第六話 「友達できた」
グリッチはいつものように外で遊んでいた。
「てめぇー、俺の手噛みやがったなこの野郎!」
「痛いんだけど。」
グリッチの手にはでかい虫は噛み付いていた。
「痛い痛い痛い!」
「指無くなる指無くなる!」
「いい加減噛みつくのやめろ!」
「お前あれだろ?話聞かないタイプだろ?」
「離せつって離さないってどんだけ話聞かないタイプ?」
「虫でも言葉ぐらいわからない?」
※わかりません。
「これまだエディーの方が言うこと聞くよ。」
無理やり取りたいけど無理やり取ったら指ちぎれるよな。
「あのすみませんあの虫さんいい加減噛み付くのやめてもらえます?」
「そんなに噛みつけたいならそこら辺の木を噛みついてくれません?」
グリッチはそう言い横に生えてる大木を指をさした。
「あれならどんだけ噛みついても誰にも文句言われないよ。だからさ、いい加減噛み付くのやめてくんない?」
「こうやって話してる時でもさ、手がチクチク痛いんよ。」
「これだけはやりたくなかったけど・・・」
グリッチはそう言い細長く鋭い木を持った。
「失礼しますよ。」
そう言うと細長く鋭い木を虫に刺した。
木を刺すと虫の噛む力は強くなった。
やっぱり噛む力強くなるか。
だが時間が経つにつれて虫の噛む力がだんだん弱くなっていった。
「やっと離れたよ。」
むやみに虫触っちゃいけないな。
家に帰ってお母さんに怪我治してもらおう。
「ただいまー」
「おかえりなさい。」
「って、どうしたのその指!」
「虫に噛まれちゃった。」
「いま治してあげるね。」
「ヒール。」
傷が治る。
「そういえばお母さんこれ。」
グリッチは木に刺さった虫をお母さんに見せた。
「キャー!!」
すげえ綺麗な悲鳴だな。
「お母さんにプ・レ・ゼ・ン・ト。」
「グリッチお母さん嬉しいけどこれは要らないかな。」
「それじゃあ僕は外でまた遊んでくるよ。」
グリッチは急いで外に出た。
「ちょっとグリッチーー」
お母さんを無視して家から出たけど、今日の夜ご飯俺だけ無しとかないよな。
まあその時はその時だ。
グリッチはしばらく歩いていた。
もう一匹ぐらいお母さんにプレゼントするか。
いややめておこう、下手したらガチギレされるかもしれないからな。
グリッチは丘の上で休んでいた。
平和だな~
ドカーンと爆発音が聞こえた。
突然平和じゃなくなったよ。
なんだ?魔法の練習でもしているのか?
グリッチはその爆発音が鳴ったとこに向かった。
爆発音が鳴った方に向かうと再びドカーンと爆発音が聞こえた。
何かと戦ってるのか?
「あの爆発音ここら辺から鳴った気がするんだけど。」
グリッチはあたりをキョロキョロと見回していた。
すると誰かを見つけた。
「誰かいる。」
「子供?」
見た感じ俺ぐらいの歳の子供か?
「エクリクシス。」
ドカーンと爆発音が鳴った。
あいつか、この爆発音の正体は。
「おいお前こんなところで爆発魔法の練習か?」
「誰だい君は?」
「あー俺か、いやいや僕はグリッチ・マクベイン。よろしく。」
「君は?」
「僕の名前は、ダニエル・セルシア。」
「突然だダニエル、魔法の練習をするのはいいが、もう少し離れたところでしてくれない?」
「わかったよ、もう少し離れたところで魔法の練習するよ。」
この子素直だな。
グリッチは丘に戻った。
丘に戻っていると知らない虫を見つけた。
「あ、虫居る。」
グリッチは見つけた虫を触った。
「痛!」
「テメェ噛みやがったな!」
※だからむやみに知らない虫は触るんじゃないよ。
「ただいまー」
「おかえりなさい。」
「お母さんプ・レ・ゼ・ン・ト。」
もしかして・・・まさか・・・
グリッチは虫を出した。
「ギャー!!」
ほんとお手本のような悲鳴だな。
夜ご飯の時
「なぁグリッチ一体アリスに何したんだ?」
「お母さんに虫をプレゼントしただけ。」
「グリッチお前なんてことしてんだ。」
「アリスに虫のプレゼントって、お父さんがもしそんな事したら殺されてるよ。」
あーだからあんなにお母さん機嫌悪いのか。
「グリッチ、アリスに謝っとけよ。」
「わかったよ。」
「お母さん虫をプレゼントしてごめんなさい。」
グリッチはそう言い頭を下げた。
「いいのよグリッチ、お母さんそんなに嫌じゃなかったから。」
お母さんはそう言いグリッチの頭を撫でた。
「でもねお母さん・・・」
「どうしたのグリッチ?」
「僕がお母さんに虫をプレゼントしたのは、お父さんが僕にお母さんへ虫をプレゼントしてこいって言われて・・・」
「僕はお母さんは虫が苦手だしそんな事してはいけないって言ったんだけどお父さんが脅してきて僕は仕方なくお母さんに虫のプレゼントをしちゃたんだ。」
「お母さん、本当にごめんなさい。」
「あいつとんでもない嘘を。」
「あ・な・た。」
アリスは笑顔だった、だが怒っている。
アリスは杖を持った。
とんでもない気迫だ、あれ?
