宿題の意味
翌日、僕達は四人揃って、ボケじいの家に向かった。
ゆみちゃん達は、最初は太一を見て驚いたが、力の時のように怯えることはなかったため、力が、
「いや、俺より大きいんだからもっとビビれよ。」
「無理だよ力。力は顔が怖いけど、太一は優しい顔してるから。」
慎が言うと、ゆみちゃん達は頷いている。力はそれを見て
「いや、そんなことは・・・」
否定しようとして、自分でもその通りかと言う結論に至ったようで力は途中でいうのをやめた。
その様子を見て僕らは笑った。僕はボケじいの家の表札を探したが、見えるところにはどこにもなかった。最近の家なら表札がないところも珍しくがボケじいの家のように古い家で表札がないのは逆に珍しかった。
「これで、全員揃ったようじゃな。」
ボケじいが散歩から帰ってきて、みんなに向かって言った。
「ボケじい、おはよう」
ゆみちゃん達が挨拶して、僕らも
「おはようございます。」
と挨拶をして、ボケじいが「おはよう」と返した。
「太一君は大きくなったね。でも、顔はそんなに変わってないかな?」
「お久しぶりです。昨日、海達にも同じことを言われました。」
「そうかね。ワシとしては君達四人がまた、一緒にいるところを見れて、とても嬉しいよ。」
ボケじいが言うのを聞いて、力が、
「それって・・・・」
言いかけたところで慎が手を出して制止し、
「この話は、終わってからにしよう。」
ボケじいは笑顔で
「君達にはわかったようじゃな。今日はこの後予定があるから話があるなら明日にしてくれるかね?」
「わかりました。」
僕が言うと、ゆみちゃんが
「何の話?」
と聞いたが、本当のことを話すのはよくないと思い、
「僕の宿題の話だよ。」
「お兄ちゃん、宿題は進んでるの?」
慎二君が聞き、
「もう少しで終われそうかな。」
「僕、全然終わってないよ。」
裕太くんがいう。
「そんなもん夏休み最後の日にまとめてやればいいんだよ。」
力が言うと、太一が
「ダメだよ。早く終わらせて、それから復習もして、学校にいけば友達より勉強ができるようになるからそうした方がいいよ。」
「復習をすべきかはおいといて、最終日にやったら確実に終わらなくて泣かなきゃいけなくなるよ。実際、力は毎回僕達が手伝ってようやく終わってたからね。」
慎が言い、ボケじいも
「学習をすることも必要じゃが、計画を建てて何かをする練習のためでもあるんじゃよ。期間のなかでしっかりと終わらせられるように取り組むことが大切なんじゃよ。
さて、今日は駅員さんが市長になったところじゃな」
そう言って、ボケじいは話を始めた。




