5話 ライバルは現れない
無事に王都に着いた俺はまず冒険者ギルドに顔を出していた
「すみませ~ん」
辛うじて届くカウンターから顔を出して訪ねてみた
「どうしたの?迷子?」
「違うよ、家から出されちゃったからギルドに登録しに来たんだよ、親もちゃんと生きてるから孤児じゃないよ」
とりあえず事実だけ言ってみた
「そうなの、でも危険だから冒険者はやめたほうがいいと思うわよ」
意外と真面目に話を聞いてくれたがここで引き下がったら日銭を稼げないのでそのまま続けることにした
「お姉さん、ちょっと相談なんだけど個室とかあるかな?ここじゃ人の目が気になるからさ」
「お姉さんも暇じゃないのよ」
「じゃあ暇な時間帯に来るよ、その時なら人も少なそうだし大丈夫でしょ」
「そうねお昼過ぎかな、その時なら多分空いてるわよ」
「わかったよ、そのくらいにまた来るね」
次は宿だな、まったく俺のレベルいきなり見せたら騒がれそうだから見せられないし
流石にレベル250はないよなぁ筋力と魔力と気力の平均だからきっと筋力と魔力だよんな~
気力は今はまだよくわからないし
強化の魔法Lv7になっちゃってるし
1 身体強化 2 三半規管強化 3 脚力強化 4 腕力強化 5 四肢強化 6 身体強化Ⅱ(通常の身体強化の二倍のステータス上昇) 7 魔力強化
実質、普通の身体強化と脚力腕力は用無しになっちゃったんだけど
今常に身体強化Ⅱと魔力強化使ってるからな~戦闘の時は四肢強化もプラスしてるし
普通の狩りくらいはこなせるようになったけど冒険者になって軽い仕事は受けていかないともっとお金になる仕事受けられないし、でもきっと登録したらレベル知られちゃうんだろうし
そんなことを考えていると宿っぽい建物が見えてきた
もうここでいいかな、ほかの宿の情報も聞けるかもしれないしここでいいかな
「すみませーん、誰かいますか?」
日本人スタイルで思わず声をかけながら扉を開けてしまう
「はいよ、客かい?親はどこだい?」
「俺一人です、客になるかちょっとわからないんですが」
と言いながらカウンターに銅貨を5枚置きながら、話を続けた
「学園の近くにいい宿ありませんか?」
女将は驚いた顔したが、流石冒険者ギルドにほど近いところに宿を構えてるだけはある
すぐに顔を切り替えて商売人の顔になっていた
「そうさね、あるといえばあるけど高いよ、この時期なら入試かい?ここはうるさいのは多いが安いし冒険者ギルドに近いからね、あんたのその格好から考えると平民なんだろ貴族様たちが止まる宿には泊まる以前に相手にされないね」
少し考えてその話に乗ることにするが気になることだけ聞いてみることにした
「なんで冒険者ギルドが出たんですか?」
「そりゃあここが冒険者ギルドからまっすぐ来る道で学園はあそこに見える塔の下だよ、田舎モンだって知ってるよそう考えたら冒険者ギルド寄ってからここに来たって考えるもんさね」
「すごい大正解だよ、冒険者ギルドには相手にされなかったから昼頃また行くけどね、女将さん面白いね
これ2枚で何日泊まれる?」
そう言いながら金貨を2枚取り出した
「随分豪気だね、うちが1日20サレナだから・・・」
女将さんは計算を始めた、一日20サレナか宿って意外と安いのか?銀貨1枚で5日だから
金貨2枚で500日泊まれるな多すぎたな
金貨1枚を下げながら
「一泊20サレナなら1枚でいいね、200日分くらいかな学園には寮があると思うから学園が始まるまでの間止めてよ一気に200日分出しサービスは期待してるよ」
「計算が早いね、わかったよ、ウチは冒険者が泊まるからね夕飯代を宿代に入れてないんだよ、いつ出かけて何日帰ってこないかわからない商売だからね冒険者ってのは、飯代は朝だけサービスしてるよ、あんたには夕食代とお湯代サービスしてやるよ」
「助かるよ、女将さん薬草とかの採取ついでに獣系の肉も取れたら宿に持ってくるよ」
「取ってこれるかは知らないが期待しないで待ってるよ、これ鍵だよ 二階の一番奥だよ」
鍵を受け取り荷物を置いて女将さんに鍵を返す
「名前名乗ってなかったね、俺はシーゲル、よろしく これから学園でも見てくるよ夕飯楽しみにしるよ」
「あたしゃ、ヴィクトリアって名前があるが皆女将さんとしか言ってくれないから、女将さんでいいさね」
「いい名前だね、まあ旦那さんだけは名前で呼んでるんだろうけどね、じゃあ女将さん行ってきます」
顔が少し赤らんだ女将さんを無視してそのまま学園に向かうことにした
学園に近づくと塔がより存在感を増していた
この塔は大魔導師エトロが立てたもので誰もこの塔に入れないらしい
入れたらエトロの後継者になれるとか噂が立った結果
ここに魔道士が集まり、後継者を育てるもしくわ見つける為にこの魔法学園を作ったらしい
「すみません」
「坊や、なんだい?」
「学園の入学試験の日程を教えてください」
「坊やこの学園は10歳から入れるんだよ」
「いえ、この学園は10歳以降から受ける子がほとんどなだけで年齢の規定はなかったはずですよ」
門番か事務員さんかよくわからないが、学園の資料かなにかを調べだした
しばらく待っていると声を掛けられた
「いや~ごめんよ、確かに年齢の制限はなかったね、じゃあここに名前と年齢とか必要事項を記入してね、あとここに来るくらいだから代筆とかはしないよ、それくらい出来ないとこの学園の試験すら受けられないからね」
「はい大丈夫です、こことこことここですね、これで大丈夫ですよね?」
「はい確認しました、10日後に試験があるからね間違えないように一応必要事項は隣の掲示板に書いてあるから読んでおいて」
「わかりました、では10日後にまた来ます ありがとうごさいました」
となりの掲示板に試験の内容が書かれていた
1、筆記試験
2、実技試験 実技試験の間に筆記試験の採点を行いそこで筆記試験の内容がお粗末だったものは実技試験後に呼ばれ実技試験の結果と総合して足りなければその場で不合格を言い渡される
そしてその日の試験はそれ以降なく二日目に
3、面接 面接後そのまま合否を決定される
合格者は後日集められ入学のための手続き等をする
そして上位合格者はいろいろ説明があるため個別で呼ばれる
なぜか合格した先まで書いてあった
筆記がダメでも実技が平気なら面接に行けるのは平民向けで
筆記がよければ実技に左右されずに合格できるのは貴族向けか
貴族向けの試験なんだろうなこれも
平民が首席取ったらやっぱ王道的展開が待ってるのかな
でも、なんかお約束がないな~さっき待たされた時に嫌な貴族とか来るのが王道じゃないのか?
やっぱ俺魂弱いから改変されただけの元ヒッキーだからな王道的展開はないんだな
冒険者ギルドでも誰にも絡まれなかったし
「まぁいっか気持ちを切り替えよう」
そろそろお昼過ぎなのでそのまま冒険者ギルドに向かうことにした
5000サレナなので250日分ですが学園に入るまでに250日もないので
その分のサービスを要求してます
サレナをセレナって書いてましたごめんなさい
こんな子供嫌ですが主人公です
神様はまだまだ出すタイミングがありません
読んでくださった方に感謝を