第5話 1と2を決める戦い
誤字脱字があったらすみません。
ケイは予め対策を考えていた。
正直、何個か浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返していた。絶対に効くであろう作戦は一つ。
それは…………
[ここから視点はザルツ・シッヴァカーネ替わる」
「準決勝!!ケイ・タケダ!!vsザルツ・シッヴァカーネ!!!」
「ケイー!!負けたら承知しないわよー!!!」
あれは……同じベスト4のリサさんか。決勝で当たるかもしれないな、リストの更新もしとかなきゃな…
全体的に観客が増えた。数人の生徒だけじゃ面白くないという事で、一般人も観戦可能になったんだっけか。凄い歓声。ワクワクするね。
審判の試合の始まりの合図がもう少しで送られる。
例年では真面目に戦わないものや、ジャンケンで決めたりと不真面目に程がある、決着が多かったらしい。
だが、この代は違う。ベスト4からの戦いが本当の戦いだ。
「ノア。にいちゃんは必ず…」
僕は必ず優勝する。だから今!目の前に彼に勝つ。
一筋縄では行かない難敵だろう。
[ここから先、二人は同じ事を考えていた]
お互いの切り札が割れていない以上、迂闊にはただ
択を曝け出す戦い方はしたくない。
得意魔法が分からない。アドバンテージであり、不安でもある。今はただ、出し抜く!
「試合…………開始!!!」
[視点はケイに戻る]
「お先にどうぞ」
挑発。頭の悪い自分にできる択の一つ。
魔力量・技量共々、ザルツには勝てない。
観察すると、彼の手には金属の小手を装着していた。
手の甲には緑色の……魔石……魔法具か!!
ーー風、雷魔法を環境に左右されずに発動するには特殊な武器が必要。
脳内メモが俺の頭に流れ出す。魔石の色は緑。風魔法か。切断だけじゃない、一体何を…
「そうかい?じゃあ、僕から行くよ…風魔法!!」
ザルツは地面に風魔法を…流し込み、砂嵐を作る。
「っ!?」
前が見えない。だが、大した問題ではない!
「隙あり!!」
ケイ君は恐らく作ったであろう剣で僕が風で作った剣と相殺する。僕の風剣を防ぐとは…やるね。
こうして完全に後手に回ったケイをザルツは叩きまくる。防御に完全集中したケイを崩せない。カウンターはしない…というよりできない。隙を見つけ、反撃する行為が苦手だと、イーヴィ戦で気付かされた。
あの時は思わない様にしていたが。
「チッ!」
ザルツは砂嵐に隠れ、魔法を唱え始める。
「もう一回…!風魔法!!」
小さいナイフの様な風が、ケイの顔や体を掠める。武器である程度を弾いたが、ダメージは避けられなかった。
痛い……彼は今、風魔法を二つ維持するために動けないはず…!!全く、どんな魔力量してやがる…!
今できることは!!
投擲一択!!!
と、ケイはそう思うはず!!ただ、残念だったね。
どちらも時間制限を設けてるだけで僕は今はただ、立っているだけだ!!今は避けてしまえば彼の武器を一つ無くすことができる。そうすればあの魔力の爪を使わざるを得ないはず!
