが沸いてきて、今までで一番、よそよそしくなってしまっているかもしれなくて、今までで一番、彼女が楽しくなさそうに見えてきたり、してしまっていて、これはこれで、今までとは別の強い締め付けを感じていた。


目的地は、ショッピングセンターに僕がしたのだが、果たして、これが、凶と出るか吉と出るか、そんなことは分からなくて、ショッピングセンターと言ってしまったが、ショッピングモールと言った方が良かったかも、という考えも溢れてきて、パニックになった。


二人で車に乗って、もちろん彼女が運転席、僕が助手席のスタンスで乗って、カーナビを操作して、さあ走り出そうと言うときに、カーナビが発した出発の合図にも、ハイと言っていて、カーナビにもハイと言っていたなと、思った。


結婚してください、と彼女に言う日も、かなり近いかもしれないが、もし、僕が彼女に結婚してくださいと言っても、何の脈略もなく、今、結婚してくださいと、彼女に言ったとしても、彼女は、迷わずハイと、答えることだろう。


前は恥ずかしいと言っていた、到着後の腕組みを提案したのだが、それにもハイ、としっかり返事をして来て、首でリズムを取りながら、右足だけすり足でこちらに向かってきた時以来、彼女のことを、バケモノかもしれないと感じた。


彼女が苦手と言っていたホラー映画を、見ることに関しても、ハイと答えてくれて、ランナーズハイ、などに代表される、○○ハイ、それのハイという返事バージョンである、【ハイハイ】になっているのでは?と、少し心配になった。


どれかに、イイエと言わせたくなってきたけど、何でも許せてしまうのかもしれないと思っただけで、恐怖に似てるけど、あまり似てないかもしれないが、やっぱり似てなくもない、みたいな感じのものが、襲ってきた。


どれだけ長い間、キスを保てるかのチャレンジをしようと言いたかったけど、彼女から見た僕が、今のキャラでは彼氏未満みたいな場合も無くはないから、キスという二文字と、スキという二文字は、今は言わない方がいいかもしれない。


言わずに、普通のデートになることを望んでいて、でも、僕は潔癖症で、誰かが触ったものが触れないような潔癖症ではなく、自分が触ったものを誰かに触れられるのが怖い方の潔癖症だから、普通のデートを、普通の状態でも、出来るはずはないのかもしれない。

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