第十九話 「コツコツ頑張ろう」
グリッチは、要人護衛、遺跡調査、魔物退治をこなし、冒険者ランクを上げようと頑張っていた。
「あと、七十六ポイント・・・」
冒険者カードには、あと七十六ポイントでEランクに昇格と書いてあった。
「Eランクになる日はまだまだ遠いな・・・」
さて、記念すべき第二十五回目の依頼は・・・
グリッチは、依頼書が貼ってある看板を見ていた。
なるべく簡単で楽なのがいいな。
これとかいいんじゃないか?
グリッチは、貼ってある依頼書を手に取った。
依頼書には、ガーグル退治Fランク推奨と書かれていた。
ガーグルってなんだ?グー●ルのパクリみたいなものか?
でもFランクだから楽だろ、よしこの依頼受けよう。
「ソフィさーん、これお願いします。」
グリッチはそう言うと、ガーグル退治の依頼書をソフィに見せた。
グリッチは、ソフィさんに依頼書を見せ、それからガーグルが生息している森に入った。
森の中は、涼しかった。
確かガーグルは、ソフィさんによるとカエルのような見た目をしていたと言ってたからとりあえずカエル殺せばいいのか。
グリッチは、カエルの見た目をした生物を探していた。
「カエル居ないな~」
カエルを探して一時間程が経っていた。
グリッチは少し森を抜け山道に出た。
「なんだこの足跡?」
地面に、約一メートルほどの獣脚類のような足跡が沢山あり、しかもその足跡は道のずっと先まで続いていた。
「なんかこの足跡、今後の伏線の匂いがプンプンするよね。」
そんなことより今は、ガーグル探さないといけない。
グリッチは再び森に入り、ガーグルを探した。
「居ないな。」
なんでだろう?探していない時は嫌でも居るのに、探している時は居ない。
そんなことを思いながら歩いていると・・・
グリッチの前にカエルの見た目した生物が現れた。
そしてグリッチはすぐに茂みの中に身を隠した。
どう狩ろうか?
グリッチは、考えていた。
よし、原始的に狩ろう。
グリッチは、すぐさま茂みから出てガーグルに向かって走った。
六人組の冒険者がティラノサウルスのような姿をした魔物と戦っていた。
「流石Aランクの魔物・・・強いな。」
剣を持った冒険者が言った。
「大丈夫かクリフ!」
男性魔法使いが言った。
「いま治す。ヒール。」
クリフの傷が治っていく。
クリフの傷を治している間、他の仲間が魔物の相手をしていた。
「ふん!」
ハンマーを持ったゴツい冒険者が魔物にハンマーを振り下ろした。
だが魔物はハンマーを弾き、ハンマーを持ったゴツい冒険者を吹き飛ばした。
「エクスパルソ」(攻撃魔法)
女性の魔法使いが魔法を使い魔物を攻撃した。
魔法は魔物に命中して、ドカーンと、音を出して爆発したが魔物は、平然に立っていた。
クリフは傷が治り、戦いに参戦した。
その魔物は、魔法を食らっても、ハンマーで攻撃されても、剣で攻撃されても、弓を食らっても・・・倒れることはなかった。
ていうか、全然平気そうだった。
「クリフこれは非常にまずい状況だぞ。どうする?」
ハンマーを持ったゴツい冒険者が言った。
クリフはどうすればいいか考えていた。
すると、横から何かが近づいてくる気配がした。
あと、少しずつ声も聞こえた。
黄色いティラノサウルスのような姿をした魔物がクリフ達に向かって走ってくる。
来る!
