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特殊で愉快な異世界生活  作者: レキシン
第2章 冒険者編
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第四十三話 「大広間」

 「・・・平和だ。」

 グリッチは草原に寝転がっていた。

 

 「あのテカテカ蛇が襲来してからもう三日経つのか・・・」

 それとファンも出来たし。




 「アグネス達もう旅立つのか?」

 「私達はあなたみたいに長居する事が出来ないんだ。あと依頼主から早く帰って来いって言われてるし。」

 「寂しくなるな、次会えるのは・・・一年後ぐらいか?」

 「ハハハハ、でもこの広い世界でまた会うのは難しいかもしれないね。」

 「・・・・・・」

 フィリスは黙っていた。


 「・・・フィリス、そんな一生会えないってわけじゃない、百四歳ならわかるだろ、少しの別れだ、また会える。」

 「ほら、これやるよ。」

 イーサンは胸ポケットから仮面を取り出し、仮面をフィリスに渡した。

 「いいの?こんな大切な物。」

 「いいさ、いくらでもある。だからそれで我慢してほしい。」

 

 「ところでイーサンはこれから何をするか決めているのか?」

 「そうだなデニス・・・正直に言ったらまだ決まってない。」

 ※あんた魔王退治忘れてる?

 「そうか・・・お互い次に会うときは墓場じゃなくて生きて会おう。」

 「ああ、そうだな。」

 


 「それじゃあまた何処かで。」

 イーサンはそう言い去っていくアグネス達に手を振った。


 

 

 イーサンは旅に出かける準備をしていた。

 

 「お金入れた、仮面入れた、手袋入れた。」

 イーサンは指差し確認をしていた。

 

 「イーサン・・・行くのか。」

 「いつまでもここに居るわけにはいけないからな。やることだってまだ残ってるし。」

 

 「なら少し話をしない?」

 「いいが・・・何話すんだ?」

 「ただ質問するだけさ・・・」

 イーサンはドキッとした。


 いや、まさかバレてないはずだよね・・・

 いやでも最近仮面外して外歩いたりしてたから、もしかしたら・・・

 いや、深く考えないようにしよう。


 「イーサン、あの時聞いたがもう一度聞く、お前は一体何者なんだい?」

 俺このくだりもう数十回はしたよ、小説に書いていないけど特にあんたからは四十回以上されたからね。そのくだり。

 俺もう飽きた。

 

 ・・・もう言っていいかな?俺の正体、俺の正体知ったとてそんな驚くことじゃないだろう。


 「俺の正体か・・・いいよ、特別に教えてあげる。」

 また物忘れが酷い人みたいに聞いてくるのは嫌だからな。

 

 するとイーサンは仮面を外した。


 「・・・グリッ。」

 クナシャがイーサンの本当の名前を言おうとするとイーサンは人差し指をピンと立てクナシャの唇に当てた。


 


 「クナシャ動揺しすぎじゃない?そんな動揺するもんなの?」

 「誰だって動揺するでしょ。」

 そうなのだろうか?

 「でもなんで偽名を使って仮面を付けて?別にそんな事はする必要なんてなかっただろ?」

 「まあそうだったんだが、覆面レスラーぽくて面白くない?」

 「その覆面レスラーを見たことないけど、グリッチはそう言うなら面白いのかもね。」

 「この仮面に付けている時はイーサンって言って。」

 

 「ところでどに行くんだ?」

 「あ、言ってなかったな、カラント地方のカミランって村に行くんだ。友達に空間魔法で送ってもらったんだが、どうやら間違えて送ってしまって今ここにいる。」

 「そんな事が・・・」

 「でも、あの間違いがあったからクナシャにも会えたし弟子も出来た、友達を怒っていいのか、怒っちゃいけないのかわかんないぐらいだよ。」

 「・・・だったらあと一日でも泊まっていかないか?別に無理にとは言わないけから。」

 「そんなの・・・泊まるに決まってるでしょ!まだ弟子にも旅に出るとか言ってないし、勝手に旅に行ったらクロノス悲しんじゃうかもしれないし。」

 「ハハハハ、それじゃあ、夜を楽しみにしておいてくれ。」



 

 アグネス達は何処かのギルドで話していた。

 「なんか最近フィリス怖くない?ずっと仮面見てる。」

 フィリスは椅子に座って手には水色の模様が入った仮面を持っていた。


 「確かに最近のフィリスはちょと変ですね。アグネスもそう思いませんか?」

 「え?そう?いつもあんな感じじゃない?」

 「いやどう見ても違うだろ、アイドルコンサート前の女子になってるぞ。フィリス仮面で顔隠しているが表情わかるぞ、あれは絶対ニヤニヤしてる。」

 「デニス、思い込みはいけないよ。」

 「そうですよデニス。」


 「・・・俺が悪い感じになってんの?」

 



