第三十四話 「戦争勃発」
イーサンは宮殿内を歩いていた。
「あ~今日もいい朝だわ。」
朝ご飯も食べたしランニングもした。
あ、そういえば朝ご飯食べてる時もランニングしてる時もクナシャ達に会わなかったな。
クナシャ達何処に行ったんだろ?
まあいいか。遠足にでも行ってんだろう。
う〜ん。
クナシャ達ほんとに居ないな。全く何処に行ったんだ?冗談で遠足にでもとか思ってたけど、本当に心配になってきたよ。
しばらく宮殿内を歩いていると、ある部屋からクナシャの気配がした。
この部屋何だったっけ?食堂だったっけ?風呂場だったけ?武器庫だったけ?・・・・部屋が多すぎてわからん?
とりあえず入ってみればわかるか。
イーサンは両扉の扉を開けるとそこにはクナシャ達が深刻な顔して会議をしていた。
どうやらこの部屋は会議室だったようだ。
会議室の中には長細いテーブルと椅子が沢山置いてありその椅子にクナシャ達が座っていた。
そして今回の会議ではテーブルの上に大きな地図と駒が置いてあった。
あ、クナシャ達居た。
「さてどうしたものか。」
カールがそう言った。
「普通の騎士だったら良かったんだが、聖騎士とはな・・・」
聖騎士とは簡単に言うと聖なる騎士である。
「クナシャ様どういたしますか?」
そう言われても、バイロンが言った通り聖騎士が混ざって居るとなると・・・しかもその数六万・・・
簡単な戦争ではない。
会議は難航していた。
「何話してんの?」
「ああ、イーサンか・・・ちょっと大変な事になってねしまってね。」
「ちょっと大変な事って言われてもわかんないわ、何があったんだ?手伝える範囲だったら俺も手伝うぞ。」
泊まらせてもらってるし。
「・・・奇襲戦争をされた。」
奇襲戦争?そんなことする奴いんの?
イーサンは辺りを見回した。みんな頭を悩ましている。
「あーだからみんなこう悩んでるってこと?」
イーサンはクナシャの方に歩きテーブルの上に置いてあった地図を見た。
「そうだ、その奇襲戦争を仕掛けた奴らの軍勢はどんぐらい?」
「ざっと、十万以上。」
一人の鬼人がそう言った。
「被害状況は?」
「街を一つ、村三つが壊滅しており数十万の被害が報告されております。」
マジですか・・・
「じゃあ今動員できる兵の数は?」
「ざっと、六万程。」
六万か・・・
イーサンはテーブルに置いてあった大きな地図を見ていた。
この地形・・・
はっ!
「一つ策がある。聞くか?」
「聞こうその策とは何だ?」
「まず、その戦争をふっかけてきた奴らの軍勢をこのフィロム平原に誘い込む、誘い込むと言っても自分たちで行ってもらうと、言った方が正しいかな。」
「それでどうするんだ?」
クナシャがイーサンに問いかけた。
「ここからは少し脳筋になる、俺が少しばかり威嚇して帰すわ。」
「え?」
その場にいた全員がそう言った。
「それは難しいと思うぜ。」
一人の獣人がそう言った。
「クロースの言うとうりだ、威嚇して帰るんだったらもうとっくにやっている。」
「だったらもう一つ策がある。」
「誰か!!」
魔物達は騎士達に襲われていた。
一人の騎士は馬に乗りながら逃げ惑う魔物を斬っていった。
でかいテントの中。
「総司令このまま行けばあと数日で首都に着きます。」
「そうか・・・」
「うかない顔ですが、どういたしましたか?」
「気にするな、少しばかり考え事をしていただけだ。」
「こりゃ凄いな、まるで地獄だ。」
聖騎士が陥落した街で逃げ惑いながら斬られていく魔物を見ていた。
陥落した街では結果が張られていた。
「グルーシス早く来い。」
「いいだろフィリップ、もっと見ていても。」
第一騎士団隊長 フィリップ・コリシス
「・・・早く支度しろ、侵攻が遅くなる。」
「手厳しいね。規律のフィリップ。」
「その二つ名を言うな。お前は一応この騎士団の副隊長なんだから今までよりもきちっとしろ。」
「そうだぞ、グルーシス。」
二人の後ろからいかにも偉そうな人が歩きながら近づいてきた。
二人は驚いた。
「ミシル様(副司令官)何故このようなところに!?」
「総司令からの伝言だ、お前達に後方ではなく前線を任せたい。だと。」
「ですが・・・」
「それでは頼んだぞ。」
ミシルはそう言いフィリップの右肩を軽く叩き去って行った。
総司令は何を考えているんだ?
