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#36 嘘つき④

カラオケの最新の採点の機械で、100点取ったことがあると彼女が言い出したけど、カラオケに行く前に行きたいところがあると言われて、そこは激辛ラーメンのお店で、食べた後に、辛くない辛くないと言いながら、カラオケボックスに向かっているのが今である。


辛くないと言い続けているのに、カラスみたいな鳴き声を出していて、カラスみたいな鳴き声は、かなり辛いときか、カラスと通じ合いたいときにしか使わないから、たぶんすごくすごく辛いのだろう。


カラオケボックスに着いて、カラオケボックスについての話を彼女と2、3往復交わし、店側としっかりとした契約を交わした後、即ドリンクバーに行って、ドリンクバーわーい、ドリンクバーわーい、という子供のようなテンションでいた。


彼女の扱い方の他にも、色々と考えることが多くて、家族以外にはタメロを使えないという、文字通りにタメの人だけにタメロを使う生活を、ずっとしてきた僕だから、色々考えることが多くて、なんだか、甘ったるいミルクセーキを欲していて、すぐ飲んでいた。


彼女が、カラオケの採点に挑めるような体調ではないのは、見ればすぐに分かって、まっすぐ座っていないし、人間が発さないような声にならない息をしているし、彼女が今、100点を狙うことは、生肉を掴んだ箸で玉ねぎを掴んで、そのまま口に運ぶようなものだ。


まずはウォーミングアップだと言って、彼女はお尻を突き出して振る、ダンス曲を歌い始めたのたが、そのお尻を突き出すダンスはプロと言ってもいいほどで、おしりダンス精密採点機能があったら、絶対99点はいっていると思うほど、素晴らしかった。


歌は上手いとは言えないものだったけど、自分は上手いんだ、自分は上手いんだ、かなりかなり上手いんだ、というようなスタンスで歌っていて、もしかして上手いのかもしれないという、一歩手前までは来ていたと思う。


間奏あたりで、辛ぁぁぁぁっ、と言っている気がしたが、さっき食べたものがまだ辛いのか、そういう曲なのかは分からなくて、でも間奏に、辛ぁぁぁぁっと、叫ぶ曲は聞いたことがないので、普通に普通にまだ辛いのだろう。


僕は曲を知らないので、ずっと雪の曲しか歌わなかったのだけれど、その曲は知らない英語やら擬音やら、オノマトペやらオノマトペやらオノマトペやら、オノマトペやらオノマトペやらオノマトペやら、が沢山ある曲で、なんかいい感じだった。


彼女はツラさと読まない方の、カラサと読む方の【辛さ】がまだまだ残っているのか、情熱系の曲しか歌わなくて、カラサとかツラさが身体を、鼓舞しているような、鼓舞していないような、そんな感じになっているのだと思う。


まずは、歌に慣れるために、採点機能は入れないで歌ったのだが、僕は妄想のしすぎで、妄想の対象者がどんな人物なのかを忘れかけているような、気がすることが前はたまにあったので、何事も慣れるということはいいことだ。


辛さが落ち着いてきたのか、彼女の歌は上手くなってきているが、ダジャレは秀逸なコンテンツなので、駄洒落ではなくて、美洒落と書いた方がいいのではないかと思ったり、横書きの文章があると、まず最初に縦読みが隠れているか、確認してしまうようなカラダになってしまった僕は、何よりも歌詞のことばかり見ていた。


採点機能を入れて、彼女が情熱のバラードを歌ってくれたのだけど、それはどんなロックよりもロックで、パワフルで、スッと入ってくる歌声で、バラード越えて、もうババババババババラード、みたいなところまで来ているような曲だった。


これは90点の後半あたりが出るかもと思っていたけど、もっと行く気もしていて、もっと行くとしたら、90点の後半の後半の後半あたりかなと、思っていて、ちなみに90点の後半というのは、90.9点みたいなものではなく、99.1みたいなものだ。


結果は89点で、90点台にも乗せられなかったみたいだけど、母が月額を払えば動画が見放題みたいな感じの、動画サイトの話をよくしてくるのだが、そのサイトの名前を間違えて『風流』と呼んでいて、それを聞いたときに比べれば、衝撃はかなりマシな方だと思う。


僕も採点したが、散々で、僕も彼女に激辛ラーメンを一口もらったので、その辛さがすべての感覚を麻痺させ、得点感覚も衰えたのだろうと推測しているが、たぶん100点なんて一生でないと思った方がよくて、たぶん100点なんて一生でないもので、でも、今日一日の流れは、お笑い的なパターン的には、100点かもしれない。

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