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浮上 -ボケじいとの夏休みー   作者: TAKEMITI


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いじめ

みんなと別れた後、僕は直ぐに里親が決まって、今の両親と暮らしてて、お父さんがアメリカで仕事をすることになったから、僕もアメリカで暮らしてたんだ。

日本人があまり住んでないところで、英語も話せないし、元々、人と直ぐに仲良くなれない性格だったから、一部の人にいじめられたりもしたし、お父さん達の前では何もなかったように笑ってたけど、本当は毎日泣いてて、日本に帰りたかったし、みんなに会いたかった。

でも、両親にも嫌われたくなくて、一人でずっと悩んでて、追い込まれて、自殺未遂までしちゃって。

その段階になって両親も僕がいじめられてることとか悩んでたことも気づかせちゃって、二人ともが泣いて、僕に「ごめんね」って何度も言われて、お父さんもお母さんも何も悪くなくて、その時、僕ももっと早く相談してれば良かったってことと、これ以上心配かけたくないって思って、変われるように努力したんだ。

段々と友達もできるようになって、英語も話せるようになって、ようやくアメリカでの生活になれた頃に、お父さんの転勤が決まって、日本に帰ってきたの。


太一がそこまで話して一息つくと、慎が

「お父さんの仕事場はこの辺なの?」

太一は笑顔で、

「職場はこの辺じゃないけど、家はけっこう近くだよ。」

力がものすごい勢いで、太一の胸ぐらをつかみ、

「お前、自殺しようとしたってなんだよ‼」

太一も僕達も驚いていたが、僕と慎が力を押さえようとし、太一が小さな声で

「ごめん・・・」

「俺が怒ってるのは、俺のどうしようもないところで勝手に死のうとしたことだ。確かに、今まで俺らは太一がどうやって生きてたのか知らないし、その時の辛い

気持ちとかもわからないけど、俺らに黙って勝手に死ぬことは、今までもこれから

も絶対許さないからな。」

力はそう言って、太一の胸ぐらを離し、太一の両肩に手をおいて、まっすぐに太一を見て、

「俺らはどんなに離れてても、違う国にいても兄弟だろ?」

僕と慎は顔を見合わせ、笑ってから、力に向かって

「心配だったのはわかるけど、胸ぐらつかむのはダメだと思うな。」

慎が言い、力も少し気にしていたのか小さく「ぐっ・・・」と言い、僕が

「僕と太一は兄弟じゃなくて親友だけどね。」

また、力が、「うっ・・」と言う。そして、力は恥ずかしそうに

「うるさいな、そこは別にいいだろ。」

そのやり取りを見て太一も笑顔になり、

「力、慎そして海もありがとう。」

 僕らは声をあわせて、「気にすんなよ。」と言った。


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