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特殊で愉快な異世界生活  作者: レキシン
第2章 冒険者編
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第四十九話 「母性は怖い」

 激しい爆発音が聞こえた。


 

 「え!!何!!」

 「・・・!!!」

 アリアナ達は驚いていたがグリッチは驚いてはいなかった。


 それも当然だろう、グリッチの転生前の世界ではこんなの日常茶飯時だからだ。

 

 何だ?中央広場で鳴った様な気がするが・・・魔道具の訓練でもしてんのか?

 しかもうるさかったな、ここから中央広場結構離れているっていうのに。


 「グリッチ今の一体何なの?」

 「さあな、だがとんでもない事が起きたのはわかる。」

 

 「それにしても凄い爆発音。」

 フランはアリアナの横で頭を縦に振った。


 「そうだな・・・ちょと見てくる。」

 グリッチはそう言い立ち上がった。

 

 「やめたほうがいいよ。危険だよ。」 

 フランは頭を何度も縦に振っている。


 「大丈夫だって、なんならお前達も付いてくるか?」

 


 

 アリアナ達はなんやかんやありましたがグリッチに付いていくことにしました。


 三人はレンガで作られた道を歩いていた。


 「・・・結局付いてきたな。まあ安心しろ、もし危険な状態になったらお前達を守ってやる。」

 

 「そのセリフ、グリッチが言うと何だか安心する。」

 フランは頭を縦に振った。


 


 中央広場に着くと一人の男性が剣を振り回して暴れていた。

 

 やっぱ剣の都と言われているな、あんな堂々と剣振り回して暴れている人この世界に来て初めて見た。


 というかこの国の中央広場噴水とか公園とかなんもないなただのレンガで作られた道しかない。

 だが今の中央広場はボコボコと地面に穴が空いている。

 

 男性が暴れているとワームホールから黒い服を着た暗い雰囲気の女性の魔剣士が現れた。


 あれは・・・あの時の試験官。


 

 「これ以上暴れるのならあなたを拘束しますよ。」

 「やれるもんならやってみろ!俺はお前のような一級剣士には用はねえ!俺の用はこの国に銀士を持ってる奴がいるって聞いたからだ!わかったならさっさと銀士を持っている奴をここに連れこい!」


 なんとわがままな。

 というかあいつ銀士を持ってる奴に用があるとか言ってたよな。


 ・・・俺じゃん。


 

 「銀士を持っている人物ならここにいますよ。」

 「何処だ!」

 「ほらそこです。」

 シェリルがグリッチを指差した。


 周りにいた全員の視線がグリッチに向いた。


 「からかってないよな?こんなガキがか?」

 「はい、からかってはいません。本当にそこにいる方が銀士をお持ちです。」

 

 「おいそこの黒髪のお前。」

 グリッチは剣を振り回して暴れていた男性を指差した。

 「何で銀士を持ってる奴に用がある。」

 「・・・しかしまあ俺にはこんなおもちゃが何で凄いのかわからないけどね。」

 グリッチは胸ポケットから銀士を取り出した。


 それを見た周りの者たちはざわざわしていた。


 

 「そうそれだよ!それを俺に渡しやがれ!」

 「あんた物好きだね。こんなおもちゃよこせだなんて。でもすまんなこれ友達のヘブンから貰ったもんでそう簡単には知らない人にはあげれないんだ。」

 「なら力づくにでも奪ってやるよ!!」


 剣を振り回して暴れていた男性が持っている剣が青色に輝いた。


 俺もそれしたい。

 


 するとシェリルがグリッチに近付いてきた。


 「試験官あいつ殺していいか?」

 「出来れば生かして捕らえてください。」

 「オッケー」

 

 グリッチがそう言うと空気が一気に重く変わった。


 「来い、このおもちゃを持っている奴の実力を見せてやるよ。」

 

 「よく喋るガキだ。あの世で後悔していろ!!」

 剣を振り回して暴れていた男性がそう言うとグリッチに襲い掛かった。

 

 「確かに俺は六歳のガキだ、だがな、剣の熟練度で言えばお前より遥かに上だぞ。」

 そう言いながらグリッチは鞘を使い、男性の腹を一突きした。


 男性は腹に一突きされると気を失い倒れた。


 