そこに居た全員がそう思った。
魔物がすぐそこまで迫ってくる。
すると、横の森からでかいカエルが飛び出してきた。
「待てやガーグル!!」
なんとガーグルの次にグリッチが森から飛び出してきた。
そしてグリッチは、空中で刀を鞘から抜きガーグルに投げた。
グリッチが投げた刀はガーグルに命中し、ガーグルは倒れた。
「危ない!」
グリッチは、声の方に顔を向けた。
グリッチには、何かを訴えているように見えた。
何焦ってんだ?あの人達。
グリッチは、反対方向に向いた。
目の前に魔物が口を開けてグリッチを食べようとしていた。
「グガァァァ!」
その瞬間グリッチは、魔物の下顎を素早く殴った。
そして魔物は、後ろに飛んだ。
それを見た六人の冒険者は、とても驚いた。
「まじかよ。」
クリフは引いた。
グリッチは地面に着地するとガーグルの方に歩いた。
そして、ガーグルの皮を短刀で剥いでいた。
「おいお前・・・」
クリフがグリッチに声をかけた。
グリッチは、ガーグルの皮を剥いでいる。
手には血が沢山付いていた。
「一体何者なんだ?」
クリフがそう質問すると、
「ただのFランク冒険者だ。」
と、グリッチはガーグルの皮を剥ぎながら言った。
「ていうか、今そんなのんきな話をしている場合か?」
グリッチがそう言うと、魔物が目を覚まし、立ち上がった。
グリッチは、剥いだ皮を紐でしっかりと結び持ち上げ、街に帰ろうとしていた。
だが魔物が、帰り道を塞いだ。
「通してよ。」
ちなみに道を塞いでいる魔物は、言葉がわかりません。
「・・・・・・」
魔物は、黙ってその場に立っていた。
「・・・殴って悪かったよ、条件反射ってやつ?それが発動しちゃたんだ、そんな好きで殴ったわけじゃないから許してくれよ。」
「・・・・・・」
「そこにあるガーグル食べていいから。」
グリッチは、ガーグルを指差した。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
グリッチは頭を悩ませた。どうしたら許してくれるかを。
すると魔物が何を思ったのか分からないが、森の中に逃げて行った。
よかった、道開けてくれた。
「あんたら、気をつけた方がいいぞ、下手したらお陀仏だぁ~になっていたんだから。」
グリッチはそう言い、街に帰った。
六人の冒険者は唖然していた。まさかFランクの冒険者・・・いや子供に助けられたのだから。
「ソフィさーん、ガーグル討伐して来たよ。」
「これ証拠。」
グリッチは、ガーグルの皮をソフィに見せた。
「ガーグル討伐お疲れ様でした。これはガーグル討伐の報奨金です。」
ソフィは机の上に銀貨五枚銅貨六枚(五千六百円)を置いた。
「あと冒険者ポイントを一つ贈呈します。」
グリッチはバーのカウンター席に座って冒険者カードを見ていた。
「あと七十五ポイントか・・・まだまだ先は長いな。」
グリッチは呟いた。
「グリッチさん元気ないね。」
「カラ・・・さんなんて呼ばなくていいよ。」
「まあ強いて言えば、全然冒険者ポイントが貯まらないことかな。」
「新米冒険者なら一度は通る道だね。」
「そうなのか?」
やっぱり冒険者の世界も出世するのは大変だな。
「カラ、ジントニックを一つ頼む。」
※アルコールは入っていません。
次の日
グリッチはベットから起き、窓のカーテンを開けた。
「今日も暑いな。」
「ふあ〜朝ご飯食べ行こ。」
「おはようございます。」
グリッチは宿屋の受付の人にそう言った。
朝の街は大変賑わっている、まあ暖かいからっていうのもあるだろうけど。
グリッチはギルドに向かった。
「おはようございます。」
グリッチは、扉を開けそう言った。
朝のギルドはあまり人は居ない。
居たとしても四人か五人ぐらいだ。
グリッチは長テーブルの椅子に座り、メニューを見ていた。
どれにしようかな。
グリッチはどれを注文するか迷っていた。
日替わりモーニング(五百円)にしよ。
「すいませーん。」
グリッチは店員さんを呼んだ。
「この日替わりモーニングを一つ。」
「かしこまりました。」
店員さんは注文を聞くと厨房に戻って行った。
しばらく待っていると、店員さんが料理を持ってきてグリッチの居るテーブルに置いた。
今回の日替わりモーニングは、パンと何かの唐揚げと野菜スープだった。
「これなんですか?」
グリッチは、唐揚げを指差した。
「これはガーグルの唐揚げです。」
そう言うと店員さんは厨房に帰って行った。
ガーグルって唐揚げにできるんだ。
確かにあのでかいカエル、食用とかソフィさん言ってたからな。
グリッチは、ガーグルの唐揚げを食べた。
この鶏肉のようなあっさりとした風味、そして、鶏のササミのようなこの食感・・・とても美味い!
転生前はよくカエル食べてたからな、なぜか懐かしい気持ちになる。
朝ご飯を食べ終わるとグリッチはギルドから出て散歩をした。