 もうすっかり夜になんだけど。そういえば、クナシャが夜お楽しみにしててねって言ってたな。

 ・・・・・・

 いやまさかね。

 あとしっかりクロノスにもお別れ言ってきたし、これで心置きなく旅に出れる。

 あー、そういえばクロノス、悲しそうだったな。

 


 「クロノス・・・先生ちょっとばかし遠くに行かないといけなくなった。」

 クロノスは黙っていた。

 「・・・大丈夫だ。必ず戻ってくる。」

 「先生、絶対ですよ。」

 「ああ、絶対だ。」



 「グリッチ準備が出来た。付いて来て。」

 いや、仮面つけてる時はイーサンって言って。



 二人は廊下を歩いていた。

 「あのさ、お楽しみって何?」

 「じきにわかるよ。」



 「着いた。」

 「着いたって、この部屋大広間でしょ。今日なんかお祝いでもあるの?」

 「あるよ。」

 クナシャはそう言い、大広間の扉を開けた。

 「イーサンのお別れ会が。」

 「ねえ、その言い方だったら俺死んでるって事なのかやめて。」


 大広間には丸テーブルは等間隔に置いてあり。丸テーブルの上には豪華な料理が並んでいた。

 

 

 「え〜それでは会を始める前にイーサンから一言貰いたいと思います。」

 するとイーサンはステージに上がった。

 「おい、クナシャ何無茶振りさせるんだ。俺何も考えてないよ。もう料理空気満々だったよ。」

 イーサンは小声でそう言った。


 「・・・え〜と。」

 やばい、何も思いつかない。

 いや、大丈夫だ充希。こうゆうの転生前に何回もしたじゃねえか。無理にかしこまらない様にしよう。


 「・・・皆さん、早く乾杯したいですよね。」

 すると会場からは歓声が聞こえた。

 「ここは手短に話します、皆さん今までありがとうございました。特に食堂のおばちゃん、いつもご飯作ってくれてありがとう。あとクロノス、俺がいなくなっても、ちゃんと稽古しろよ。」

 「それでは、乾杯を勤めさせていただきます。」

 大広間にいた数人は、今にでも乾杯そうだったのでイーサンは止めた。

 「ちょいちょい、まだ待って。俺まだグラス持ってないから。」

 「早くしろよ〜」

 バイロンが笑顔でそう言った。

 みんな楽しそうだ。


 「それでは皆さん、今日の会を存分に楽しみましょう。」

 「乾杯!!」

 

 「乾杯!!」

 


 

 「ふぅ〜なんとか出来た。」

 「私はこれまで様々な乾杯を見てきたが、今回の乾杯は品が無かったな。」

 「そう言うなよ、クナシャ。」

 「でも、こういう乾杯も面白いね。」


 イーサンはクナシャの服装を見ていた。

 「あのさ、何で今日こんなおしゃれしてんの?ドレスなんか着ちゃって、似合わない。」

 クナシャは怒りたい気持ちを抑えた。

 「あのね、イーサンはわからないと思うけど、こういう行事の時は、ちゃんとおしゃれしないといけないんだよ。」

 あ!だからバイロンもいつもと違う格好してんだな。




 「いただきます。」

 イーサンは料理を食べ始めた。


 すると音楽が聞こえてきた。

 

 「クナシャ、こういう会の時はいつも音楽を演奏するのか?正直言うけど別にいらなくない?」

 「雰囲気ってのがあるの。」

 「ふん〜、雰囲気ね。」

 そういうのも大事だよね。

 

 「で、ところでイーサン・・・ってあれ?どこに行った?」

 

 

 イーサンは料理が置いてあるテーブルに向かっていた。

 次は、何食べようかな?

 

 「・・・ったく、イーサンは・・・」

 「(行動が)わかりませんよね。」

 誰が、クナシャに話しかけてきた。

 

 「クロノスか、確かにイーサンの行動はわからない。ちゃんと見ておかないとすぐどっかに行ってしまう。まるで五歳児のように・・・」

 「大変ですね、クナシャ様も・・・」

 「クロノス程ではないけどね。」


 「ふはひとも、何のはなひてんの?」

 イーサンは口に食べ物を入れた状態で喋った。

 手には、料理が乗っているお皿を持っていた。

 

 はぁ~

 それを見たクナシャとクロノスはため息がこぼれた。

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