表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/52

12.告白

『告白』


心くんに抱きしめられたまま、しばらく動けなかった。

さっきまでの冷たい目はもうなくて、

そこにいるのは――

昔の、優しい心くんだった。

「ごめんなさい…」

リナが小さく言う。

「心くんがあんなに嫌がるなんて思わなくて…」

少し顔を上げて、申し訳なさそうに続けた。

「心くんも…中華一緒に食べたかったよね?」

その瞬間。

「リナ…」

間。

「おいリナちゃん」

心が思いっきり顔をしかめた。

「違うから」

深くため息をつく。

「俺…中華で怒ってたんじゃないからね?」

リナはきょとんとしている。

心は額を押さえた。

「まったく…」

ぼそっと呟く。

「……あいつ」

スマホを取り出した。

「もう…まぁ一応…」


どこかへ電話をかける。

「俺」

低い声に戻る。

「……あいつどうなった」

少し間。

「あぁ、まだ?」

ソファに腰掛けながら続ける。

「じゃあ…口止めして」

さらに間。

「……うん、まぁ今回はいいや」

少し笑う。

「え?理由?」

ちらっとリナを見る。

「リナが可愛いから」

また沈黙。

「でも次近づいたら分かるように」

声が少し冷たくなる。

「あぁ…それでいい」

電話を切った。

――本当は殺すつもりだった。

だが。

(まぁ…協力したしな)

(今回は脅しだけで逃がすか)

心はスマホをテーブルに置いた。


そのとき。

「心くん…」

リナがもじもじしている。

「その…私…」

視線を泳がせながら言う。

「どさくさに紛れて…告白しちゃったけど…」

心が眉を上げる。

「その返事とか…」

心は数秒黙った。

そして――

深くため息をつく。

(え)

(まさか)

(俺の気持ち気づいてないの?)

頭を抱えたくなる。

(あれだけ俺のだって言って)

(あんなことされて)

(好きって言ったのに)

(まだ分からないの?)

(鈍感すぎるだろ)

心の中で盛大にツッコミが炸裂する。

(だから昔の俺苦労したんだよ…)

(あの頃一緒に住んでたら)

(絶対我慢できなくて即やってたわ)

心はリナを見た。

真剣な顔で言う。

「俺も言ったと思うけど」

ゆっくり。

「ずっと恋人にしたかった」

リナの目が大きくなる。

「リナより前から」

苦笑する。

「大好きで」

少し視線を逸らす。

「大好きすぎて」

静かに続ける。

「リナにあんなことやこんなことするの」

「止められなくなりそうだったから」

小さく笑う。

「家出たんだよ」

リナが息を呑む。

心はまっすぐ見つめた。

「リナ」

真剣な声。

「俺と付き合って」

少しの沈黙。

リナは――

「はい」

小さく笑った。

「心くん」

その言葉を聞いた瞬間。

心の胸の奥で何かが弾けた。

(ようやく)

(ようやくだ)

七年以上。

ずっと欲しかった言葉。

(リナには真正面から言わないと分からない)

心はくすっと笑った。

(まぁ)

(そこが可愛いんだけど♡)

そして――

急ににやっと笑う。

「じゃあもう遠慮いらないね!」

リナが「え?」と固まる。

「昨日はさ」

肩をすくめる。

「イラついてたのと」

ニヤニヤする。

「リナの初めて貰うのに夢中で」

耳元で囁く。

「リナの反応もっと堪能したかったのに」

ぐっと抱き寄せる。

「今日は」

低く甘い声。

「じっくり可愛がって」

「リナをどろっどろに甘やかしてあげるから」

「へっ?」

リナが目を丸くする。

「今日もするの?」

心が即答する。

「当たり前だろ」

さらっと言う。

「七年以上我慢してたんだから」

指を絡める。

「一回抱いたくらいじゃ足りない」

リナが首を傾げる。

「心くん…」

小声で言う。

「あれ一回じゃ…ない気がするのは」

困った顔。

「私が初心者だから?」

心は一瞬止まり――

吹き出した。

「リナ」

いたずらっぽく笑う。

「リナの中に」

耳元で囁く。

「たくさん注いであげるね♡」

リナが真っ赤になる。

心は楽しそうに笑った。

「らぶらぶ記念に」

さらに抱き寄せる。

「たくさんしよう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