 戦いが終わると周りにいた者たちはざわざわしていた。

 戦いが終わるとグリッチにシェリル近付いてきた。


 「この度はご協力ありがとうございました。」

 シェリルはそう言いながらグリッチに一礼した。


 案外シェリルは礼儀正しいのかもしれない。


 

 「グリッチ大丈夫?怪我とかしてない?」

 「大丈夫、大丈夫。どこも怪我してないしむしろピンピンしてる。」

 なんかアリアナは親になったら過保護になりそう。


 「ところで試験官この男性知ってます?」

 「いや知りません。」

 「でもなんでこんなおもちゃ欲しがってたんでしょうね?」

 「グリッチさん、それはおもちゃではありませんよ。銀士とはですね。」

 これ話長くなるな。

 「でもまあこのおもちゃ凄いって事はアリアナ達から聞いてます。なんかヘブンから認めてもらわないと貰えないよとか。」


 「まあ俺達は爆発音が気になってここに来ただけなんで、俺はさっさと失礼してハンモックの上でまた寝てきます。」

 グリッチはそう言うと来た道を戻った。

 そしてアリアナ達はグリッチに付いていった。


 あのグリッチと言う男の子は何者なんだろう?

 シェリルは倒れていた男性を見た。


 

 

 「なんで殺さなかったの?」

 「さあな。わかんねえ。」

 「グ、グリッチかっこよかった。」

 珍しくフランが喋った。


 「あれが・・・かっこいいか・・・」

 グリッチは呟いた。

 

 グリッチはフランの頭を撫でようとしたが、グリッチの身長ではフランの頭に届かずフランの肩を撫でているようになった。


 低身長は辛い。


 「グリッチいきなりどうしたの?フランの肩なんて撫でて。」

 「ど、どうしたのグリッチ・・・甘えたいの?」


 あんたらにはわかないだろうね。頭を撫でたいのに撫でてない人の気持ちは。


 「いや・・・」


 「て、照れなくてもいいんだよ。グリッチぐらいの年頃だったら甘えたい時も来るもんね〜。」

 フランはグリッチの両脇を持ち抱き上げ、そう言った。

 「いや違う。」

 「は、恥ずかしがらなくてもいいんだよ。」

 

 なんだろう・・・俺、フランの人形みたいになっている。

 

 ※ちなみにここで初情報で。グリッチは六歳でアリアナとフランは十六歳です。

 

 グリッチを抱っこしてわかったけど・・・

 グリッチって意外に体柔らかくて可愛いい。

 お人形みたい。


 グリッチはアリアナを見ながらなんとも言えない顔をしていた。

 

 「ねえフラン!私も抱っこしたい!」

 「いいよ。」


 あのさ、二人で会話進めないでもらってもいいかな。

 

 フランは抱っこしたグリッチをむいぐるみを渡す様にアリアナに渡した。


 俺は赤ちゃんじゃねぇーぞ。


 

 「グリッチって軽いし、筋肉質だと思ってたけど、意外に体柔らかいんだね。ぷにぷにしてる。」

 「解説すんな。」

 グリッチは嬉しくなさそうだ。


 だがグリッチはまだ知らなかった。グリッチを抱っこした事でアリアナとフランの母性が目覚めることを・・・

 



 グリッチはハンモックの上で寝ようと横になっていた。

 

 「グリッチ大丈夫?ちゃんと寝れる?子守唄歌ってあげようか?」

 「いや別にいい。」

 

 何でこの人達こんなに俺の世話しようとしてんだろう?

 うざいな。


 みんな知らないと思うけどここにたどり着くまでずっとアリアナとフランに交代制で抱っこされてて、抱っこするならいいんだけどアリアナに関しては俺の頭吸ってきたからな。

 これがいわゆる猫吸か?

 

 お母さんでもこんなにしつこくなかった。


 みんなはこれうらやましいでしょう。でもねこれやってみたらわかると思うんだけど、人形みたいな扱いされて嫌。

 

 グリッチ寝れないのかな?

 「やっぱ子守唄歌おうか?」

 「いやいいから、俺は寝るからどっか行っといて。」


 アリアナ達はどっかに行った。


 絶対アリアナとフラン・・・子供持ったら過保護になるよ。

 

 ・・・やっとこれでゆっくり寝れる。

 グリッチは目を瞑った。


 そしてアリアナ達は離れた木に隠れてこっそりとグリッチを見守っていた。

 ※なんでろう?アリアナ達が関わってはいけないストーカーに見えてしまう。

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