第38話 全員残らずあの世行き
書いてて楽しい所に来てしまいました。
物語が進む……と思います。
「ケイ、聞こえているか?」
頭の中にロズの声が響く。驚いたケイは声が大きくなってしまう。
「え!?どうやって……!」
「それは別に良いだろ。そっちに有象無象が向かってる。注意しろ」
ケイの目が重くより鋭く光った。
軽く返事をした後、手甲剣と呼ばれる物。
何故かケイには体内から武器を生やす事が出来る。
(止まるな……俺……!!)
一人殺したんだ、後は逃げずに背負い続けるだけだ。
「いたぞ!!」「ケイ・タケダだ!!」
「よくも奴隷達を逃がしてくれたな…!!」
恨みつらみをケイにぶつけて、大人数がケイに斬りかかったり、魔法を放つ。
「[燃焼]」
足だけに雷を纏い一人ずつ殺していく。
そこには悲鳴も苦痛もなく、首や胴を一撃で両断する。
その力の差に逃げようとした者がいたが、水魔法をロープの様にして捕まえる。
「やめ───」
言い終わる前に喉を一突き。
即死だ。
(終わったって連絡を入れたい所だけどこっちから情報の伝達はできない感じか……まぁいい、四階へ向かうとしよう)
ゆっくりと歩こうと思ったが、今は一瞬を争う状況。
雑念を振り払うかの様にダッシュで向かった。
─────[視点はストライドに代わる]─────
「………………」
「彼が………心配ですか?ログロさん」
ログロ、ブレイ、ストライドは街の近くで待機中。
今一番危険な任務に赴いているのはケイだ。
「心配すんなって!!ケイの野郎ならなんとかするさ!!」
ブレイがログロの背中を強く叩くが心配は拭えない。
ロズと合流できているのだろうか、そもそも生きているのだろうか…などの不安・心配事が拭えなかった。
その時、地面が少し揺れた。
「……?」
地震……と言うには違う。
この感じは、地下か!!
「ストライド。頼みたい事がある」
ブレイはその違和感に気づいた様だ。一人で違う場所へ向かった。
「地下に行って様子を見に行ってくれ、俺とブレイは少し状況を確認する」
「分かりました」
ストライドは銃を持って闇へと向かう。
数分もしない内に、ストライドは入り口へと着く。
受付嬢は殺されていた。
(ケイさんが……いや、斬られたと言うより、魔法か能力による怪死の方が近いか)
B1並びにB2は特に何もなかった。
駆け足でB3に向かうと、そこには警備の死体。
恐らく、これはケイがやったのだろう。
「………………向かわなければ」
急いでB4へと進む。
───────[視点はケイに戻る]───────
たどり着いたのは地下四階、今ここでは爆発、悲鳴の連続に一瞬臆するが雑念を振り払い進む。
入り口に入りそこの警備を殺した。
中に入るか入らないかで悩んでいた所に首を斬った。
「………成程」
メインのホール。巨大な体育館の様な形をしていて真ん中にいる中心人物、所謂競り人は殺されていた。
ある程度暴れていた筈なのに人がここに集中している所を見ると、余程魅力があると見た。
「!!」
再び爆発。煙から出てきたのはロズだ。
有象無象が彼女に挑むが全て体術で御されている。
状況確認の為、上を見るとこの祭典の主催者らしき人がつまらなそうに見ている。
(魔族の気配……!!)
圧倒的な距離があるが一瞬で分かった。人とは気配が違い過ぎる為だ。あの男がアドラス。
そのまま戦うかを考えた時、横から斬りかかろうとする男。
「死ねー!!ケイ・タケダ!!」
男がどうなったかは分からないが感触は伝わった。後ろからも続々ときたが銃声が響き、全員死んだ。
「大丈夫ですか!!?ケイさん!」
「ストライドさん」
ケイの顔を見て状況を察したストライドは、申し訳なさに目を背けた。
彼の目に光こそがあるが表情は静かで物憂げだ。
このまま放っておくのは………
「ケイさん。終わらせましょう」
今の彼なら戦力どころか百人力だ。もう冒険前のどっちつかずの半端者で終わってはいないのだから。
「……!!はい!!」
少し泣きそうになったケイだが堪えて敵を見据える。
「あなたは間違ってはいません。私達が保証します」
肩に手を置き、背中を強く叩く。ほんの少しだけだが重荷が外れたと思う。
「私の仕事はこういう連中を止める事です。それは私の信念で行なっている事。あなたも自分が信じる信念に従って下さい」
ケイは強く頷き、敵を一掃する準備にかかる。ストライドは手前から一掃する。
(悩む暇はない!!)
俺には仲間がいるのだから。恥ずかしいから口にはしないけど。
前方には大人数の剣を持った男達がケイに挑む。
「いい加減。次のステージに行かなきゃな……!!」
剣に燃焼の雷と魔力を集中させる。
それは無意識の中で進歩を促すケイの強い意志によって放たれる。
「[燃焼・斬]」
雷を纏った斬撃を前方に放つ。その速度、その威力は男達を即死させた。
それはドライヴがレターを殺す切り札となった斬撃。再現不可能とドライヴは諦めた、その技術をケイは習得した。
ストライドはケイの方を見て安心する。まだ割り切れてはいないと思うが…いい、それでいい。
彼は正確な射撃技術で動く事なく射殺。
慣れているのだ、人殺しに。
(────アドラスがいない?)
再び同じ所を見たが、奴の姿がない。逃げたか……。
すると遠くで、ロズとストライドが対面した。
「初めまして、ロズさん」
「挨拶はいい。上はどうなってる」
ストライドは軽く笑い、ささっと本題へ移る。
「彼の弟子であるあなたがこう判断したのなら正しい事なのでしょう。上は特に何も起きていません」
「………やっぱりそうか。なら私も上と合流して足並み揃えた方がいいか」
二人の対談は一瞬で終わり、考えが一致した。
ここから脱出すること。それだけだ。
ケイの意志、二人のベテランが今ここにいる状況。
問題はないと思われたが……
(嫌な予感がする。よく…分からないが)
背筋の悪寒が確かにケイを襲った。順調故の不安だと思いたい。
────────[アドラス視点]────────
どこかも分からない不気味な部屋で、ドライヴとアドラスは話していた。
「え?ケイが来たの?」
それを聞いたドライヴはやる気が出た様ですぐ行く気だったが……
「いや、ケイ・タケダとは僕がやる。兄さんは邪魔をするな」
「は?」
もーいい殺すと言い残し、斬りかかろうとしたが……
動かない。
「僕の能力を忘れたのかい?能力の作成が僕のセンスだよ。そして、ケイ・タケダを殺す能力も作成した」
忌々しくドライヴの方を見るアドラスは一言溢した。
「父様の寵愛を受けるのは……僕だ。」
ドライヴに使った能力は、自身が死なない限り一生解けない鎖。
ドライヴは動けなくなってしまった。
だが、彼はあまり困った様子ではない。
(馬鹿が、こんな鎖なんて大した障壁になんねぇよ。
まぁでも……そうだな…ケイは譲ってやる、他の強者を当たるまでだ)
舌舐めずりをしたドライヴは、アドラスがケイの元へと向かうのを黙って見届けるのであった。
⭐︎盲信者、迫る────
すみません、ジャンプのアオリを見てやってみたかっただけです。あのセンスが欲しい〜!




