表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
浮上 -ボケじいとの夏休みー   作者: TAKEMITI


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/48

昔話「少年と3人の侍」(4)

「隆坊、あの侍は何だったんだよ?」

次郎が聞き、修吉が

「領主の部下ってことは、隆も領主と関係があるということですか?」

少年は黙って下を向いて、なにも言わない。庄三衛門が

「次郎・修吉、そんなに問い詰めたら答えにくいだろう。

隆、ひとつ確認するが、あの侍や領主が、前に言っていた危ないことに繋がるのか?」

少年は黙って頷いた。

「そうか、じゃあ我々のすることはあいつらから隆を守ることだけだな。」

庄三衛門が言い、

「なるほど、あいつらをぶっ飛ばせばいいんだな。

「次郎さん、違いますよ。隆が狙われる元をたたなければ問題の解決にはなりません。」

次郎と修吉が言い、少年が

「家に戻ってからお話します。」と言った。

家に戻り、少年は母親にあったことを話すと、母親は小さく「そうですか」といい、三人に向かって、

「私は、領主の側室でした。隆は領主の子どもですが、上の兄たちから、家督相続の問題で疎まれていましたので、私がこの子を連れて城から逃げたのです。

でも、相次いで兄たちが病で亡くなり、跡継ぎがなくなった領主が、隆を探し始めたのです。」

「じゃあ、隆坊は次期領主様ってことか?」

次郎が聞くが、母親は首を横に振る。修吉が

「次郎さん、もしも母上殿が、隆を領主にしたいなら、今ここにはいないでしょう。隆もそれを望んでいるようには見えない。」

「その通りです。私達親子は貧しくてもここでの生活に満足しています。隆が領主になったとしても幸せではないでしょう。」

母親は静かにそう言い、庄三衛門が

「なぜだ?隆が領主になれば、母上殿の病気の薬も手に入るのではないか?隆だって贅沢ができるだろう?」

「裕福だから幸せではありません。隆が領主になれば、家老達の操り人形にされてしまうでしょう。

領主になれば暗殺されることもあるでしょう。

例え、今言ったことがなくても、隆は自由を失うでしょう。自由で、自分が楽しい、そうでなければ幸せとは言えないと思います。」

「どうするんだよ、庄三衛門?隆坊の幸せが今の生活なら、領主側に隆は渡せないよな。」

次郎が年長者である庄三衛門に聞く。修吉も

「領主軍と戦えるだけの戦力はありませんから、速やかに移動をして、姿を隠すのが得策ですね。」

「無理だ。今さら逃げても既に見張りがいる可能性がある。何より母上殿の体調を考えても逃げるのは難しい。」

「じゃあ、大人しく降参するのかよ。」

次郎が聞くが、庄三衛門は

「いや、それでは隆を守ったことにはならないだろう。」

「じゃあ、どうするつもりですか?まさか、戦うつもりですか?」

修吉も聞く。

「そのための俺達だろう?」

次郎と修吉は顔を見合わせて、

「それもそうだな。」

「仕方ありませんね。策は私に任せてください。」

母親が言った。

「ありがとうございます。でも、命の危機を感じれば逃げてください。」

「そうだな、怖くなったら逃げてもいいぞ、次郎・修吉。」

「あっ?庄三衛門こそな。」

「そうですよ。私の策ですから、私がいなくては話になりませんからね。お二方が先に逃げてもらっても構いませんよ。」

3人は楽しそうにこのはなしをした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