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特殊で愉快な異世界生活  作者: レキシン
第1章 異世界への転生
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第二話 「グリッチ兄になる」

 俺は日に日に大きくなっていく、お母さんのお腹を見て、ワクワクしていた。


 一体どんな子が生まれてくるのだろう?

 お父さんみたいに大胆な性格の子かな?

 お母さんみたいに温厚な性格かな?

 まあどっちにしろとても楽しみだ。



 それから五ヶ月が経った。


 「凄い!凄い!」

 お母さんのお腹の中で赤ちゃんが動いてる。

 グリッチはめちゃくちゃ興奮してた。



 それから九ヶ月が経った。


 最近お母さんがトイレに行く頻度が多くなった。

 どうしたんだろう?水でも飲み過ぎたのかな?

 


 それから一ヶ月が経った。


 グリッチはアリスの手伝いをしていた。

 「グリッチ、そこのお皿取ってくれない?」

 「わかった。」

 グリッチは、棚に置いてあったお皿を取った。

 「はい、お母さん。」

 グリッチはお皿をお母さんに渡した。

 「ありがとう、グリッチ。」

 お皿を渡した瞬間アリスは倒れた。

 「お母さん!!」

 グリッチは焦っていた。

 お母さんは苦しそうな表情をしている。

 「グリッチ、お父さんとお医者さんを呼んできて。」

 「あ、ああわかった。」

 グリッチは大慌てで家を出た。

 

 早く、お父さんと、お医者さんを連れてこないと。

 

 

 「お父さんー!!」

 グリッチは畑に行き大声でアルバートを呼んだ。

 「グリッチそんなに慌ててどうしたんだ?」

 「お母さんが、倒れた!」

 「それは本当か!!」

 グリッチがそう言うとアルバートは慌てた様子でそう言った。


 「お父さんは早く家に帰って。」

 「グリッチお前、何処に行くんだ。」

 「次はお医者さんを呼びに行く。」

 「医者が居る所、わかるのか?」

 「一回お母さんと一緒に行ったことあるからわかる。」

 「そうか、ならなるべく急いでくれ。」

 「わかった。お父さんも急いで。」



 グリッチは急いでお医者さんの居る所に向かった。


 グリッチは、お医者さんの家に着くと扉をどんどん叩いた。

 すると扉が開いて中から白い服を着た老人が出てきた。

 「坊やどうしたんだい?」

 「お母さんが倒れたんだ、助けてください。」

 するとお医者さんは、

 「今から準備をするから待っておきなさい」と言った。

 


 「アリスあともう少しの辛抱だ。」

 「グリッチが、お医者さんを呼びに行ってるからそれまで我慢してくれ。」

 アリスは、苦しそうな表情をしていた。


 「お医者さんこっち、こっち。」

 外からグリッチの声が聞こえた。

 

 「グレインさん!アリスが苦しそうな顔をしてるんです。」

 「どうか、助けてください。」


 グレインとアルバートは二階のお母さんが寝ている部屋に行った。

 

 「・・・これは陣痛ですね。早く、布とお湯を!」

 「はい!」

 そう言うと大慌てでお父さんは、布とお湯を用意した。


 グリッチは部屋の外で待っていた。

 