「そこか!!おらぁ!!」
当たれ!!剣を投げ、砂嵐を裂いていくが…
「残念!」
華麗にかわされる。ケイの顔が絶望に染まるが、すぐに防御に移る。
ナイフの様な風。ケイは咄嗟の閃きで、体を丸くし、魔力を腕と脚、背中に集中する事でダメージを軽減した。
「さて、タイムリミットかな」
砂嵐とナイフの群れが消える。血だらけで見るに堪えない姿となったケイをザルツは見下ろし、魔法具を外し適当に捨てる。
「グッ!!」
地面を抉り、魔力が溢れ出す。少しだけザルツは動揺したが、平常へと戻す。
「…………?」
ザルツは地面に刺さっている剣を見て疑問に思う。
この剣。なぜ今も維持しているんだ?手に持って扱うなら破壊されない限り、魔力を消費しない、それは体の一部として扱われる。
ただ、手から離し、今こうして維持するのはかなりの魔力を維持するはず……現にまだ魔力が込められている。まぁ今はいい。
「ふぅ……ふぅーー」
深く息を吐き、ケイは立ち上がる。
「流石だね、こんなに僕と戦っているのは君が始めてだよ」
「そりゃどうも」
そろそろザルツは俺から手札を全て晒す為、戦い方を変えてくるだろう、理想なのは手札を晒さず勝つ事。無理だけど。切り札はまだまだ隠すべき。
ケイは露骨に切り札を隠そうとしているが、それでもどう使うかを僕にバレてる時点で切り札として成立してない気がするが…
魔法も僕と比べれば劣るはず。彼の能力も不明。
「水魔法!!」
水弾を数個作り、ケイは奇襲の様な形でザルツを襲う。上から弧線を描き落ちる水弾は、威力、速度共々微妙だ。その水弾の何個かは突き刺さっていた剣に当たった。
遅い!こんな魔法に当たると思っているのなら、失礼だが、僕に通用するも思ってる君の脳を疑……ん?待て、彼はどこに!?
「上だよ」
「な!?」
あの爪の一撃、名前付けとこうと思ってたところなんだ。それは……シンプルに…!
「強爪!!!」
彼の胸部を一撃。引き裂いた。
「ぐうぅぅ!」
なるほど、上から弧線を描いて放ったのは視線誘導…
壁を低く走り、襲う!!
考える時間を僕は相手を侮辱するのに使った……
脳を疑うのは僕の方だな。
「さて、勝負はこれから、だろ?」
再びケイは挑発。不思議と腹は立たない。
むしろ……乗ったらどこまで行けるか確かめたくなった!!
「僕の能力をお見せしようかな」
空気が変わる。異変に気づくのは流石に遅い。
「ダウン♪」
言葉を理解する前にケイは地面に叩きつけられる。俗に言う、重力の強化!!…だが!!
ーーー能力は、自分の得意魔法を補佐する。
「何故だ…!」
「ん?」
「魔法の補佐じゃ、ないのか…」
「補佐だよ、この能力は強化。僕実は体術の方が自信がある。才能があったのは魔法使いの方だけど。それで僕は努力して、重力の強化ができる様になった。
正直原理はよく分かってないんどけど、欠点は魔力を大幅に使うってところかな」
なんだよそれ…!!背中に重いものがのしかかる苦しさがずっと続く。
魔力で守る事で骨がバキバキに折れる所を防いでいる。しかもこれの極悪の所は負荷がかかる場所がランダムで変わる。数秒、遅れると死ぬ。
「今ここで降参してほしい。君の様な優秀な人間と三年間学べると思うととても嬉しい。他のベスト4の人達もきっと同じ優秀な人達だろうね。ここで君を苦しめる気はない、だから…」
ザルツやリサ含め、ここにいる人達はザルツの勝利を確信した。だが…
「っ!?」
ザルツの足が沈む、これは…!
「闇魔法!!!!???」
観客達が一斉に声を上げる
「勝ったと思ったか!?」
ただし、闇はケイの足にもあるが、一切沈まない。
ーーー闇は相手の心理的揺らぎがあると発動する。
誰もが思わなかった奇策。心がブレたザルツは能力を解除。魔力を足に込め抜け出すが…
「これで……!!2発目!!」
あえて(爪を出すの忘れた)強爪を使わず拳で吹き飛ばす。
「やるね……!!君の心の強さは僕以上か…!!」
「後、捨てられてあったから使っといたぜ」
風魔法でザルツの背中にダメージが入る。
「本当に……やるね」
あの水魔法には、僕が捨てた魔法具を利用する為でもあったのか。大方、魔法を使ったら僕に風の斬撃を飛ばす様に命令したのかな。
「タイムリミットで、閃いた」
「ふっ、もうお互い、対して魔力は残ってないだろ」
「そうだなここからは……」
残った魔力を身体強化に使い……
殴り合いだ!!!!
ファイナルラウンドの開幕だ。
後書きで後出しの設定
Q.何故観客の人達は砂嵐を無視して観てるの?
A.バリアがあります。




