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れじすたんす!  作者: RRRRR / R-5
第一章
4/17

品川駅に緊急収集!

[前回のあらすじ]

 入団できたんで、とりあえず寮に行ってみました! 寮暮らしでウキウキしてたのに、緊急収集されちゃって… 悲しいです。

 「集まってくれてありがとう。これから私、団長の零弥から今の状態の説明をさせてもらう。」

 俺達第52番部隊は、収集を受け品川駅にいた。

 ほかにもたくさんの部隊がこの場にはいる。

 しかも、団長の零弥から直々に説明をしてもらうなんて、よほど重大な事態なのだろう。

 「幹部だ。反社会抵抗軍の第12幹部がこの港区に出現した。さらにその部下たちも大量にこの場に来ている。レベルは4。皆、死力を尽くしてこの港区を守ってくれ!」

 「出動!」

 零弥のその言葉と同時にこの場にいる部隊がいろいろな方向へと移動していく。

 俺らの部隊も移動しないと…

 その時、零弥に耳打ちされた。

 「抵抗力レジストを使いすぎると自我を失ってしまうから気を付けてね。もちろん他の部隊の皆は毎日訓練をしているからそれなりには大丈夫なんだが… 君はまだ入団して半日も経っていないだろう? …今回は仕事ミッションはどのように受けるのか後ろで見守ってるだけでもいいと思うよ。」

 今サラッと重大なことを言ったよな?

 「…気を付けるよ。」

 「よかった。」

 零弥は胸をなでおろした。

 「あ、あと仕事ミッションのレベルのことなんだけど、今回は五段階あるうちの四つ目の『部隊20以上必要レベル』だから。頑張ってね。」

 「…おう。」

 俺は笑顔を作って安心させるように微笑んだ。

 レベル、高いね。

 ……今回はしょうがない。全力で、全力で見守ろう。

 …やばそうだったら少しはサポートするけどね?

 「それでは行きますか。」

 琉生が俺と零弥が話し終わったタイミングでそう言ってきた。

 俺は首を縦に振る。

 そして、俺らの部隊は移動を開始した。


 2026/7/28 20:37

 俺らの部隊は東京タワーに来ていた。

 東京タワーにはたくさん幹部の部下が湧いているらしい。

 「上から来ます! 気を付けて!」

 琉生がどこかで似たようなのを聞いたことある台詞セリフを言い、俺らを庇うように前に出た。

 その瞬間、上から大量の人間が落ちてきた。

 これが反社会抵抗軍…

 皆、赤色と青色が入り混じる気持ち悪い仮面を体のどこかにつけている。

 それは点滅を繰り返しており、直視すると危険な気がしたので、それを見ないように注意しつつ、少し後退する。

 「琉生、まずくないか…? これ、数の暴力で負けるんじゃ…」

 そう言うと、琉生がこちらを睨んだ。

 「青空。君は僕を舐めているのですか? そうなんですね? それでは見せてあげましょう。僕の抵抗力レジストを!!!」

 キレられてしまった。

 琉生は負けず嫌いのようだ。

 「へい!!!!!」

 俺と戦った時のようにそれを唱えた。

 すると、大量の反社会抵抗軍達の下から壁が生えてきた。

 そして、大量の反社会抵抗軍の人間は、琉生の出した”壁”に閉じ込められてしまった。

 「すごい琉生! ごめん。ちょっと舐めて…」

 琉生を賞賛するために琉生の方を見ると、琉生は大きめの段ボールの中に入っていた。

 「え。あ。そういう趣味だったんですか…」

 「あ、ちょっと引かないでくれませんか? 僕の抵抗力レジストを使うにはこうする必要があるんですよ。ねぇ、ちょっとずつ遠ざかってかないでくださいよ。ねぇ。」

 なんか言い訳をしている琉生を放置し、翔汰と音色と瑠実と俺は東京タワーに入っていった。


 「…上の方に嫌な気配を感じます。行きましょう。幹部かもしれません。」

 あの後ものすごいスピードで段ボールを片付け俺らに追いついた琉生が言った。

 「そうだね… 幹部を倒せたら、特別貢献賞として、また寮大き(デカ)くしてもらったり、追加報酬とかもらえるしね。頑張って倒そう!」

 音色が目を輝かせながらそう言った。

 幹部ってそんなに簡単に倒せる相手じゃないよね…?

