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#21 計画的

ヤバイくらいの天然キャラになった彼女が、この切符がプレゼントだよと言って、僕に切符を渡したあと、小走りでホームに向かい始めて、疲れがドバッと出てきて、そして彼女は電車本体も10分前行動するかもだからね、みたいに言い放ってきたのは昨日のことだ。


怒らせた場合は、次の日に良くないキャラになるみたいだけど、NOレジ袋なら、せめて3円引けという時代も過ぎ去った今の時代だからこそ、そんなの合ってないと思うわけで、横流しという言葉の由来が、コンロで茹でた麺を横にある流しですぐに洗おうとしたときに、これか!ってピンときたんだけど、僕の直感が当たらないはずがないのだ。


折り畳み傘は「降りた民がさ、」に聞こえなくもないから、折り畳み傘の[傘]を強調するか、[がさ]ではなくて[かさ]にすればいいと、普通に思っているのだが、今日の彼女のキャラも、特に昨日は何も無かったから普通だろうと、普通に思っている。


今日は早く起きてしまったから、まだ彼女は起きていなくて、早いといったら四時とか五時とかを思い浮かべる人も多いかもしれないが、三時で、その中でも50分台だから、かなり早いの中の少し早いくらいになることだろう。


目が覚めたけど、彼女も普通のニンゲンとして寝ているし、まだ四時前だから二度寝しようと思っていたが、考え事をすると止まらなくなる僕だから、オフィスロッカーマンというロッカーに1日100円で住む男になりたいとか、七転び八起きと、菜々子・ロビン・直樹は発音が似ているなとか、些細な考え事をしてしまっていた。


四時ピッタリに目覚ましも鳴らないのに、すっと彼女が起き上がっていて、その瞬間を偶然にもこの目で見てしまって、もっと早めに寝ておけばとか、これは本当に見てもいい起床風景なのかとか、色々と考えをめぐらせながら、心を落ち着かせた。


真面目なキャラなのは分かるが、真面目も真面目で怖いし、もしかすると、真面目がこの世で一番怖いと言っても過言ではないくらいかもしれなくて、ちなみに、この世で二番目に怖いと言っても過言ではないくらいのものは【台風一過の青空だが、一家の雲行きは怪しい】と言ってくる人だろう。


彼女は僕が薄目をあけていることなんて、たぶん知らなくて、気付かれたら、絶対にすぐに起こされてしまうだろうし、彼女が二度寝反対派ではない可能性の方が低いかもしれないから、ゆっくりとゆっくりと気付かれないように、薄目を閉じた。


目を開けると、もうそこは七時前で、豪華な料理がテーブルに並んでいて、彼女の世界にしては少し異様な感覚がして、そっか、常にいつも異様は異様かと、納得しつつ、この状況に浸って浸って浸って浸って浸りまくっていた。


一番怖いダシャレは、君の家の一個下に引っ越した、だろうなとずっと思ってきたのだけれど、ダジャレ関係なしに今の時点での一番の恐怖は、見慣れないようなジャージが、部屋の隅にあったことで、もうなんかセレブが使いそうな高級そうな生地をしていて怖い。


たぶん、僕が四時前とかに目が覚めて、二度寝して、七時前に目が覚めるまでの限られた時間のなかで、彼女は早朝ランニング的なことをしたのだろうけど、それはリアルが充実してますハイ、みたいな人がする一日のルーティンみたいなものだから、まあ、まあいいだろう。


ルーティンか、ルーチンか、ルーティーンか、どれが正解なのか、久し振りに頭のなかで論争を繰り広げてしまっていて、そのルーチン世界へと今、声が飛んできて、それは彼女の、席に着くように言う声で、僕は従って席に座った。


すると、テーブルには僕のものらしきぎっしりと予定の書かれたタイムテーブルのメモがあって、どこかの大学のどこかのスポーツ部の、どこかの練習メニューよりもヤバそうな、キチキチでキチキチなキチキチの予定表で、ふんぞり返る、という言葉を初めて脳で反芻してしまうまでに至っていた。


時間厳守の文字や、トイレの目安時間まで書いてあって、DVDはドメスティックバイオレンスディレクターの略ではないということを自分に言い聞かせる時間もないのかよと、考えたりしている間にも、彼女の鋭い目がギラギラギラと光っていた。


予定表には、一分単位のものまであって、頭を抱えていたけど、こちらの望むものを予定の一部に組み込んでくれたっていいじゃないかとか、本当に必要な予定を提案した場合、素直に変更をしてくれるくらいの人ならやっていけるのに、とか思っていた。


これが寝て起きた明日にも、継続されていたらもう駄目かもしれないと思ったが、明日のことを考える前に、今のことを考えないと、どんどん予定が延びていって、怒られて、もっと扱いが難しいキャラと翌日接しなければいけなくなるかもしれないから、今を生きると決めた。

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