第十四話 二泊三日のクルーズ船旅行!-⑧(改修版)
「———やっぱり、琉生の抵抗力に頼ることになるかもしれない。」
「と、言うと?」
琉生が聞き返してくる。それに俺は応える。
「琉生の抵抗力で、俺たちの周りに空気の密閉空間を作ってくれ!」
琉生の抵抗力は、「視認可能な位置に密閉空間を生成する」だ。これは本人から聞いた。
琉生はいつもはコンクリートみたいなやつで密閉しているが、それ以外でも密閉は可能なのだそう。
と、言うことは、空気で密閉空間を作り出すことだって可能なのではないか。そう思ったのだ。
「…僕に空気で密閉空間を作ってほしいと?」
琉生は再度聞き返してきた。今までしたことがなかったのだろう。不安そうにこちらを真剣に見つめている。
「そうだ! 琉生ならできる! 絶対に!」
俺は琉生の背中を押す。彼ならできる。そう俺は確信していた。
「そうか。ありがとうございます。できる気がしてきました。」
その後、琉生は、試しに空気で密閉空間を作り出して、練習をしていた。
結果は、成功。
「琉生! 俺の計画通りに!」
「はい!」
琉生は俺の掛け声と同時に、この場にいる四人の周囲を空気で密閉する。
「!?」
幹部は戸惑っている。
隙。
俺らは思い切り幹部に詰め寄り、攻撃を繰り出した!
幹部は突然の攻撃に驚いている。
水の中でなら人間は動きが鈍り、唯一自身の周囲の水を退かせることができる人間は、油断するだろう。そう俺は考えた。
事実、下位の幹部ならではの油断が見えた。
(今がチャンスだ…!!!)
俺は自身の抵抗力の発動条件を良く知らない。
なので、携帯式ナイフで倒すつもりだ。
俺らは幹部に詰め寄り、何度も何度も攻撃をする、未だに状況を良くつかめていない幹部に少しずつ攻撃が掠り続ける。
(このままいけば勝てる!)
そう思ったのもつかの間。
強い水圧で空気の密閉空間がはじけ飛ぶ。
計算外だ。
まずい状況に陥ってしまった。
俺らは今、相手の領域の中!
油断するとすぐにやられてしまう。
油断は禁物。
俺はすぐに状況を察知し、仲間にハンドサインで伝える。その後、壊れてしまった建物の天井に当たる部分から海の中へと移動する。
撤退だ。
計算外の事が発生したら撤退することにしている。
なにせ、命はなくなってしまえば戻ることはないのだから。
俺の詰めが甘かったみたいだ。
もう少ししっかりと考え、考え、考えつくして、作戦を入念に練り直す必要がありそうだ。
今日は仲間たちの抵抗力を使いすぎている…。
ここは俺がなんとか指揮をとらなければ。
俺らは水面に上がって呼吸をする。
本当に死ぬかもしれない危険な計画だった。
俺の計画が、仲間を、こんな目にあわせてしまった。
俺のせいだ。
俺の失敗が———
ドクンッ
何かを感じた。
鼓動が早まる。
呼吸が苦しい。
俺は本能のまま再び先ほどの場所へと戻る。
「青空くんっ」
この時の俺は、仲間の声なんて聞こえていなかった。
失敗が、悪夢を呼ぶ。
この行動が、今後の瑠実救出作戦に置いて、大きな過ちとなることは、本人も、仲間も、知る由もなかった…
本当にすいません。やることが多くて、ちょっと後回しになってしまって…
来週はしっかりと長くかきます。
今後も頑張って連載を続けていくのでどうかこれからもよろしくおねがいします!




