ゲームはじめました
執筆歴なし、初めての作品となります。
文学などを本気で習った経験もない稚拙な文章力で書いていますので、文法や日本語などかなり怪しい部分も多いかと思いますが、何とか頑張って完結まで書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
2017年 2月28日
本文レイアウト等を変更しました。それに伴い、一部文章の変更を行っていますが内容は同じです。
四月一日、世間ではエイプリルフールなどという嘘をついても許される等というふざけた日に、俺は嘘だと思いたい、そんな物語を始めてしまった。
四月一日、それは世界中が待ち望んでいた日であり、待ち望んでいた一部の人々が困惑と悲しみに包まれる日でもあった。
今世界各国で躍起になって研究を進める分野。それが仮想現実、所謂VR技術であり、それは確実に進化を遂げていた。しかしながら、小説やアニメの中で描かれるようなVRMMOのようなゲームは、今だ開発されていなかった。しかしこの日、全世界のゲーマーにとって夢と希望の詰まった一つのゲームタイトルが開発され、公式リリースされる事となったのだ。当然ながら世界各国ではこの素晴らしいニュースが報道され、世界中が注目するゲームタイトルとなっていた。
Eternal Fantasia Online
通称≪EFO≫。そう呼ばれるこのゲームの内容自体は、特に目新しいものではない。仲間と共に、剣や魔法を駆使して魔物や怪物を打ち倒していき、自身を強化しながら物語を進める。巷によくあるタイプのMMORPGと呼ばれる物である。
しかし、このゲームは今までの、画面を眺めながらコントローラーを操作するであったり、ヘッドマウントディスプレイを装着し360度視野を謳った疑似的なVRゲームではない。
このゲームはフルダイブ型のゲームタイトルなのである。
このゲームを開発したのは、日本のとある企業。
まだまだ新しい企業ながらにVR技術の開発を進め、遂にフルダイブ型のゲームを作り上げたのだ。そしてβテストを実施する事数回、リリース予定日を変更することなく、世界に先駆け、この日本で公式サービスを開始するのであった。
この発表があった後、日本に移住する決意を固めた人々もいたというから、ゲーマーのゲームにかける情熱は恐ろしい。
「リンクギアの調整はおっけー、ソフトもインストール中。後は始めるだけだなっと!」
俺は部屋のベッドにリンクギアを置き、ソフトのインストールを待つ間、このゲームの公式サイトを観覧していた。
「しかしまぁ、あいつが俺をゲームに誘うなんてなー。」
ディスプレイを眺めつつ、一人呟く。このゲームを知ったのは、ある友人からの誘いからであった。
津田大樹。俺と同じ学校に通う友人で、幼いころからの仲だ。
小さいころから活発で、家でゲームというよりは外を駆け回っていたような俺に対し、大樹はどちらかと言えば物静かな奴だった。ただ、だからと言って大人しいって訳でもなく、どちらかと言うと大人びているといった感じだろうか。
高校生となった今でも、馬鹿な事をやらかす度に大樹のありがたい説教を受けるのである。同い年なのにな、保護者かよ……。
モニターを眺めつつ、これから始めるゲームに俺を誘った友人へ心の中で文句を吐いていたが、デスクの上に置いていた携帯が、なんともポップな音楽で着信を告げる。
噂をすればなんとやら、大樹からであった。
「もしもし、ハル、リンクギアの設定は終わったか?インストールの方は問題ないか?」
だから保護者かよ。
大樹は、あまりゲームや電子機器に詳しくない俺を気遣ってくれているのだろうが、少々お節介が過ぎるのだ。
「あーもう、大丈夫だよ!ちゃんとリンクギアの設定もしたし、ゲームの方もインストール中だ。……っと、言ってる間にインストールの方も完了だよ。」
≪アプリケーションインストール完了しました。≫
リンクギアの側面に備え付けられているランプが、オレンジ色から緑色に変わり、音声インストール完了の知らせを告げた。
「そうか、それならいいんだ。公式サービス開始は正午、12時きっかりだ。ログインできたら前に教えたIDに連絡してくれ。じゃあまた後でな。ああ、そうだ。キャラメイクはやり直しがきかないみたいだから、しっかりやっておけよ。」
「わかってるってば。ちゃんと公式サイトも見たよ。」
やはりこの友人はお節介が過ぎる。
携帯電話のボタンを操作し通話を終えると、ディスプレイに表示された現在時刻を確認し、ベッドに腰かけてからリンクギアを装着した。
時刻は午前11時58分。
もう間もなく、公式サービスの開始だ。俺は一度大きく伸びをしてからベッドに横になり、サービス開始を待った。
さて、世界初のフルダイブ型ゲームってのはどんな世界なんだろうか。普段はあまりゲームをやらない俺でも、期待と緊張で心が躍っている。
ああ、楽しみに待つときの数分は、どうしてこんなにも長く感じるんだろうか。
俺は目を閉じ、真っ暗になった視界の中、その時間が訪れるのをただゆっくりと待っていた。




