第五十一話 「グリッチ戦闘か?」
試験会場の森の何処か。
三つのチームのメンバーが会話をしていた。
「やあやあ幼馴染のリヘナラとこんなところで会うなんて何かの縁かもね。」
二級剣士 リトナ・アールグレイ。
この剣士は、女性で赤い服を着ており、髪は赤髪。
「全く面接に相手と鉢合わせしちゃったもんだね。」
二級剣士 リヘナラ・リクソン。
この剣士は、女性で紫の服を着ており、髪は紺色。
「どうする?一気に三つのチームがこんなところに集まっちゃったわけだけど。」
リヘナラとリトナとは違うチームの、二級剣士 ケリソン・スリラー。
この剣士は、男性で紺色の服を着ており、髪は黒髪。
※ここからはこの三人の会話をお楽しみください。他のチームメンバーは後ろの方で三人の会話を聞いています。
「正直言って殺し合うのは俺のチームとしては好まないかな。」
「私もリトナと同じ意見だね。五時間生きていればいいだし、無理に殺し合いしなくてもいいんじゃないかな。」
「まあ考えてみれば確かにそうだね。」
「ここで鉢合わせたのも何かの縁だし、この三チームで協力して五時間生き延びてみない?」
リトナが提案した。
「いい考えだね。私は賛成するよ。」
このリトナの提案は確かに悪くない、この提案を引き受ければ生き残る確率も高くなるかもしれない・・・ここはその提案に乗ってみよう。
「俺も賛成だ。」
「なら決まりね。ここにいる剣士達はみんな仲間、殺し合いは無し。わかった?」
「わかったよ。」
「わかった。」
「それじゃあ今から五時間頑張って生き延びよう!」
そう言ってリヘナラとリトナとケリソンの連合は歩いた。
「なあリヘナラ、リトナっていつもあんな感じなのか?」
「まあ今日はテンションが高いのかもね。いつもならあんな感じじゃないんだけど。」
「いつもならどんな感じなんだ?」
「いつもか〜・・・そうだね。いつもなら・・・」
リヘナラの回想。
リヘナラは寝転がっており、リトナはリヘナラの上に寝転がった。
「ねえリトナ、乗ってくるのやめてくれない?重い。」
「重いって酷いな〜。」
「原因は、最近稽古サボってたくさんご飯食べてゴロゴロしているからだよね。」
「うっっ!」
どうやらリトナは言い返す言葉がないようだ。
「ていうか何でいつもリヘナラはいつも冷静なの?」
「先生も言っていたでしょ。冷静さを失っちゃいけないって。」
「ふ〜ん。」
「こんな感じかな。」
う〜ん、聞いた感じいつもはおとなしい子なんだな。
ケリソンはそう考えた。
「あとリトナはこういう試験初めてだから、テンションが高いんだと思う。」
まあ初めてのことだし・・・テンション高くなるよな。
一方グリッチたちは。
グリッチは焚き火を作り、その周りにグリッチ達三人が座っていた。
本当はこういう状態の時、焚き火なんて作っちゃいけないんだけどね。
こういう焚き火から追跡されること多いからまあそんな技術この世界にはないだろうし、大丈夫だろう。
「グリッチあの時私達を見て何で個人かチームって聞いたの?」
「あ〜あの時?あの時殺し合いって聞いてからちょっとお前達を心配してな、一応知り合いだし、死んで欲しくなかったから。だから個人かチームか聞いた。」
「へぇ~そうなんだ。てっきり個人で動くのが嫌だからだと思ったけど。」
「まあ正直言ったら、アリアナとフランは何だっけあの、ビンフィクに対してめちゃくちゃビビってたし、多分、この試験が始まったら真っ先に殺されるかもしれないと思って、守ってやれるかなと思って個人かチームか聞いた。」
すると二人は嬉しそうな表情をしていた。
「嬉しいこと言ってくれるね。でもこれからは余計なこと言わないでね。」
「というか俺達もう一時間以上もこの森の中に居るけど・・・他のチームと鉢合わせしないって結構不思議じゃね?」
「そう言われれば確かに不思議〜。」
「しかも一時間ぐらい森の中にいれば悲鳴の一つぐらい聞こえると思うんだけどね。」
「確かにね。」
