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カオティックアーツ  作者: 日向 葵
第一章
21/74

21:全てを終えて

本日は投稿できました。

秋なので、とても眠いです……

本日もよろしくお願いします。

 【インパクト・マークⅡ】衝撃により、山賊のお頭を見事に助け出すことができた。


 触手と化した箇所は、維持するためのエネルギーがなくなったことによって、朽ちていく。


 そして、残ったのが、山賊のお頭だった。

 見たところ、外傷とかもなく、どうやら気絶しているだけらしい。

 ただ、変わったところは、筋肉がやせ細り、弱々しい姿になっていた。


 しかし、不安なのはこれからだ。

 もし助けたとしても、二重に、聖呪痕が発動した場合、対処が難しくなる。

 そうなった場合は、カノンの親と同じになってしまう。


 楓も、そうなった場合を想定して、いくつか考えていたが、どれも不要となった。

 そして、何事もなく、山賊のお頭が目を覚ました。


 「お、俺は……」


 「あなたは、おかしな武器のせいで、おかしくなっていたんです」


 「俺が、俺がぁぁぁぁっぁっぁ」


 「ちょっと、しっかりしてよ」


 「グフ!」


 発狂仕掛けた、山賊のお頭を、クレハがいきなりビンタした。

 あのまま、発狂したら、何するかわからなかったため、助かったと思う楓だった。


 しかし、山賊のお頭は、ビンタだけでは収まらず、逃走してしまった。


 楓もクレハも、追いかけようとしたが、ブラスに止められた。


 「一応問題はないんだろ。あとは、少し置いておいたほうがいい。自分の手で仲間を殺したんだ。おかしくならない方が不思議だ」


 「たしかにな。俺も、仲間を殺してしまったら、今の自分でいられる自信がない」


 「私も……そうね。おかしくなるわ」


 そして、二人はブラスの言う通り、負うのをやめた。

 新たな聖呪痕の発動は、クレハが感知しなかったため、問題ないと判断したことも、理由づけられる。

 こうして、山賊関連の依頼を終えて、一息付いた。

 やっと、終わったと。


 いろいろ終わった帰り道にて……


 「その、楓……」


 「ブラス。助けてくれてありがとな」


 「ああ、そんなことは当たり前だ。仲間だからな。それで、楓……」


 「ん、どうした。ああ、そのカオティックアーツなら、やるよ。お前には必要だろう?」


 「ああ、ありがとう。楓からもらったものだ。大切にするよ。それで、楓……」


 なんか、話がかみ合わない状況に、クレハはちょっと、ドキドキしていた。

 ブラスが一体なにを考えているのか、なんとなくわかるような気がする。


 ブラスは、自分を気にかけてくれた楓にお礼がしたい。そう思っていると、クレハは考えている。

 なのに、楓が、ずれたことをいうから、ブラスが頬を膨らます(クレハにはそう見える……)。


 そして、ブラスはとんでもないことを言い出した。


 「楓。好きだ!」


 「「ぶふぅぅぅぅぅ」」


 なんと、ブラスは楓に告白したのだ。

 いや、本人は、仲間として好きであって、恋愛としては見ていない……と考えている。

 しかし、今の言葉は、誰がどう見ても告白だった。

 だから、ふたりは距離を取った……


 「おおおお、お前。マジで言っているのか!」


 「当たり前だろう。俺はいつだって大マジだ!」


 「だ、ダメだよ。男同士なんて……」


 「ば、何言ってるんだよ。クレハ!」


 「だ、だって楓。このあとどうするの?」


 「な、なにを……」


 「告白の返事……」


 「お前、絶対におもしろがっているだろう」


 「へへ!」


 楓は、大きく「はぁ」とため息を付く。

 きっと、楓は、この告白を断るだろう。クレハはそう思っている。

 思っているが、ブラスの元に向かう楓を見て、クレハは胸がチクリとするのを感じた。。

 だからだろう。

 クレハは、無意識にちょっかいをだしてしまった。

 楓の手を、いきなり握ったのだ。


 「どうしたんだよ。クレハ……」


 「べ、別にいいでしょ! こうしないとブラスに取られちゃう……」


 「? よくわからんが、そうはならないだろう。俺だって、普通でいたい」


 「ちょっとまて、俺は普通だぞ。なぁ、楓。俺と目を合わせて、ちゃんと話してくれよ。寂しいだろう」


 「うるさい。変態が!」


 「お、俺は……」


 楓はクレハの手を振りほどき、先に言ってしまった。

 ゆっくり歩いているのは、ブラスとクレハのみ。


 「ねぇ、聞いてもいい?」


 「ん、何だ」


 「さっきに、愛の告白って、本気なの」


 「ぶふぅぅぅ……ゲフン、ゲフン」


 ブラスがいきなり吹いた。

 吹いてしまった。

 吹いた瞬間が、愛の告白あたりなのに疑問を持ったクレハだった。


 「俺は、恋愛とかじゃないくて、友として、好きだ。支えてくれてありがとう。そう言いたかったんだ」


 「……それが、あれ?」


 「自分の気持ちを率直に伝えたまでだ」


 「で、いつ結婚するの? どうやって、楓を落とす…」


 「ちょっと待て、俺は男好きってわけでは……ないはずだ」


 「そこに疑問を持たないで欲しい」


 「すまない。俺にも経験がないことなんだ」


 「それも仕方ないかもね。でもね……」


 「ん?」


 「私は負けないよ!」


 「ん、よくわからないが受けて立つ!」


 実際は、クレハ自信も分かっていない。

 ただ、なんとなく、楓の一番になりたかった。

 多分、親友としてだ、と本人は思い込むようにした。

 そして、二人は熱い握手を交わした。


 「これからもよろしくね。ブラス。そして、私は負けないんだから」


 「ああ、こちらこそよろしく。クレハ、俺も負けないぞ」


 不敵な笑い声が響き渡る。

 楓は、その声を聞いて、ゾッとした。

読んでいただき、ありがとうございました。

ブックマークもありがとうございます。


クレハにライバル出現!

その名も、ブラス!

クレハの恋の行方は如何に!


ごめんなさい。ちょっと変な方向にすすみました。

次回からは、シリアス抜けます。

ちょっとした日常編? です。

多分…………

次回もよろしくお願いします。

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