7話 装備を買いに行く
次の日になっていた、朝食を宿で食べ終えて冒険者ギルドへ向かって歩いていた
「なんで貢献度を間違えて500も入れたんだろ」
そんなことを口にしながらギルドに向かっていた
宿からギルドはそんなに離れてないのですぐ着いた
ギルドに着いたのでカウンターへ向かう
「おはようございます。なんか昨日受けた奴さギルドカード見たら貢献度が500も入ってたんだけど何かの入力ミスですか?昨日のクエストに貢献度は書いてなかったと思うんですが?」
「昨日の子ですか、昨日のクエストはね2年間誰も達成出来なかったクエストでなにか面白いもので前ギルドマスターを楽しませたらクエスト完了するってやつで、「どれだけ楽しんだかで貢献度をくれてやる」って前ギルドマスターがお辞めになる時に出したクエストなのよ、あなたが初めてこのクエストを完了させたのよ、羊皮紙には「なかなか面白かったぞ、500でいいだろ」って書かれてたのよ、だからそのクエストの貢献度に間違いはないわ」
あのおっさんとんでもなく適当なことしたんだな
「分かりましたこの貢献度ありがたく頂いておきます」
「それがいいわ、昨日あなたはすぐ帰ってしまったけどギルドはこのネタで持ちきりだったわ」
職員の話もあまり聞かずにクエストを探すことにした
その日は配達のクエストを午前中に終わらして試験のための杖と都市の外に出る時のための装備を探しに行かないと
昨日の大金貨3枚のおかげで大分早く買うことができる
俺には杖なんか今の所要らないんだが今後魔法を覚えた時のためと手ぶらで受けに行ったら従者と勘違いされそうなのでちゃんと魔法学校の試験受けに来ましたみたいな格好をしないといけないな
冒険者ギルドで聞いておいた場所に着くと
わかりやすい剣のマークがあった
「武器の種類って一杯あるな~」
中に入って興味を示していると奥から普通のおっちゃんが話しかけてきた
「よう坊主、お使いか?」
やはり俺に王道はないらしいドワーフではなくタダのごっついおっちゃんだった
「杖できれば上下同じ太さで1m20cmくらいの長さで棒状の杖を探してまして」
まああるわけないよなぁ「あるぞ」とおっちゃんが答えた
「本当ですか」
「まあそのまま棒なんだがなんか中にミスリルっていう魔法で使う金属が入っていてその周りを龍の鱗っぽいなにかで覆ったとか売った奴が言ってたな、胡散臭かったんだが金がないから安くてもいいから買ってくれって言われて買ったんだが10年以上売れ残っちまってるんだ、買ったときと同じ値段でいいなら金貨2枚でいいぞ」
他にも俺の体格に合うレイピア風の剣と鎧はデカイからほかの店を探すことにした
「いい買い物が出来ました」
「俺も売れ残りが売れて助かったぜ」
実際杖はいい物っぽい雰囲気を醸し出していたしサイズは少し違ったが100cm行かないくらいだ
モンスター相手には心配になる長さだが人相手になら護身用としてちょうどいいかもしれない
魔法を覚えたらすごい威力出たりするんだろうか?
そんなことを考えながら次の店を目指していた
防具をというか服屋に来ていた俺には防具はデカすぎる丈夫な布で出来た服とローブでなんとかすることにした
「これなんていかがでしょうか?なんか材料のわからない奴を合わせたみたいな感じの奴です」
この店員自分で何言ってるのかわかってるのか?だが同じ素材で出来ているものをレイピアで突いてくれというので突いてみた
「どうですこの防刃の高さ、材料はわからないのですが作り手からはこれを見せれば売れるからと言われまして、まだ一着も売れてないんですが、ここ服屋で防具屋じゃないんですよね」
なんか愚痴りだした、俺が防具として使えそうなものをって言ったからいけないのかな
仕方ないから買うことにした
「おいくらですか?」
「7500サレナですがよろしいですか」
「じゃあそれに丈夫なシャツと肌着丈夫なズボンもつけて下着も何着かそれで8000サレナでどう?」
「まあもともと売れ残りのローブですし、いいでしょう」
「ありがとう」
8000サレナを払って店を出て宿に帰った
「シーゲルはなんだかわからない杖となんだかわからないローブを手に入れた」
虚しくなり寝ることにした
8日後
毎日配達や庭の草むしりなど
ほんとに子供の手伝いみたいなことを日に何個も受け続けてきたら
貢献度が1000超えてしまっていた
まぁ最初の500が大きいとはいえ8日で500の貢献度を貯めてやった
「ヨシ、1000超えたな初心者から初級者くらいにはなったかな」
「貢献度1000は一般的な弓職とかの一人前の証みたいなものですよ、他の方がショック受けるのであまり言わないであげてください」
「すみません、ご忠告ありがとうございます。失礼します」
俺はなんて失礼な事を言ってしまったんだ、これからは言動に気をつけなければ、
自分の言動の軽さにオロオロしながらその日は過ぎていった
次の日の朝になっていた
なんだかわからない杖を背中になんだかわからないローブを羽織って
部屋から出て階段を下りていく
「おはよう女将さん」
「おはようシーゲル、おぉそうか今日が試験かい」
そう、今日が試験の日だ試験を受けるだけで大金貨1枚とかバカみたいな金が掛かるが合格して卒業すれば、かなりの恩恵があるらしい貴族に専属で雇われるとか、宮廷魔術師の一員になれたりとか
俺はそんなことに興味はなかったのだけれど5歳で試験を受けて6歳で入学という形になるのできっと最年少ではないかと違うことを考える
もちろん俺は落ちるとは少しも思っていないむしろ首席しか見えていない
試験代は払わなくてはならないが
学費や入学料を払わなくて済むので首席を目指すと決めていた
けど俺は冒険者ギルドでこがね稼ぎしかしていない
「ごめん、女将さん考え事してた、そうだよ今日が入試だよ」
いろいろ考えていて女将さんへの返事を忘れていた
「いいよいいよ、今日は大事な日だもんね、考え事もするさね」
「今日も飯うまかったよ女将さん、それじゃ行ってきます」
「ああ、いってらっしゃい」
よし、入学試験だ
ここまで読んでいただき感謝します