 「部屋の外からでも聞こえてくる。」

 お父さんの頑張れという言葉が。


 それからどれだけの時間が経っただろうか?俺は不安の気持ちでいっぱいだった。

 もし出産中に赤ちゃんが死んでしまったら、お母さんが死んでしまったら。

 そう考えていたら突然アリス達が居る部屋から元気な赤ちゃんの鳴き声が聞こえてきた。


 グリッチは無事に生まれたのだなと思い、安心した。


 「お父さん、無事に赤ちゃん生まれたんですか!」

 と言って、扉を開けた。

 「おう、生まれたぞ。元気な男の子だ。」

 赤ちゃんの鳴き声が部屋に響いている。


 お、俺もついにお兄ちゃんになったのか。



 グリッチはベットで横になっている赤ちゃんをずっと見ていた。


 「そんなに赤ちゃんのこと気になるの?」と、お母さんに言われた。

 「そりゃそうだよ、僕の弟になるんだよ。そりゃ気になるよ。」

 「あ、そういえば名前決まったの?」

 「名前ねぇ・・・・まだ決まってないわね。」

 「なんだ、名前決めか?」

 アルバートが話に割り込んできた。

 「だったら、エディー・マクベインっていう名前はどうだ?」

 「いいんじゃない。」

 「・・・僕も良いと思う。」

 「それじゃあ決まりだな。」

 「今からこの子の名前は、エディー・マクベインだ。」



 弟が生まれてもう二ヶ月か・・・俺も無事に三歳になってお兄ちゃんとしての自覚が芽生えてきた。


 そういえば最近、エディーと遊んでいたらよくほっぺをつけられる。

 何が楽しいのだろうか?


 あとは、オムツ替えを覚えた。

 あれやった人とかわかると思うけど思っている。以上に結構臭いんだよね。

 特に出来たてほやほやのう●ことか。



 鳥の声が聞こえる。

 

 「平和だな〜」


 転生する前はいつも銃声とか、悲鳴とかが絶えなく聞こえてきて嫌気がさしていたけど、この世界は悲鳴は無くて、あるとしたら鳥の鳴き声、お母さんが虫を見た時の悲鳴、エディーの泣き声どれもいい音だ。本当心が安らぐ。

 

 横には、エディーが寝ていた。

 天使の様な寝顔をしていてとても可愛い。


 すやすや眠ってんな。

 

 それじゃあ俺も寝るとするかな。

 グリッチは洋風なソファで横になった。



 銃声が聞こえる。

 「隊長、指示を!」

 これは夢か?

 そこら中に死体が転がっている。

 そこら中から新鮮な血の匂いがする。

 「隊長!隊長!隊長!」

 銃声がした瞬間、隊長!隊長!と言っていた。

 人が、撃たれて倒れた。

 俺は何が何だかわかんなかった。

 どうしてこんな所にいるのか?

 どうして俺は元の姿に戻っているのか?



 俺の周りには、ざっと六十人ぐらいだろうか。ナイフや銃を持った沢山の筋肉マッチョさんがこちらに殺意を向けている。

 俺はとりあえずここを脱出することを考えた。


 「いやいやどうもどうも、そんなに俺を囲んで何ですか?もしかしてテレビの取材か何か?俺、そういうの受け付けてないんだよね。」

 バンと銃声が鳴り銃弾は充希に向かって飛んで行ったが充希はその銃弾を真っ二つに斬った。

 「危ないね、人が話して途中でしょうが。」

 「気をつけろ、こいつは銃は効かない。」

 いかにも強そうな筋肉マッチの人が言っている。この集団のリーダーだろうか?

 「そうだよ、俺は銃は効かないよ。」

 「だって・・・」

 また銃声が鳴った。

 充希に向かって銃弾が真っ直ぐに飛んできている。

 「真っ直ぐに飛んでくる鉛の玉なんて簡単に切れるわ。」

 真っ直ぐに飛んできた弾丸を真っ二つに斬るとそう言った。

 「やっぱ腕なまってないな。」

 むしろ上達してる。

 「どうする?逃げるなら今のうちだぞ。」

 「逃げないとお前たちもあんな感じの死体になっちゃうよ。」

 そう言って、充希は、首チョンパされた死体を指差した。

 だがマッチョ達は逃げようとしなかった。

 「逃げないか。」

 仕方がない・・・


 「かかってこい、ぶっ殺してるよ・・・てめぇら。」

 

 そういった瞬間、マッチョ達は銃をぶっ放してきた、アサルトライフルだから何とかなると思っていたのだろう。

 もちろんそんなの充希には効かない。

 

 「消えた!?」

 

 「あいつどこに行った!!」

 

 「はい、どうもこんにちはアマ●ンです。今回は皆さんに地獄をお届けに参りました。」

 「配達員の森下充希です。」

 

