第三十七話 「長居」
イーサンはクロノスに稽古を付けていた。
「クロノスこれでは攻撃がわかりやすいぞ!もっと不規則に攻撃しろ!」
「はい!」
ちなみにこの時イーサンは木刀でクロノスは真剣である。
クロノスは頑張って不規則に攻撃しているが、どうやらイーサンには攻撃が完全に読めている様だった。
「はあーー!!」
クロノスは不規則に攻撃してると思ってるけど、読むのは簡単。
イーサンはクロノスの剣を飛ばした。
イーサンとクロノスは昼ご飯を食べていた。
「先生は反則的に強すぎます。どうしたらその強くなるんですか?」
「そうだな・・・とんでもない先生に鍛えられたからかな。」
本当にとんでもない先生だった。危うく殺されかけた。
「充希、紅茶要ります?」(佐藤雄大)
あー先生の事を考えてたら変な記憶を思い出しちゃったよ。
でもいつもこういう時俺は、結構ですと言って紅茶を突き返してたな。
変な人だったな、でも一応あの人・・・俺の先生だからな。俺も変な人だから案外気があったのかもしれない。
「あと、三食ちゃんと食べてるし、規則正しい生活をしているからかな。」
「ですけどそんな強くなりますかね。」
「お前も強くなると思うぞクロノス・・・なんたってこのイーサン・リベリが先生なんだからな。ハハハハハ。」
「そんなプレッシャー与えないでくださいよ。」
本当はグリッチ・マクベインという名前だけどね。
「そんじゃ稽古の続きをするか。」
「もうですか!?」
「大丈夫だ、ゲロ吐かないように打つから。」
「そんな問題じゃないと思いますけどね。」
最近徐々に寒くなってきてる。
今日の朝だって少し肌寒かったし・・・いやあれはお腹を出して寝ていたからか。
「なあバイロン少し肌寒くないか?」
「いや、寒くはありませんが・・・」
クナシャはバイロンの筋肉を見た。
やっぱ筋肉量の違いだろうか?
「バイロン次の視察場所どこだったっけ?」
「次は住宅施設建築地区の視察です。」
「それじゃ向かうか。離れるなよ。前みたいに一人で向かうことになるからな。」
クナシャは空間魔法を使い住宅施設建築地区に向かった。
「クナシャ様ってあれ?」
諜報部門最高責任者 オムニトは辺りを見回した。
「クナシャ様の気配したのだけれど・・・俺の気のせいだったのか?」
※惜しかったなオムニト、あと数秒早かったら間に合ったのに。
鍛冶部門最高責任者 アントシアはハンマーで金属を叩いて伸ばしていた。
カンカンカンと金属の音が鍛冶部屋に響いている。
「こんなもんかな。」
アントシアは作りたてほやほやの剣を確認していた。
「良い出来だ。二週間でやっと一本目・・・あと五本・・・頑張るしかねーな。」
「師匠!これはどうですか?」
アントシアの弟子 レンジがそう言い剣を渡した。
「どれどれ・・・」
アントシアは弟子レンジが作った剣の出来を確認していた。
「レンジ・・・いい出来じゃないか!よくここまで成長したもんだ。これならクナシャ様に献上する品を担当するのもいいかもな。」
「師匠それって・・・」
「俺ももう若くない、俺が死んだのならお前がクナシャ様の献上する品を担当する事になる。レンジよ、まだまだ技を磨きいつか師を超えてみろ。」
イーサンは中央広場の塔の上で中央広場で風景を描いていた。・・・というかお絵描きをしていた。
・・・・・
「おっと!やあイーサン・リベリだよ。今君こう思ってるよね、何でこの国に長居しているんだって。それはねこの国居心地がいいんだよね。なんかクナシャ達は長居しているの悪くは思ってないだよというか・・・配下になってほしいらしいよ。」
「え?今何をしているかって?お絵描き、この街の風景を描いてんだ。」
・・・・・・
イーサンは下を見るとそこには数十人の武装した男達が暴れ回っているのが見えた。そして民間人は逃げていた。
「・・・あと悪党退治。」
そう言うとイーサンは塔(十メートル)から垂直に飛び降りた。
そしてイーサンが着地したときは一人の悪党を下敷きにしてヒーロー着地をした。
「・・・イテテテテテテ、これ実戦向きじゃないっての。何で皆これやりたがるんだろう?」
イーサンはそう言いながらゆっくりと立ち上がった。
というか何でこの人?いや魔物達は暴れてんだ?警備班は何をしてる?
一方警備班は・・・
「どうよラフト、彼女のほうは。」
第一警備班隊長 モランがそう言うとラフト(副隊長)は
「まだ出来てないよん。お前はどうなのよん。」
と、言った。
「ハッハッハ、そんなの・・・まだ出来てねーよ!」
そう言うとこの話を聞いていた他の警備班の魔物達は大きく笑った。
第一警備班は皆楽しく警備班の拠点の中で雑談をしていた。
※仕事しろよ!