「多分五時間生き延びればってことだからみんな隠れているのか、協力しているのか、それとも静かに殺し合っていうのか・・・ま、これは俺の推測だけどね。ところでさ、この二次試験って合格者の数とか決まってんの?」
「いや、決まってないはずだけど・・・」
「なら無理して殺し合う必要もないってわけね。」
「・・・まあ大丈夫でしょう、俺達は優雅に焚き火を見ながら話をしとけばいいさ。」
「でも警戒しなくていいの?」
珍しくフランが喋った。
「大丈夫、大丈夫。合格者の上限数とかないんだろ、だったら頭のいいやつは無理して殺し合いをやらない。ただ五時間ずっとどっかに隠れているか。こうやって焚き火を見てるだけで合格出来るんだ。この二次試験とても簡単。」
「まあ、合格者の上限数とか決まってたら達もこうやって優雅に焚き火を見ることは出来なくなるけどね。」
「グリッチって頭がいいんだね。」
「いや、こんぐらいで頭がいいとは言えないよ。少し考えればわかることだよ。」
まあ一応自慢と言ってはなんだけど、俺一応特殊部隊に入れる頭を持ってるから結構頭はいい方だよ。
でも頭がいいって言われるのはちょっと嬉しいな。
「ちょっくら、木の枝でも拾ってくるよ。」
グリッチは立ち上がった。
「ちゃんとここで待っとけよ。迷子になったら探さないからね。」
「は〜い。」
フランは頭を縦に振った。
グリッチはそう言いアリアナ達から離れた。
グリッチは木の枝を拾っていた。
当たり前だけど、森の中は木の枝がたくさん落ちていて助かる。
でも気をつけないとな。もしかしたらこの世界には燃やしたら有毒ガスが出てくる。木とかあるかもしれないから。
そう思いながらもグリッチは淡々と木の枝を集めていった。
木の枝集め懐かしいな。よく訓練の時に集めたっけ。
・・・・・・!!
グリッチは何か気配を感じた。
動物か?いや動物なら何か匂いがするはず・・・それがないとして、この気配は・・・人間か?
でも少し殺意がある。もしかして俺を殺そうとしてんのか?
だとしたらめんどくさいな〜。俺さっさと木の枝拾ってアリアナ達の元に帰らないといけないのに。
でもまあ襲って来るとは決まってないし。
だとしたらどうして俺の方を見てるんだろう?多分あの人達は気づかれてないと思ってるけど、こっちは気づいてるからね?
近くの木の上に一人。
前の方に生えている木の後ろに一人。
右の方に見える木の後ろに一人。
後ろの茂みに一人。
そして、あと二人は・・・今、俺の真後ろに立っていると。
六人ってことは二チーム合同か面白い。
「どうもこんにちは、俺はグリッチ・マクベイン。そちらさんは?」
グリッチは体の向きを変えず言った。
「ご丁寧にどうも、俺は・・・名乗る必要は無いだろ。お前は今から死ぬんだから。」
緑服の男性はそう言った。
こいつらまじか、多分こいつらの心境としては俺が一人で行動してるから殺せると思ったんだろうな。言っとくけどそんなに現実甘くないよ。
「それ本気で言ってる?」
「ああ本気だ。」
「俺が銀士を持ってることを知ってるだろ?」
「ああ、知ってる。だからこそお前を殺せば、俺達の株も上がるってわけだ。」
「・・・チッ、は〜あ、ところで聞くけど、俺をたった六人で殺そうと思ってるのか?やめといた方がいいぞ。そう簡単に俺は殺せない。」
バレている。さすが銀士を持つ者・・・このくらいなら簡単ですか・・・
緑の服の男性の横にいる、青い服の男性がそう思った。
だが一応ここに居る六人は二級剣士・・・そこら辺の賊とは訳が違う。
・・・さてこの状況どう乗りきろうか。
森の外の草原。
三人は丸テーブルの椅子に座りながら水晶を見ていた。
水晶にはグリッチが映っていた。
「おお!グリッチの戦いが見れるぞ!」
「フェン少しは落ち着いて見れないのにな?」
「でも、あのグリッチの様子・・・のり気じゃないと見えるねん。」
「ルキ、あの六人はグリッチに勝てると思うか?」
「無理だねん。すぐ殺されてしまうねん。でもグリッチはその気ではなさそうに見えるねん。」
「どっちにしろ面白い展開になってきたのはわかるにな。」