 そう言うと、充希は、マッチョ達の首を斬っていった。

 「はいはい、お客様、元気があっていいですね。」

 「はい次。」

 「はいお客様、こちら金●潰しです。」

 充希は股を蹴ると足の甲でぐちゃっと玉が潰れる感触あった。


 「はい次。」

 すると一人のマッチョが充希に対して目潰しをしてきたがそれを充希は避けた。

 「お前目潰ししてきたな、目潰し返し。」

 目潰しをすると指が目の奥まで刺さった。

 そして指を引き抜くと血以外に目玉までセットで付いてきた。

 「指引き抜いたら目が付いてきちゃった。要らないよこれ。」

 

 「はい、どんどん来て、どんどん来て。」

 

 「殺せ!!」

 マッチョの人たちがなんか言ってる。

 「そういえばあんたたちは、どうして俺殺そうとしてんの?俺あんたらから何も奪ってないと思うけど。」

 「とぼけんなIC チップ奪いやがって。」

 「IC チップ?」

 「とぼけんじゃねーぞ!!」

 「ちょっと待っとって。」

 充希はポケットに手を入れ、その IC チップを探した。

 「あ、これ?」

 充希はICチップらしき物をマッチョ達に見せた。

 「そうだよ、それだよ。」

 あ、そういえば思い出した。確かこれ日本であった、任務だったけ?

 なんかやけに日本人が多いなと思った訳だ。


 「これ奪われてなんかまずいと事でもあんの?」

 「そんなのお前に教えるわけないだろ。」

 「水臭いな、教えてよ。」

 「教えるわけねえだろ!!」

 その瞬間マッチョたちは俺の方に向かって一斉に襲ってきた。


 「だったら死ね。」

 そう言った瞬間、充希に向かってきたマッチョ達の頭は、空を飛び頭以外の人体部分は倒れた。


 「はぁ〜なんで異世界に行って、こんな夢が出てくるんだよ。嫌だな〜」

 「確かこの任務もう一つやばい事があったような・・・」

 「それにしても。」

 充希は、地面に落ちた一人のマッチョの頭に向かい歩きそのマッチョの頭を手に持った。

 「いい死に顔だ。」

 「なんかこう、絶望感が溢れるみたいな感じの顔をしてる。」


 「せっかくだ、ここまで来たんだしあの化け物の顔拝みに行くか。」

 充希は、さらに地下へ歩いて行った。

 

 最近はどこの地下に行ってもコンクリートが主流だな。

 当たり前だけど。



 「だいぶ地下に来たな。」

 地下にはコンクリートで出来た広い空間があった。


 ここら辺に居ると思うんだけど・・・


 ・・・!!


 充希は何かに気付き、手に持っていたいい死に顔の頭を放り投げた。

 

 すると、奥から化け物が現れ放り投げた頭を食べ始めた。


 「確かあの化け物なんて言うんだったっけな?」

 「確か、モン●ンのゴリラの名前だったけ?」

 するとその、化け物は、よほどお腹が空いてるんだろう、頭を食い終わったら、充希を攻撃してきたが充希はそれを避けた。


 「危ないな、ここの飼育員ちゃんと餌やってないのか?ちゃんと餌やりしないと。こんな感じに凶暴化するよ。」

 それにしてもすごい体してんな、モン●ンで例えると、頭がナル●クルガで、胴体がフ●フルみたいな感じ。

 で、なんの生物かわからない爪生えている。


 そんな事を考えているとその化け物はまた充希を襲おうとして充希に向かってきた。

 「突っ込んでくるんじゃないよ。仕方ない。」


 「一名様ご来店ですー。」

 そういった瞬間、充希は刀を構えた。

 そしてその向かって来た化け物を真っ二つに斬った。

 

 「全く顔拝みに来たって言うのに、戦うためになるとは思わなかった。」

 「それじゃやる事終わったし帰るか。」

 

 その瞬間グリッチは目が覚めた。


 「やっぱり夢だったのか。でもなんであんな夢を見たんだろう・・・」

 「不思議だわ〜」

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