第28話 代償
一日一話で投稿したかった……
新しく仲間となった、ブレイ、ログロ、ストライド、
そしてレノアの四人とケイ達四人で、カミリーズで調査をする。
そこに何が待ち構えているのかは全く想像つかない。
その為にはある程度強くなる必要がある。
リーダーのログロは、相変わらずの機嫌が悪そうな低音でケイ達に連絡した。
「今日中にトレーニングメニューは考えておけ。
どうせ長旅になるんだ、トレーニングは旅の合間合間でやるぞ」
との事、楽しみだ。
最初の旅。学園からネオニィシティまで行くのは大した事はなかった。
悪路はなしで辛くはなかったし、道という道は真っ直ぐ進むだけの旅路だったが、今回は違う。
厄介な所が三つ。
一つは遠回りさえできない巨大な湖。
二つは巨大な山にいるドラゴンだ。
全員でかかればなんとかなるか…?という話。
三つは……普通に遠すぎる所だ。
道中に補給先の村あれど、疲労は溜まるしとんでもない悪路らしい。
割り切るしか方法はない。
自分の強化と知識を増やす為、ケイは新しく国王となったセリーナにあるお願いをしに行った。
「セリーナ様管轄の書庫。そこにある禁書エリアに本を何冊か譲って欲しいのです」
謎の技術である結界。
これについて調べたい。
「それは構わないが……死ぬかもしれないぞ。私もそこで死にかけた」
止める様促したセリーナだったが、ケイの覚悟と英雄の一人のお願いは無下にはできないと思い、再び書庫へ。
「………死ぬなよ」
セリーナはそう言い残し、禁書の扉を開ける。
自分の手を震えを止め、重い一歩を踏み出す。
内装や本の並びはどこにでもある図書館そのものだったが、異様な魔力達にケイは押されてしまう。
鋭い吐き気を催しながら、欲しい本を探す。
自分の体調とこの部屋の急激な変化を考慮し、二分以内に見つからなければ即撤退。そう誓った。
(結界……どこだ……)
体より先に心がブレる。なんとか平常を保ちつつ本を探す…
───────残り四十秒────────
(まずい!!)
一冊一冊ちゃんと目を通し、一つだけ他の本よりも
小汚い物があった。
─────────残り十秒─────────
「結界……!!」
これだ!と言葉にする前にこの本を持ってすぐさま退散。入り口の扉をこじ開ける。
セリーナは安心した表情を見せ、ケイに駆け寄る。
息も絶え絶え、身体が限界、油断すると意識も飛ぶ。
魔法も使わず限界まで動いた訳でもないのに心身共々
限界に近いのはあの本達が異様だからか。
「ケイ。大丈夫か」
「なんとか………」
油断していた。セリーナ様は戦いに精通してはないから、鍛えている俺の方が長く探索できる。
そう思っていたがどうやらそうではないらしい。
頭の中でそう考えた時、ケイは気絶した。
─────数時間後。
「あ、起きた」
セリーナの声により意識がはっきりする。
床に直で眠っていたケイは頭の痛さに襲われれた。
彼女に感謝を伝え、最後に聞きたい事を聞いておこう。
「セリーナ様、そう言えば初めて会った時、気配の消し方と殺気の出し方がみょ〜に暗殺者のソレに似ていたんすよね」
暗殺者姉弟と戦った今だから分かる。
彼女はそれに類似していた。
「やっぱあなたの家系って───」
言い終わる前に口元に指を置かれる。
「秘密」
妖艶、恐怖。これ以上追求してはいけない。そう思わせる何かがあった。
ケイはセリーナと別れ、半ばケイ達専用の宿と化している教会でログロ達と作戦会議をした。
ルートは決まった。後はその道のりでどれくらい強くなれるか、それだけだ。
この[結界について]と書いてある本……と言うよりどちらかといえばしおりの様な物に近い。
買い出しジャンケンに一人勝ちしたケイは他三人を買い物係に行かせる事に成功。
丁度暇な時間ができた為読んでみる事に。
ページ数は三ページ。これを禁書呼ばわりするのは些か荷が勝ちすぎると思うのだが……
取り敢えず読んでみる。
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[一ページ目]
──これを読むにあたって、軽い気持ちで試すのを禁ずる。
「え、一ページでこれだけ!?」
おいおい!と怒りと動揺を隠しつつページをめくる。
注意喚起なのだからしょうがない──そう思う事にする。
[二ページ目]
──結界は魔力を消費せず使える。自身の身体、他者の身体、それに関わる魔力や能力。
──それらに対して代償を払う事で使用可能。
──代償を払った後、払った代償に見合う物を作成できる。
(それらに関してはやるが吉だが……)
身体に関する事なら……いや止めておこう。そう考える。
[三ページ目]
──代償は指、腕、骨などと人体の損傷がメインだと考えられる。
──人によって魔力を失う代償などを試した者はいたとかいないとか……
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ここから先に文は書かれていなかった。
著者は恐らくこれを研究していたのだろう。
曖昧な部分もあるにはあるが、(これが真実なら)
正確に書かれている。
ただでさえ代償を払うデメリットがあるのに、そこから何が出来るかが詳しく書かれていれば…
今はこんな所だ。これを使うのは相当の大博打だな…
(練習はしないでおこうかな……痛いのは嫌だし)
一応成果?は得られたケイだった。
[三日後]
旅に立つ準備は整った。
セリーナには自分達がノアを倒した凄いやつ。と言う話は国民には流していないらしい。
此方としても都合が良かったが…それは……
無理じゃない?と思ったが、旅立つ時に八百屋のお婆さんから「気をつけてな〜」と言われただけ。
あの婆さんだけは気づいていたのかもしれない。
やるな婆さん。
次回から冒険パートに入ります。




