第二十二話 瑠実救出大作戦!-③
「私を殺す? 無駄。」
その言葉の放った瞬間、周囲に少し違うメイドたちがずらっと並んだ。
「なんだこれっ」
俺は思わず後ろ側に並んでいたメイドの一人を殴る。
パリィィィン
殴ったと思ったら、それは”鏡”だった。
「は?」
「ふふふ。それが私の抵抗力。私は鏡を使う。鏡で自身を反射して映せる。…鏡によって見た目が少し変わるけれど。」
舐めてんのか?
呑気に自身の能力を教えてくるなんて…
だが、今の一瞬で俺の周りに鏡を召還した―――と思われる―――が厄介だ。
一度仲間を呼ぼう。
俺はそう思い、少し左足をうしろに下げた後、一気に来た道を戻っていく。
後ろからメイドの声が聞こえた気がするが気にしない。とりあえず仲間のところへ行けば俺たちの勝ちだ。
音色が命を張ってまでして助けようとしてくれたんだ。
俺は、その意思を紡ぐ!
今度は冷静にできている。
前回は琥太郎が死んだことによって冷静さを欠いてしまった。それは大きなミスだ。
今回は仲間が死んだとしても、感情の高ぶりを何とか抑えられている。
成長だ。
目の前がかすむ。
うまく前が見えない。
なんだろうな。雨が降っているんだろうか。
俺は目についた水滴を右手で拭い、何事もなかったかのように走り続ける。
俺が白い部屋から出られたのは、俺が寝た部屋だった。
なら、俺の仲間たちも、自分たちの部屋があった場所にいるはずだ。
「琉生! 翔、太…?」
仲間の名前を叫んだときに、俺の目に映ったものは、
翔太の死体だった。
「あ、ああ」
死体のすぐ隣には琉生が座っている。
何があったんだ。
誰が
誰が翔太を
「る、琉生、何が…」
俺は冷静を装い聞いてみる。
「これは、自殺、ですかね。」
自殺?
自殺だって?
なんで、なんでだよ。あんなに熱かったのに。なんで急に、自殺なんか。
「推測ですが、”白い部屋に耐えきれなかった”のではないでしょうか?」
[翔太] 白い部屋から解放される約”327秒”前
「はぁっ」
目が覚めると、何もない真っ白な部屋にいた。
「ここは、館か?」
敵の攻撃をくらってしまったのだと、俺はすぐに理解する。
「クソがッ、やられたッ! 油断しすぎたッ!!!」
俺は地面に突っ伏せる。
しかしすぐに起き上がり、壁を何度も蹴った。
何度も、何度も、何度も。
不思議と、蹴ってもいたくないし、体力も減らない。
もしかしてこの部屋の中では時が止まっているのでは?
それならこの抵抗力の脅威は?
…きっと、精神的においつめて自殺を図るっていう感じだろう。
きっとそういう抵抗力。
…なら、俺はここからどう出ればいいんだ?
仲間たちが囚われていない人がいるかもしれない。
しかし、助けられる保証は?
……否、必ず助けてくれる。
俺は仲間を信じている。
それまで、待つんだ!
待ち続けて約323年
彼はもう、限界を迎えていた。
「助け… 来ないじゃねえか…」
もはやもう、生きている気力など―――
「そうだ。死のう。」
俺は右手を切る。
すぐに傷は塞がってしまう。だから、強く切り裂く。
それなら自身が死んでもすぐに生き返るのでは?
…もしもかなり前から思っているような使用の抵抗力ならば、きっと死だけは認識されるだろう。
……左腕が落ちる。
それで出た血をとがらせて、自身の首元目がけて躊躇なく―――
[琉生]
琉生は、囚われてから今置かれている状況を瞬時に理解した。
しかし、琉生は夜までも警戒を怠らず、一睡もしていなかったのだ。
だからこそ、この場所では常に眠気が襲ってくる。
ならば、これから助けられるまでずっと寝ていればいいのでは?
そういう結論に至った。
それからというもの、とても長い間、琉生は寝続け―――
やっと、助けが来たのだ!
目に月の光が当たり、ここが現実だということを瞬時に理解する。
そして、起き上がってから、駆けていく青空を見た。
それについていこうとしたが、なんとなく左側を見ると、そこには翔太の自殺死体が転がっていた。
琉生は急いで駆け寄り、応急処置を施す。
しかし、約4年。
治せるわけもなく―――
今回はもう一つの方出すって言ってましたが出せませんでした。待っていた方すいません。
また気が向いたら今月中には書きます。
これからも連載を頑張って続けるので、今後もよろしくお願いします!




