16話 旅館経営を断念する
俺は一週間 皆の動きを観察し、お客への接客、対応を見て一人一人の調査をし詳細をまとめて、誰に幹部になってもらうかを真剣に選んでいた
幹部を決め終わったとき
俺は達成感を味わって・・・・・・ちが~~~~う
旅館経営に燃えてどうする、でも中途ハンパはいけないな
この一週間で聞いた事を総合して宿としては人あたりの良い従業員
仕事を黙々とこなす従業員
機転の効く従業員がいた
「今日の朝礼は人事発表も兼ねている、この一週間の働きを見せてもらった、君たちはとても優秀だった、見習いは成長し、経験のあるものは他との違いを認識し良く改善してくれた。
その中で、何回も質問される度に機転を効かせて良く対処してくれた、ドニー来てくれ」
「はい」
「ドニー、君には今後共この宿のピンチを機転を効かせて支えて欲しい、
君には支配人を頼みたい」
「ありがたくお受けいたします」
「ニールズ、君の雰囲気は皆を明るくさせるし、適切な指示と人あたりの良さ、今後もその長所を活かして皆を引っ張っていって欲しい、ニールズ来てくて」
「はい」
「ニールズ、君には番頭をやってもらいたい」
「お受けいたします、ありがとうございます」
「ルーリエ、仕事を黙々とこなす、君には他の従業員の手本になって欲しい、接客の仕事ではないが、そんなに集中力を維持出来る君には経理を任せたいと思う」
「はい」
ルーリエにはこれが限界だろう、声を聞いたのもこれが初めてだ
「あとは女将さんだ、今まで仮だったが正式に女将さんとして引っ張って行ってくれ」
「はい、任されました」
「支配人はこの宿に取って頼れる兄さんだ、番頭さんは優しいお父さんだ、経理は地味かもしれないが計算を確りして儲けや損が分からなければやっていけない家だ、そして女将さんは厳しいお母さんだ、世の中厳しさもなければ、人は育たない、女将さんはお客には優しく、従業員には厳しくなる役目を持っているが、それは意味もなく厳しくなるわけじゃない、お客様のためにより良い宿を目指すために厳しくなるということを皆には覚えておいて欲しい。
これからはこの4人が表立って支えてくれる、この4人の言うことを聞いて頑張るように」
「「「「「はい」」」」」
「いい返事だ、安心して任せられそうだ、俺の言葉はこれで終わりだ、4人の挨拶と今日の目標を話して朝礼を終わらせてくれ」
その四人を責任者にする前にこの四人を呼び出して
この旅館を四人に任せて俺は儲けの20%を受け取ることを告げておいたので
俺はこのまま宿を出て行った
「いや~、危なく一生を旅館経営に捧げるところだった、俺は冒険者として生きていくんだよ。すごい熱くなってたな~危なかった~」
その足で冒険者ギルドに行く
「すみません、中央サレナの王都で登録したものなんですがここでもこのギルドカード使えますか?」
ギルドカードを見せながら聞いてみた
「大丈夫ですよギルドカードはこの大陸のどの支部で作ったものでもここで使うことは出来ますよ、はい、だいじょ ウ ブーーーーーーオオオオーエエエエエエー」
ギルド職員のお姉さんはもはや意味のわからない叫び声をあげてびっくりしていた
確かに、10歳くらいの子供がレベル300の貢献度6000くらいで来たらびっくりするよね
ステータス上では俺のレベルは550くらいだけど
4年前も入学直前まで使ってたギルドカードにはレベル300になっている
貢献度6000ってのはベテランの弓使い並であるが、街仕事の派遣にずっと行ってれば2年くらいでなれるとも言えるがこれはあまり知られていない、なぜなら皆町の中で仕事をしたがらないからだ
でも俺はやりすぎて2年で貯まる貢献度を半年で貯めてしまった、
高いレベル、そして多い貢献度、この二つが原因でびっくりしたらしい
相変わらず10歳という若さは弊害だ、だからといって何もせずに過ごしても魔王に殺されそうだし、やっぱ戦闘を経験しておかないといけないな
「なにか問題ありましたか?」
「い、イエ、ダイジョプですよ、私が少しおどといてしまっただけですから」
これで実際のレベルになったら問題とか出そうだな
「クエスト受けなくても、毛皮とかの買取ってありますか?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「分かりました、ありがとうございます」
そう言って俺は冒険者ギルドをあとにした、ここのレベルは敵を倒して上がるわけじゃない、体、魔力、気力を鍛えればレベルは上がる、けど実戦経験は積めない、
「やっぱ戦闘しないとダメだよなぁ」
4年間使ってなかったレイピアを一応持って港街の外に出ることにした、実際戦う時は、塔からもってきたロングソードがあるのでそれを使うだろうけど、10歳の子供が持ってると違和感あるだろうから、10歳は気を使うなぁ、
昼頃外に出て、夕方に帰ってきたが、なんかどの魔物も一撃で倒せてしまう、全然戦闘経験を積めた気がしない、何匹居ても一斉に掛かってきても、何故か全部冷静な一撃を入れて終わってしまった。
いやまだまだこれからもっと強い魔物に出会うに違いない
そう思い毎日毎日狩り続けたが、生き物を切る、殺す、という行為には5歳で、すでに慣れていたので、全然得るものがなかった
「二ヶ月のこの狩りはなんだったんだろう?」
それに加えて森の魔物が森の獣が何にも居なくなったということで、路頭に迷う冒険者、盗賊に落ちる冒険者が続出、
途中から盗賊退治の依頼だらけの冒険者ギルドになっていた
俺は、常に強化の魔法を使っているので、レベルだけはどんどん上がっていったが戦闘技術は向上しなかった
仕方ないのでギルドに来ていた
「すみません、ここら辺で有名なダンジョンってありますか?」
「ありますよ、ここから3日くらい東に行った所にダンジョンがありますよ、ダンジョンのおかげで出来た町があるのですぐわかると思いますよ、今ここには魔物が全然居ないので冒険者は皆そのダンジョンへ行ってしまったわ」
「分かりました、ありがとうございます」
俺はギルドを後にして、すぐに行っても良かったが旅館に行き
支配人と女将さんにオレが町を出ることを告げて、1年に一回は来るようにするので
頑張れ、とだけ良い宿を後にした
家に帰り一眠りして、夜が明ける前に家をこのままには出来ないので地面から少し浮かせて、収納カバンに入れた、次の街でも使うため俺は家を持っていくことにした
よくわからない
旅館回がおわりました
読んでいただいた方に感謝を




