第三十六話 「ジェノサイド」
返事なしか・・・
イーサンはガボンで遊ぶのをやめた。
「いい加減話してくんない?十分に考える時間をあげたよ。」
「・・・・・・」
騎士と聖騎士達は黙っていた。
またもや返事なしか・・・
「あ〜〜〜〜〜〜〜。」
「・・・・ちっ。」
「気が変わった。本当はこんなことしたくなかったけど、お前たちが返事をよこさないってことが悪いぞ。ということでお前達を今から、殺しまーす!!」
※殺しまーす!!ってノリ軽。
イーサンがそう言うと周りにいた騎士や聖騎士は武器を構えた。
ヤバイ、これは本当にヤバイ、皆殺しになる。
「おい、フィリップ!フィリップ!」
「お?何だ?ガーネット。」
「おいフィリップ!今そこから逃げないと皆殺しにされぞ!」
「逃げると言ってもどこに逃げるんだ。逃げ場なんてどこにもないぞ。」
「一つあるじゃねえか、この場所から逃げる方法が。」
「・・・・・・!!」
「だが、お前も見ただろう。あのオーラ・・・ただものじゃない伝説級だ。レベルで言えば S + いやそれ以上かもしれないのだぞ。」
「だが、これほどの騎士と聖騎士がいればなんとかなるかもしれんぞ。」
「だが・・・」
「・・・フィリップ・・・お前が嫌だと思ってももう遅い、あの化け物は俺たちを皆殺しにするのを決めた。」
「・・・・!?」
「フィリップ、早く剣を構えとけ、いずれお前のところにもあの化け物が来るぞ。」
ガーネットはそう言いながらイーサンの方に向かった。
そういえばこの結界って・・・かなり頑丈だな。デコピンしても壊れない。
まあ壊れたら困るんだけどね。
こんだけ頑丈だったらあの技を出しても大丈夫だよな?
まあやってみないとわかんないか!
よしやってみよう。下手したらここら一帯が吹き飛ぶ可能性あるけど。
「お前たち頑張って耐えろよ。」
「????」
何が来る?
イーサンは鞘から刀を抜き、大きく息を吐いた。
その瞬間イーサンが抑え込んでいた虹色のオーラが溢れ出した。
そして上に跳び。
イーサンは何か技を繰り出そうとしていた。
「何か来るぞ!!防御態勢!!」
イーサンの前に大きな騎士の壁ができた。
「俺をせいぜい楽しませろ!!」
龍王皇斬殺!!(りゅうおうこうざつざん)
その瞬間騎士達の目の前には百メートル級の虹色の龍がオーラとなって現れイーサンが振り下ろすと騎士達を包みこみ騎士達を蒸発させた。
そして大地は割れ、そして、なんということでしょう。せっかくクナシャが張ってくれた結界を壊してしまいました。
やべ・・・
「退路が出来たぞ!!」
一人の騎士がそう言った。
「全軍退却だ!」
ガーネットがそう言った。
そしてその場に居る全騎士団は退却していった。
深追いするか?
いや、俺の役目はあくまでここを通さな事だから無理に深追いしなくてもいいか。
ていうかあの騎士団達、退却してる時すごいタジタジだったな。
あれがいわゆる敗走というものだろうか?
あんな大群が敗走するの、見るの初めてかも。
とりあえず作戦成功。
もし一部始終全部見られていたらクナシャ達に何て言おう。
いや、でもなんで結界ができたんだ?もしかして見られていたのかも・・・うわー何て言い訳しよう。
しかも平原に深い谷作っちゃたし・・・クナシャ怒るかな?
この戦いでの人間側死傷者八万二千人、負傷者八千人、魔物側死傷者無し、負傷者無し、その全てがイーサン・リベリ(グリッチ・マクベイン)一人によるもの。
「・・・・・・・」
イーサンは会議室の椅子に座っていた。
イーサンの周りには魔人達が囲んでいる。
「何故目線を合わせない?」
クナシャがイーサンにそう言った。
「うす。」
イーサンは申し訳なさそうに返事した。
「イーサン、僕は別に怒っているわけではないんだよ。ただ少し聞きたいことがあるだけ。」
「うす。」
「イーサンそのオーラはどのようにの手に入れた?」
どのように手に入れたって言われてもな。自然に付いてたものだし。
「さあ。」
「・・・そうか、じゃあ次、イーサンは神のような存在なのか?」
じゃあ逆に聞きたいけど俺、神みたいな存在に見える?