警備班来ないし・・・このまま見て見ぬふりできないしなというかもう出ちゃったし・・・
悪党達はイーサンの事をじっと見ていた。
ほら悪党達こっち見てるしこのまま俺がどっかに行こうとしても必ずおい!と止めらるよな。
仕方ない、ここは押し通すか。
「おい悪党達、今すぐここから立ち去ればこの悪党みたいにぺちゃんこにならなくて済むと保証しよう。・・・簡単に言うと君達がここから立ち去れば殺さないって言っている。」
お願いだから立ち去ってくんないかな。
「お前は誰だ!」
一人の悪党がイーサンに問う
「誰って・・・俺はただの冒険者のイーサン・リベリだ。」
イーサンがここから立ち去れらないと殺すと忠告したのに悪党達は立ち去る素振りを見せなかった。というか戦う気満々であった。
忠告無視か・・・はぁ〜
なるべく早く始末しないとな。
「面倒くさいな、暴れたいんだろ?掛かってこいよ。」
「自信過剰は良くなねぞ、ガキー!!」
悪党の一人がそう言いイーサンに襲いかかると他の悪党達はイーサンを襲い掛かった。
一人目の悪党がイーサンの間合いにに入るとイーサンはその悪党を蹴りその悪党は物凄い速さでパン屋の看板にぶつかった。
看板にぶつかった悪党はぺちゃんこだった。
そして他の悪党達も殺していった。
「さて君が最後の悪党だね。」
どうやって殺そうか?
イーサンは悪党に歩きながら近づいて行った。
「おらーー!!」
悪党は最後の望みをかけ、イーサンに襲い掛かったがイーサンは間合いに入った瞬間悪党が持っていた短剣を奪い取り軽く腹を蹴った。すると悪党は後ろに吹き飛び地面にコロコロと転がった。
悪党は必死に立ち上がろうとするが立ち上がる力が無く立ち上がる事が出来なかった。
イーサンは悪党に歩きながら近付いてくる。
「日本神奈川県小田原市出身森下充希がPKを行います。」
「綺麗な姿勢からボール(頭)を蹴った!!」
すると悪党は後ろに建ててある石像にぶち当たった。
「神奈川県小田原市出身とは流石じゃーん。」
イーサンは悪党の顔を見た。
あれ?この顔何処かで・・・あ!この国に来る時に襲ってきた盗賊じゃん!
イーサンは鞘から刀を抜き悪党の腹に刀を刺した。悪党に刺した刀は悪党の体を貫通し後ろに建ててある石像にも刺さった。
「おい盗賊俺の事覚えてる?」
とは言ってもお前に会ったときは仮面付けてなかったからわからないよね。
「・・・・?」
「っていうかまだ盗賊なんかしてたの?あのさ、盗賊するんだったら街中じゃ無くて街道とかがいいと思うが・・・まあ良いや、今から俺はお前を殺して、お前の骨を引き抜いて加工してネックレスを作って、その皮でオリジナルの太鼓を作って叩こうと思っているが、何か言い残したいことはあるか?」
「・・・・・・」
悪党は黙っていた。何かに怯えているように。
俺そんなに怖い?
まあ良いや、殺そう。
イーサンは殴ろうと拳を振りかぶろうとすると途中で何か壁に拳が当たりその壁を触った。
何だこれ何か柔らかい棒と玉が・・・この感触アレだよなち●こ・・・
「幕僚長?」
イーサンそう言い首を傾げた。
その瞬間イーサンは何者かに背中を掴まれ後ろに飛ばされた。
後ろに飛ばされた瞬間イーサンは誰が自分を後ろに飛ばしたかわかった。
イーサンを後ろに飛ばしたのはバイロンだった。
イーサンは地面に触れると一回転して止まった。
「あぶねーなバイロン!今お取り込み中なんだ邪魔しないでくれ。」
「イーサン、僕は言ったはずだぞルールその一は何だ?」
「花壇の花は引きちぎらない。」
「違う。面倒事は起こさないだろ。」
「面倒事は起こしてないし誰にも迷惑かけてない。」
すると最初に殺したパン屋の看板にべチャリと付いていた死体がぼとりと落ちてきた。
そしてクナシャとバイロンはその死体を見た。
「あいつは・・・俺が来る前にそこに居た。」
「イーサン、悪党退治してくれたのは感謝するが事を大きくしないでくれ。僕が出動しないといけなくなるから。あと、石像を壊さないでくれ。」
「石像?石像なんて壊してない・・・」
イーサンはそう言いながら石像を見てみるとなんとその石像はクナシャの石像でヒビが入っていたり左足の一部が無くなっていた。
「面倒事起こして迷惑もかけているよね。」
クナシャがそう言うとイーサンは「はい」と言った。




