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ユニーククラス戦乙女を獲得したのはいいのだが、その影響で美少女になったようだ  作者: 三毛猫みゃー


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第81話 クリスマスのお買い物

 2学期の期末テストも終わり、リンネたちは冬季休暇に入った。冬季休暇中は寮ぐらしの者で実家が第一ダンジョン都市にあるものは帰宅をし、戻る家がないものはそのまま寮で過ごすことになる。


 中等部の三人のナルミ、ヒビキ、キラリの三人はそのまま寮で暮らすようであった。それを聞いたリンネたちが一緒にクリスマスパーティーを開こうという流れになったのは言うまでもないだろう。


「それじゃあ、俺、ミレイ、ライチ、ナルミが買い出し班で、レイネ、アカリ、アズサ、ヒビキ、キラリはツリーの飾りつけなんかをお願いする」


 いつの間にか中等部の三人の前でも俺と言っているのはお察しの通りである。流石に三日ではなかったが一月も持たなかった事になる。


「ねえ、やっぱりみんなで一緒に買物行かない?」


「それでも良いけど、流石にぞろぞろと行くのもなって事でくじ引きしたんだろ」


「ほらクリスマスって言ったらプレゼント交換とかしたいじゃない? 駅前のモールに着いたら一回解散して交換用のプレゼントとか買いたいなーと思ってね」


 なおも食い下がるレイネの意見を聞いて、今更ながらクリスマスプレゼントの事を忘れていた事に気がついたリンネだった。ただ表情には出していないが結構バレバレだったりする。


「そういう事ならみんなで行くか、飾りつけなんかは帰ってきてからしたら良いからな」


「仕方ありませんわね、くじ引きが無駄になりましたがわたくしは構いませんわよ」


「はいはーい、ボクも交換会とかやってみたいから買い物に行きたい」


 ミレイに続きアズサが飛び跳ねるように手を上げて行きたいと主張している。


「プレゼント交換とか面白そうだから、うちも賛成かな」


「面白そう、です」


「ライチは変なもの買わないようにな、自分の買ったものが自分に来る可能性もあるからな」


 リンネがライチに釘を刺すと、ギクリという感じの反応を見せて、笑ってごまかすライチだったが、他にも目をそらす者がいた所から一言言っておいてよかったとリンネは苦笑を浮かべる。


「ナルミとヒビキとキラリはどうする? 無理に俺らに付き合わなくてもいいぞ」


 高等部組は全員参加ということになり、中等部の三人はどうするかとリンネが問いかける。


「もともとくじ引きで買い出し班だったので僕も行きます」


「家主のいない家で待つわけにも行きませんし、ナルミと同じく自分も行きます」


「……行きます」


「なら全員参加で、現地で一度解散してそれぞれが交換会用のプレゼントを買いに行くってことでいいかな。それが終わったら手分けして食べ物や注文していたケーキを受け取って帰るって事で良いかな」


 リンネがまとめると皆が頷く。


「それじゃあ、出かける準備に入ってください」


「10分もいらないと思うけどコート取ってくるね」


 レイネが部屋へコートを取りにいき、アカリとミレイもそれに続いて二階へ上がっていく。


「俺もジャンパー取ってくる」


 リンネが二階へ上がっていくのを見送ってから、残ったライチたちも外出の準備を始める。ハンガーにかけていたコートやジャケットなどを着てマフラーを巻いてといった感じですぐに出かける準備は済んだ。


 二階からリンネやレイネが降りてきて来て戸締まりや火の元を確認し、出かける準備が終わったので全員揃って家を出る。


「さむっ」


「うわ、外はやっぱり寒いね」


 リンネが空を見上げると黒雲が空を覆っている、雨や雪でも降りそうな空模様だ。


「傘とかいるかな」


「あーどうだろうね、土砂降りとか雪が積もりそうならあっちで買ったら良いんじゃないかな」


 なんとはなしに呟いたリンネにレイネが答える。それを聞いてそれもそうだなとリン絵は頷く。ジャンパーのポケットに手を入れて手袋持ってくればよかったと思いながら歩き出す。


 駅前のショッピングモールまでは大体一時間といった所だろうか。それぞれが話しながらかしましく歩く辺りは女子ならではだろうか。そんな中リンネはレイネやアカリと会話をしながら、プレゼントについて考えている。交換用ではなく、レイネやアカリやミレイのそれぞれになにを送ろうかと。


 こういう場合同じものを送るのはNGだろうとさすがのリンネにもわかっているようで、では何をとなっているわけである。結局ショッピングモールにつくまで答えが出なかった。


「それじゃあここで解散するとして、えっと一時間くらいでいいか?」


「どうだろう、途中で一回集合してお昼食べるのもいいかもね」


 リンネの問にレイネが答え、それが良いかと話がまとまる。つまりは昼食で集まるまでに買う物を見繕って昼食後に見繕ったものを買おうということだろう。確かにその方が手荷物が増えないので良いかもしれないという事で決定した。


「それじゃあ、11時半までにここで集合という事で、解散」


「「「はーい」」」


 それぞれが二人か三人のグループに別れて移動する。リンネはあまりお店の位置などを知らないので、レイネといっしょに回ることにしている。アカリはミレイとライチはアズサと中等部は三人で回るようだ。昼ご飯までは色んな店を回って、交換用のプレゼントや個人的なプレゼントを見繕い、昼食後はバラバラにそれぞれが買うといった感じになる。


「それじゃあリン行こっか」


「おう、まずはどこから回るか」


「無難な所でおもちゃ売り場とかどうかな」


「交換用のはそこで探すのも良いかもな」


「ふーん、交換用ね」


 リンネは自分の失言に気がついて顔をそらす。


「ふふ、期待してるからね」


「ハードルを上げないでくれ、まあなんとかする」


「よし、それじゃあまずはおもちゃ売り場だね、行こっかこっちだよ」


 レイネはリンネの手を取る。リンネとレイネは手を恋人繋ぎにしておもちゃ売り場へと歩き出した。

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