第二十五話 瑠実救出大作戦!-⑤ / 第一幕 終
零弥の能力は宇宙という概念から成り立っている。
粒子という物質は、宇宙から生成され、この地球上にも大量に蔓延している。
故に誰でも零弥のような能力が使用可能だと思われがちだが、実際は異なる。
その粒子を体内に吸収し放出することが可能なのは、零弥の抵抗力が大きくかかわってくるからだ。
人々は皆この粒子を吸収自体はしているが、体の中心点にまでは到達しない位置に蓄えられている。
この吸収は大きく活動すればするほど促進されるため、前に零弥が言ったような量だけ粒子を零弥は蓄えられる。
前述したように粒子は宇宙で生成されている。
故にほんの少しの粒子を使用しただけでも空間を捻じ曲げる程度の能力は使用可能である。
基準程度に説明すると、大体零弥が体内に蓄えられる粒子の0.01%ほどの使用で惑星を一つ創造できるほどの力を持つ。
だからこそ、現実の基準などめちゃくちゃにした能力を使用可能というわけだ。
以上が零弥の抵抗力の能力の大まかな説明である。
因みに、現在発動した零弥の能力は、対象の体内に自分が一度取り込んだことのある粒子を入れておくことで、いつでも操作可能な状態とし、粒子になんらかの異変があったとき、死などの現象をその対象に発動が可能だというもの。
つまり、敗北などあり得ない、後出しじゃんけんのようなものだ。
…一度零弥の抵抗力の話は置いておこう。
今現在青空はどうなっているのか、それを確認しよう―――
♢ ♢ ♢
もう生きていける気がしない。
いろいろなことが起こってしまった。
もう何も残っていないんだ。
俺には、きっと。
もう生きていても意味はないんだ。
…どうせ死んでる。
ははは…
俺、嫌な人生だったな。
………もう、生きていきたくないよ…
…
……
………
今ならわかる。あの時アイツが出てこなかったのは、俺が死んでいなかったからだ。
「金色の慈悲」
聞きなれた声が聞こえた。
ここは、地獄じゃないのか?
この声は―――
「おはようさん」
零弥が椅子に腰かけ、こちらを見ながらそう言ってきた。
「あれ? 俺、死んで―――」
その瞬間、脳内に先ほどの記憶が流れ込む。
何もかも瞬時に把握した。
瞬間、視界がぼやける。
病院?だろうか、その場所のベッドが少しずつ濡れていく。
なんだろう。これは。
「あれ。俺。また。生きてる。」
生きてしまった。
俺だけ。
…その日は長く泣いた。
朝から晩まで、ずっと。
仕事があるからと言って途中で零弥は帰ってしまったけれども。
それでも俺は、泣き続けた。
翌日
零弥が申し訳なさそうにやってきた。
「いやぁ、その、昨日は凄い泣いてたから言いにくかったんだけど… 琉生くん生きてるよ。」
開口一番に何を言うのかと気にしていたが、驚きの発言をした。
「え。」
「俺だけじゃ、ない…?」
いうのが遅い零弥を少し叱りたい気分でもあった。はずなのに。俺は涙が止まらなかった。
生きていた。
俺のせいで全員が死んだんじゃないんだ。
もう俺は、抵抗団を辞めようと思っていた。
だけど、琉生が残るっていうんだもんな。
残るしかないだろ。
「え~、じゃあ君たちの新しい仲間を紹介するね。」
今俺達は零弥の執務室に来ている。
どうやら二人じゃ隊が成り立たないから新しい仲間を入れるらしい。
「入ってきていいよ~」
呑気な零弥の声で、誰かが入ってきた。
「じゃあ、紹介するね。今日から君たちの仲間になる―――」
…仲間、か。
今度はもっと大切にしないとな。死んでもらっちゃ困る。
二度とあんな悲しい思いはしない。
そして二度とあんな悲しい思いはさせない。
そのためにも―――
「名前は―――」
これから先もまだ俺達の物語は続いていく。
というか、今までが序章だったみたいなもんだよ。
それじゃ、俺たちの冒険譚、存分に楽しんで聞いてくれよな!
次回、本編開幕。
というわけで、第一幕が幕を閉じました。
ここら辺の終わらせ方でアドリブが結構ありましたが、大まかなストーリーしか決まっていないので、この先もアドリブで決めていくことが多いと思います。
第二幕がいよいよ始まります。
と言っても、第二幕で終わらせるつもりです。
終わりは第百話とかになるのかな。
それとも百五十話くらいまで続いちゃうのかななんて思っています。
話の内容的にはそこそこあると思っているので、案外続くかもしれません。
これからも連載を頑張っていくので、今後もよろしくお願いします!