後ろに鬼居ない?
あれ鬼だよね。
「ア、アリスちょっと待ってくれ、誤解なんだ。」
「おいグリッチ。」
「エディー、一緒に遊ぼうね。」
「っておい、ちょっと待て。」
グリッチの服を掴んだ。
「お父さんを置いていかないで。」
「嫌だよ。」
「お父さんを一人にしないで、お父さんはな一人になると死んじゃうんだよ!」
グリッチとアルバートは揉めていた。
「あなた・・・言い残したいことある?」
アリスはそう言い杖をアルバートに向けた。
「ちょっと待ってくれアリス誤解なんだ。」
「無いようね。」
「ちょっと待ってくれアリス。」
「アリス!」
「ライトニング!」(雷の魔法)
「ギャー!」
お手本のような悲鳴だ。
グリッチはそう思った。
次の日
「・・・お父さん大丈夫だった?」
「ま、まあ大丈夫だ。」
かなり大変だったんだな、心しか元気ないように見える。
ドカーン!と爆発音が鳴った。
「もう少し爆発の威力上げたいな。どうしたら威力上がるかな?」
「・・・・・・」
「わからない。」
ダニエルは森の中で魔法練習をしていた。
ダニエルは目の前に生えている木に向かって魔法を打った。
「ツリーブレイク。」
そう唱えると目の前の木は折れた。
だんだん命中力が上がってきた。このまま行けば命中力が百パーセントになる日がくるかも。
もう一度。
「ツリーブレイク」
「あ、外れちゃた。」
やっぱりこの魔法まだ難しいな。
あれ地面が揺れてる。
なんでだろう?
「グガァァァ!」
危ない!?
ダニエルは熊のような生物の攻撃を避けた。
何だろう?この生物・・・
見たことない姿をしてる。
とりあえず魔法を。
「ライトニング!」
魔法は命中した。
グガァァァ!
「やった命中した。」
これで倒れてくれると嬉しいけど。
だが現実はそう甘くない。
その熊のような生物は何事もなかったかのようにダニエルに襲いかかった。
嘘でしょ!?
その熊のような生物はダニエルに攻撃した。
ダニエルは熊のような生物の攻撃を食らった。
そしてダニエルは木にめり込むように飛んでっいた。
ぐはっっ!
熊のような生物がゆっくりと近づいてくる。
逃げなきゃ、逃げなきゃ。
ダニエルは逃げようとしただが逃げれなかった。
なぜなら体が動かないのだ。
力が入らない逃げれない。
魔法も使えない。
グガァァァ!
誰か・・・助けて。
すると突然熊のような生物にめがけ小刀が飛んできた。
そして見事に首に命中した。
ダニエルは驚いた。
小刀が飛んできた方向にはグリッチが立っていたのだから。
「おいおい子供を襲うとは、お前なかなかの悪だな。」
「今からお前の相手は俺だ、掛かってこいよ。」
「このクソ野郎。」
熊のような生物はグリッチに向かって突撃した。
はぁ~少しばかり技を使うとしましょう。
一刀両断・天命斬殺
グリッチは熊のような生物を縦に真っ二つに斬った。
「ふぅ~」
そして熊のような生物は二つに割れ倒れた。
「大丈夫か!」
グリッチはそう言いながらダニエルの方に走ってた。
酷いケガだ、ほとんどの骨が折れてる。でも運が良かったな内臓の損傷は無い。
するとグリッチは何かに気づいた。
「あれ君はあの時の・・・確かロビンソン・ファーガソン?」
「ダニエル・セルシア!一つも合ってないよ!」
「何だしゃべれんじゃん。大丈夫?めちゃくちゃ骨折れてるけど。」
「大丈夫って言いたいけど大丈夫じゃないよ。」
するとグリッチは突然ダニエルをおんぶした。
「大丈夫だ怪我をしたら治してくれるとこ知ってるからそこに今からそこに向かう。」
そう言ってグリッチは家に走った。
「ちょっとーグリッチー」
「お母さんケガ人運んできた。」
「あ、どうもダニエルと申します。」
「お母さん子のめちゃくちゃ骨折してるんだ、なんとか治せる?」
「お母さんに任せなさい。」
「ヒール。」
「あれ、体が動く。」
どうやら治ったようだ。
「ありがとうございます。」
「名前をお聞きしてもいいですか?」
「いいわよ、私の名前はアリス・マクベインこの子のお母さん。」
「では改めて、アリスさん治してくれてありがとうございます。」
「あら礼儀正しいのね、どっかの子供と違って。」
お母さんはグリッチを見た。
グリッチは目をそらした。
次の日
グリッチは外で遊んでいた、
そしたらダニエルが近づいてきた。
「あ、君は確かダニエル・・・」
「セルビア?」
「セルシア!」
「俺いや、僕に近づいてきたけど何か用があるのか?」
「そう、グリッチくんに頼み事しに来たの。」
「その頼み事って?」
「魔法の練習に付き合ってほしいのと、」
するとダニエルはもじもじしていた。
「僕と友達にならない?」
「いいよ!」
ダニエルは嬉しかった。
「じゃあ早速だけど、魔法の練習に付き合って欲しいな。」
「わかった!」