『クイズ 異世界ファンタジー王』のレギュラーメンバーとして出場することになってしまった、元成績最下位にしてスクールカースト最下位の引きこもり
司会者「さあ!クイズ 異世界ファンタジー王がいよいよ本日からレギュラー放送となりました!」
気づいたら、俺はいつの間にか、この異世界で大人気のクイズ番組の解答者となっていた。
『クイズ 異世界ファンタジー王』
『異世界ファンタジー王チーム』と、『ファンタジー素人チーム』の2つのチームに分かれ、それぞれ異世界ファンタジーに関するクイズに答えていく。
ちなみに俺は、『異世界ファンタジー王チーム』の、水上龍人だ。
出題者は、エルフ族の女子アナという、ミナ・マリーだ。
「問題をさしあげます、ミナ・マリーです。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、第1問!」
番組開始、記念すべき第1問は…?
「このゲームの裏技として認定されている、いきなり最強の装備を登場させるためのコマンドを、間違いなく正確に入力してください。」
というものだった。俺はさっそくそのコマンドを入力した。
司会者「正解は…、異世界ファンタジー王チーム、水上龍人!お見事!」
異世界ファンタジーに関することなら、何でも知っている俺、水上龍人。
学校時代は定期テストの成績最下位、スクールカースト最下位と、断トツで最下位で、クラスからも学年からも煙たがられ、そのことに劣等感を感じ、やがて不登校、引きこもりになったという経緯がある。
それがこっちの世界ではクイズ王のチームのエースとして称賛される。
司会者の質問。
「このコマンド、知ってたの?」
「はい、実は不登校になって引きこもり生活をしている時に、このゲームやってたんで、その時にこのコマンドの裏技を見つけたんですよ。」