 俺はそんな疑問を持ちながらエレベーターの「閉」のボタンを押す。

 「大金が入ったら飯だな。飯をたくさん買おう。」

 琥太郎がよだれをたらしている。

 なんてことだ。もうすでに勝利したみたいな雰囲気になっているんですけども。

 「そうだな。幹部くらい私たちなら瞬殺だろう。絶対に、()ーっ(たい)に負けることなどないだろう。」

 うん。わかった。

 こいつらフラグ立てるのが得意みたいだね。


 ポーン

 エレベーターが最上階についたようだ。

 扉が開く。

 瞬間、横を勢いよく何かが通過した。

 「は?」

 人…?

 その人間の拳の先には、琉生がつぶされ血を流していた。

 「カハッ…」

 俺は瞬時に戦闘態勢へ入る。

 ゴッ

 鈍い音とともに、俺はエレベーターの外へ放り出されていた。

 頬に鋭い痛みを感じる。

 痛い痛い痛い痛い痛い痛い

 エレベーターの中では、謎の人間が暴れていた。

 俺の仲間たちは、全員、瀕死状態だ。そう見える。

 俺は立ちあがった。

 動けるのは、多分俺だけだ。

 俺が…!!!

 「ああ、どうしてこうも人間は、恐ろしいんだぁ…」

 謎の人間は涙を流しながらそう言った。

 そして、今度は翔汰の右腕を引きちぎった。

 「早く… 殺さないと…」

 まずい、このままではみんな殺されてしまう…!

 俺が、俺が動かなきゃ…!!!


 だが俺は、恐怖で動けないでいた。


 ……なぜ、なぜ動けない?

 失敗、しても… いや、今回は失敗できない。

 失敗したら、皆死んでしまう。

 翔汰だって、皆だって、最後まで抗っているのに…

 俺だけ…

 俺は… 俺は…

 どうしようもないクズ野郎だ…


  ♢   ♢   ♢


 ……………

 一体、どれほどの時間が流れただろうか。

 意識が朦朧とする。

 かろうじて呼吸ができているが、それ以外に行動ができそうにもない。

 (あの謎の人物)は…

 重い瞼を無理矢理開き、あたりを軽く見渡す。

 いる。

 すぐ目の前に座っていた。

 寝息が聞こえてくるので、寝ているのだろう。

 こいつは幹部なのか?

 部下だとしたら強すぎるからな…

 よく見ると、右腰あたりに赤と青の混じった気持ち悪い仮面がつけられているのが見えた。

 その仮面には他の雑魚(反社会抵抗軍の下っ端)達がつけていた仮面と違う部分が一つあった。

 仮面の真ん中に大きく”12”の字が記載されていた。

 12…

 最近どこかで聞いたような…

 その時、零弥の言葉を思い出す。

 『…反社会抵抗軍の第12幹部がこの港区に出現した。…』

 そうだ。第12幹部が今出現しているんだ。

 …もしかすると、この反社会抵抗軍は…

 本当に、幹部、だったのか?

 幹部って、こんなにも強いのかよ…!!!

 俺らじゃ、手も足もでないなんて…

 もう体力も尽きてきて、呼吸することすら苦しくなってくる。

 まずい。このままじゃ死んでしまう。

 死にたくはない。が、もうどうしようもない。

 「っ…!!!」

 喋ることすらできないのだ。

 無理だ。

 終わった。

 俺には失敗しないなんて無理なんだよ…!!!

 誰か…

 誰か助けて…!!!


 パリィィィン

 その時、俺の倒れている後ろのガラスが割れる音がした。

 「やあ、青空。大丈夫かい? …大丈夫じゃなさそうだね。だけどもう安心するといいよ。」

 その声を聞き、俺は安心した。

 なぜなら———

 「私、守岡零弥が、助けに来たからね。」

 時に頼りになる。我らが団長、そのものだったからだ!

四回目の投稿です!

皆さんが楽しんで読めるような物語をこれからも不定期に投稿していくので!

ぜひ読んでみてください!

僕はとても喜びます!

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