前線 第三騎士団
第三騎士団隊長と副隊長は新たに陥落した街を見ていた。
街には結界が張られていた。
「案外守りが脆いものだな。魔物の国は。」
第三騎士団隊長 ガーネット・クラウン
「隊長、守備が脆いのではなく、こちらが強いからです。」
副隊長 ドルフ
「こんだけ順調ならあと二日で首都に着くな。」
第四騎士団
「ラフト隊長、俺達はもう加勢はしなくてもいいんですか?」
副隊長ダリスがそう言った。
「総司令の話を聞いていなかったのかる俺達は前線の方の守備、攻撃の方は攻撃特化の第三騎士団がやってくれる。俺達はただ守備をするだけでいいと。」
第五騎士団
「周辺の村々陥落いたしました。」
偵察兵がそう言った。
「わかった。」
俺たちの仕事は周辺の村々を陥落させる事。はぁ~村ばかりではなく街を陥落させたいな。
第五騎士団隊長 アルドラ・バーレン
クナシャ達は会議をしていた。
会議は長引きすっかり日も落ちていた。
「いや、だからその聖騎士が居るんだろ?俺一人で向かった方がいいって。俺人間だから、結界多分食らわない。」
「いくらイーサンであっても危険すぎる。」
「大丈夫だってクナシャ、なんとかなるなんとかなる、ていうかこんな会議している中でも、次々に国民は殺されているんだぞ、早く動かないと取り返しのつかないことになる。」
「・・・・・・」
一同は考え込んでいた。
「・・・わかった。」
「ですがクナシャ様・・・」
「イーサン、死ぬことは許さない。それでもいいのか?」
「俺は死なねえよてか死ねない、なんたって大事な弟子が居るんでね。」
イーサンはクロノスの方を向きそう言った。
「あ、そうそうクナシャ達に一つお願いがある。」
「はぁ~風呂は良いね。疲れが一気にとは言わないけど、疲れが徐々に吹き飛んでいく。」
イーサンは風呂に入ってた。
てかこの風呂、露天風呂みたいだけど、温泉じゃなくて沸かしたお湯なんだよな。
あ、そういえば温泉とかこの世界に来て入ってないな、入る機会があったら入ろうかな。
「・・・クロノスか。」
イーサンはとっさにクロノスの気配に気付きそう言った。
「凄いですね先生は、てっきりに気づかれてないかと。」
「先生を舐めるんじゃないよ。こう見えても気配察知能力が高い方なんだから。」
※この人本当に高いです。
「先生、本当にやるんですか?」
「ああ、するさ。」
「死なないでくださいよ。」
「ハハハハ、クロノスは心配性だな。大丈夫、ちゃんと生きて帰ってくる。だからちゃんと見ておけよ俺の活躍、見ることも修行の一つだからな。」
「はい。」
イーサンは部屋に戻ると椅子に座りながら考え事をしていた。
急遽明日になったけど本当に大丈夫かな?一万とかだったら俺もなんとかなるけど、十万だしな冗談で言ったことが本当になるとは思わなかった。
クロノスにもああ、言っちゃったし、後戻りはできない。
大丈夫だろう十万と言ってもただ剣が上手い人間だろう。
魔物とかじゃないと思うから大丈夫。大丈夫。大丈夫。だよね・・・
※口は災いの元という言葉があります。
次の日
イーサン達は訓練場に集まっていた。
何故イーサンだけではないのかと言うと、もしイーサンに何かあった時に助けに入るためだという。ニジェール率いるオーク小隊、その数百名。
そしてクナシャが空間魔法を使った。
イーサン達の足元にはでかい魔法陣が現れ、その瞬間青く光り、イーサン達をフィロム平原に転送した。
イーサンはフィロム平原に着くと水晶を取り出しクナシャに連絡した。
ちなみにこの水晶はこの作戦の前にクナシャから渡されたものである。
「これスマホみたいに使えないの?」
「確かここを押せって・・・あれ反応しない。もしかしたら振ったら反応すんのかな?・・・これも反応しないし。」
「ちょとニジェール、これどうやって使うの?」
すると影からニジェールが出てきた。
「これはですね、こうやって魔力を使って。」
水晶が輝いた。
「あ、つきましたよ。」
「ありがと。」
ニジェールはイーサンに水晶を渡した。
確か思い浮かべればいいんだったっけ?
イーサンは頭の中でクナシャを思い浮かべた。
クナシャの水晶が小刻みに震えた。
クナシャは水晶を取り出し通話に出た。
「もしもしクナジャ、こちらイーサン、無事フィロム平原に着いたぞ。」
その瞬間プチッと通話が切れた。
「あれ?あいつ(クナシャ)通話切ったな。」
一方クナシャの方は。
イーサン魔力切れかな?
※そもそもイーサン(グリッチ)に魔力はないです。
「イーサン、敵勢発見、その数およそ十万!」
ニジェールが教えてくれた。
いよいよ始まるのか。緊張してきた。