「いや、神ではないっす。」
「・・・だとすると、イーサン、お前は竜種か?」
いや俺は人間です。
「竜種じゃないっす。人間っす。」
竜種じゃない・・・いや、僕の考えすぎだったのかしれない。
「これが最後の質問だ、イーサン、何処でその剣を習った?その剣はこの世界では存在しない流派だが・・・」
そう言われても、自分の剣の流派知らないよ。
しまった。こんな時もあるからと先生にどんな流派か聞いておくんだった。
「俺の流派ですか?自分でもどの流派なのかわかりません。」
「・・・・・・」
クナシャは考え込んだ。
「総司令、総司令、こちらガーネット、至急ブルーガル国侵攻中止を要請する。あの国には想像を絶する化け物が居る。」
「繋がっていないのか?こちらガーネット、至急ブルーガル国侵攻中止を要請する。至急ブルーガル国侵攻中止を要請する。」
ガーネットは水晶にそう言いながら馬に乗りながら敗走していた。
「・・・・・・」
バンカブルは頭を抱えていた。何故なら経った数時間程で八万程の兵を失ったからである。
「いかがなさいますか?バンカブル司令官様。」
このままブルーガルを攻めてしまえば下手をするとまた軍の壊滅もしかねない。ここは侵攻中止したほうがよいか・・・
イーサンは機械に拘束されていた。
「イーサンさん、もう一度オーラを出してみてください。」
ブルーガル国の研究者メデスがそう言った。
この研究者・・・いかにも研究者って感じの見た目してるわ。
「・・・・」
するとイーサンから虹色のオーラが出てきた。
「改めて見ると凄い迫力だなこりゃ。」
イーサンのオーラ調査を見学していた。ブルーガル国軍事部門カサエルがそう言った。
「おお!これは凄い、オーラ検査機がエラーを起こしている。」
オーラ検査機って・・・もう少しネーミングセンスなかったの?
「検査の方は順調か?」
クナシャが研究室に入ってきた。
「おお!改めて見ると凄い迫力だな。」
あんたそこのドッスン顔のドワーフとほとんど一緒のセリフ言ってるよ。
「イーサン元気?」
「元気元気でも、この拘束はやめてほしい。」
「すみません、そうしないとオーラ検査が出来ないのです。」
「大丈夫、嫌な気はしてないし。」
「でもイーサンよ、オーラが出せるということは、ついでに覇気も出るんじゃないか?」
「そんな事言われてもね。俺覇気の出し方わかんないし。」
「本当なのか?オーラを出せるなら覇気も出せると思うけど・・・」
「本当に覇気の出し方わかんないよ。逆に教えてほしいぐらいだわ。」
それからそのオーラ検査(調査)は三日間程の続いた。
オーラ検査(調査)時はイーサンはずっと機械に拘束されており、イーサンは三日間機械に拘束されていた。
クロノスちゃんと鍛錬してるかな?
「あ~三日間振りの外だし三日間に太陽の光にあたった。」
「それと・・・」
イーサンは体を動かしポキポキと音を鳴らした。
「三日間振りに体動かした。」
フラシス帝国首都城内。
「陛下このたびの失態は私の責任です。どうかこのバンカブル・ハインツの首一つでどうか許してはもらえないでしょうか。」
バンカブルは跪いてそう言った。
「・・・・・・」
アキテーヌ皇帝は玉座に腰かけながら、黙っていた。
王の間は重々しい空気が流れていた。
「いかがなさいますか?皇帝陛下。」
アキテーヌ皇帝の側近キュリオがそう言った。
「・・・・・・」
アキテーヌ皇帝はバンカブルをじっと見ていた。
「バンカブル、お主の処遇を言い渡す。バンカブルは戦争による敗北でフラシス帝国を辱めた。よって・・・・斬首刑とすると言いたいがそれはやめておこう、お主はこの帝国の大事な指揮官だ、たかが一つの戦争に負けたぐらいで斬首刑にはせぬ。理解したならば即刻立ち去れ。」
「はっ!」
バンカブルとガーネットは飲んでいた。
「それにしても良かったですね総司令。斬首刑にならなくて。」
「余計な御世話だ。がしかし、あの陛下がこれ程の損害を出し負けた我を斬首刑にせぬとは。お心が寛大になられたのかもしれない。」
「だと良いですけどね。」
ガーネットがそう言いながら、酒を飲んだ。
「酒・・・飲みすぎるのではないぞ。」
「わかってますって。」
「いつもそう言い、酒飲み過ぎるであろう。」
「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。」
「お前は酔って覚えておらんかもしれんが、酒に酔ったお前はS+ランクの魔物に匹敵する力で暴れ、街を破壊しておるぞ。」
「そうなんですか・・・」
ガーネットは手に持っている酒の入ったグラスをじっと見た。
「酒・・・飲み過ぎないようにします。」
ガーネットは酒の怖さを知った。
※皆さんも酒は飲んでもいいですが、飲まれないように気をつけましょう。




