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ユニーククラス戦乙女を獲得したのはいいのだが、その影響で美少女になったようだ  作者: 三毛猫みゃー


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第97話 クリスマスの予定を決めよう

 夏季休暇も終わり、再び学園のダンジョンへ潜り始めてリンネたちは順調に課題をこなしていっている。既に一年生組の課題を終えていて、ついでとばかりに二年生組の課題までも終えていた。問題はサキナの三年生用の課題だがこちらも問題なく進められている。


 サキナ自身は進学をするつもりはなく卒業後は鍛冶師として祖父と共にやっていくようだ。なので課題も卒業出来る程度あればいいと語っている。そんなわけでリンネのクランは現在素材集めと称してダンジョンを潜る程度となっていた。


 ただリンネたちの装備は、学園内で揃えられる素材では限界を迎えておりほとんどがサキナのスキルアップ程度にしか役に立っていなかった。ただ出来上がった装備に関しては仲の良い者に相応の値段で提供することにより、そこそこのクラン資金を溜め込んでいたりする。


 そんなわけで十二月の年末を迎えるに際しそのクラン資金でパーっと何かをしようという流れになったのは自然なことかも知れない。昨年はリンネたちの家でクリスマスパーティーをしたわけだが、後片付けのことやレイネのプレゼントなどのトラブルもあった事で今年はお店でやるということになった。


「それでどこか良いお店あるかな?」


 放課後クラン室に集まった面々にレイネがどこか全員が入れて、ある程度騒いでも問題ないお店が無いかを聞いている。


「んーボクは思いつかないかな、普段から外で食事なんてしないから」


 アカリのその言葉に頷く面々。そもそもリンネが引きこもっていた期間は外食はしていなかった。その後覚醒をしたリンネは叔父のゲンタに連れられて外食はしているがそこは焼き肉などおよそクリスマスパーティーに向いていない店しかない。


 その後アカリとミレイとともに暮らすようになってからは、晩ごはんはリンネがほとんど担当する事になり、外食をする機会は無かった。そういったわけで二年生組はクリスマスパーティーが可能な店を知っているのかと言われると壊滅的である。


 一方一年生組はというと、三人共が寮ぐらしということもありリンネたちと同じと言っていいだろう。残ったサキナにしても祖父と共にくらいしていた関係上、外食ということをしてこなかったので推して知るべしと言った所だろう。


「うん、大体は想像通りだね」


 レイネの中では大体この結果になると予想はできていたようだ。このままでは結局去年と同じでリンネたちの家でクリスマスパーティーをする事になる。むしろもう外で食事とかめんどくさいと思っていたりする。


「ふっふっふっふ、そういうことを想定して私が候補としてパンフレットを持ってきました」


 レイネがそれぞれに一枚のパンフレットを配った。


「これって」


 パンフレットを開いて中を見たリンネはそれしか言葉が出なかった。パンフレットには水着の女性が印刷されていた。といってもはるか昔によく寒い時期に行かれていたハワイや沖縄というわけではない。パンフレットに描かれていたのは夜景がきれいに映し出されているプールだった。


「ここって確かめちゃくちゃ高いホテルのパンフレットだよね?」


「そうだよ、でも高いって言ってもさ私たちのギルド資金に比べると微々たるものなんだよね」


 そう言ってレイネはギルド資金の入れられているカードを取り出して、トントンとカードを二度叩いた。そうすることでカードの中の情報がARとして全員のμαに表示される。


「えっそんなに貯まってたの?」


「よく考えますと使い所がありませんでしたわね」


 アカリとミレイはそれもそうかと言った感じの反応だ。


「思っていた以上だね」


「です」


 ライチとアズサもそれほど驚いていないようだ。


「私の作った武具がここまで売れているとはね」


 サキナははっはっはと笑っている。自分の腕がそれだけ認められたようで嬉しいのだろう。そして残りの一年組の三人は見たことのないその額に言葉を失っている。


「まあサキナさんが卒業するときには一度精算して分けようとは思うんだけど、よく考えるとまだ三ヶ月近くあるわけでしょ? このまま増え続けたらと考えるとね。そこでここでパーっと使っちゃうのはどうかなと思って」


「税金関係ってどうなってるんだ?」


「税金関係は学園を通しての取引だから既にひかれているよ、あとは私たち学生だからこれ以上は引かれないみたい」


「それはなんというか、ひかれてこれなんだ」


「そういうわけで、クリスマスの日ここを貸し切りにしようと思うけどどうかな?」


「その日に貸し切りとか出来るのか?」


「少しだけ話を聞いたのだけど、その日は毎年あまり利用客がいないみたいだんだよね。下のホテルは満室らしいけど」


「「「あー」」」


 色々と察してしまう面々だった。


「冬の温水プールでクリスマスか、たまには良いかもな」


「ちなみに、今日中に連絡したら最上階の部屋で泊まれるようにしてもらえるようにしているんだよね」


「お金はこれで足りるんだよな?」


「足りるも足りる、一割も使わないよ」


 全員がもう一度残高を見て一割でも相当の額と感じながらも、使い道のないクラン資金としては問題ないように感じている。


「それでどうかな?」


 多数決の結果は全員が賛成ということで、クリスマスは高級ホテルのナイトプール及び最上階のスイートルームも合わせて確保することになった。

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