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ユニーククラス戦乙女を獲得したのはいいのだが、その影響で美少女になったようだ  作者: 三毛猫みゃー


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第80話 ダンジョン攻略の後

 リンネたちが中等部の三人とパーティーを組みながらダンジョンの攻略を進めて、ミノタウロスなどダンジョンを攻略した頃には秋も終わり冬目前になっていた。ミノタウロスが落とすミルクをレイネとナルミが取り合うという一幕はあったものの着実に攻略を進めてボスであるキングミノタウロスの撃破に成功した。


 キングミノタウロスは強敵ではあったが、ワルキューレ化もブリュンヒルド化もせずに、中等部の三人もあわせての全ての力を集結して倒すことが出来た。ドロップ品はミノタウロスのねじれ角で、これは武器を作るのに使えるということで何度か周回する事になった。


 その周回中に出た宝箱からは様々な色をした宝石が手に入り、その宝石も武器作成に使えるということでパーティーで確保している。この宝石は既存のダイヤやサファイヤなどとは違い、魔石に分類されていて宝石の色に対応した属性が宿っているとのことだった。


 それはさておき、今日は一同がリンネたちが暮らしている家へと来ている。リンネ、レイネ、アカリ、ミレイ、ライチ、アズサ、それからナルミ、ヒビキ、キラリの総勢9人である。


 何をしようとしているかと言うと、ダンジョンクリアのお疲れ会といった所だ。食材はダンジョン内で手に入れた各種肉と足りない食材はお店で買ってのバーベキューとなったわけである。冬も近づき寒さもましてきたが、リンネたちはそんなのは関係ないとばかりに庭で炭に火を付けて網焼きの準備を終えている。


 ナルミ、ヒビキ、キラリの三人は学生寮で暮らしているため、今日は宿泊申請を出しての参加になる。流石に全員分の部屋はないので、ゲンタに事前に頼み追加で来客用のお布団を用意してもらっている。一部の女子は一緒の布団で寝るチャンスがふいになった事を嘆いていたが、未成年のうちは自重してもらいたいものである。


「はーい、みんな飲み物は持ったかな。それでは、ダンジョン攻略のお疲れ会を始めます。なんと私たち高等部とそして中等部三年の混合とはいえ、あのダンジョン攻略は過去最速という事です。まあなんだ、今後とも頑張りましょうということで、今日は一杯食べて英気を養ってください、それではかんぱーい」


「「「かんぱーい」」」


 リンネは乾杯の音頭とともに紙コップをそっと触れ合わせ一口ジュースを飲む。


「お肉もお野菜もいっぱいあるからどんどん焼いてね」


「はいリン焼けたよ」


 リンネの持つお皿にレイネが焼いた肉をつぎつぎと乗せていく。炭火の火力が強めみたいで結構すぐ焼けるみたいだ。


「レイネもちゃんと食べろよ」


「わかってるよ」


 そういうレイネのお皿にはなぜか豆類が山盛りになっている。特にダイエットとかは必要そうではないのにと、レイネをジロジロ見ているとレイネがそれに気が付いた。


「な、なんかね、お豆を食べると大きくなるって聞いたから……」


 大きくなるとは何が、と思わなくもないが色々と察したリンネからは衝撃の事実が告げられることになる。


「なあレイネ、それってもしかして豆乳のことじゃないのか? 正確には大豆関係だな、だから普通の豆を食べても効果はないと思うぞ」


「「な、なんだってーー」」


 レイネだけでなく、ナルミも同時に叫んでいる。ナルミの目の前には豆が山盛りになっている皿が置かれていることから色々と察することは出来たであろう。


「その豆はちゃんと食べるように、いやみんなに協力してもらって食べきろうか。大豆は明日からにして今日は肉も食べような」


「「はーい」」


 レイネとナルミはうなだれながらモソモソと豆類を食べ始める。それを見かねた皆が少しずつ豆を受け取り食べはじめている。そんな中せっせとお肉を焼いているアズサとキラリだが、この二人はなにか通じ合うものがあったのか普段から仲が良かったりする。


 ただどちらもあまり会話をするたちではないので、どちらも無言で目で会話しているのは不可思議ではある。そんな二人の間で世話を焼いているのがライチといったところだろうか。今もライチが二人のサポートに回っているようである。


「ほらお肉も焼けたから食べよ」


 アカリはとりあえずお肉が炭になる前に、焼けたお肉を別のお皿に移したりしながら、結構な速度でパクパクしている。


「ミレイもヒビキちゃんも、お肉美味しいよ」


 レイネから受け取った豆類を食べ終わったのか、ミレイもヒビキもお肉を食べ始める。


「美味しいですわね」


「ふむ、確かに前に食べたものより美味しい気がしますね」


ミレイもヒビキも何度かは食べているミノ肉だが、二人とも今日はいつもより美味しい気がしている。それも外で食べるバーベキュー効果なのかもしれない。そんなこんなで、バーベキューを楽しんだリンネたちだった。


「よし、片付けは私たちがするから、ナルミたち三人はお風呂先に入ってきな」


「いえ、片付けなら僕たちが」


「いいからいいから、今日の三人はお客様でもあるからね。ほら後が使えてるから早くはいっちゃいな、着替えは持ってきてるよね」


 レイネの確認に頷く三人。ナルミたちは少し渋りながらもお風呂へ向かっていく。


「急がなくていいからゆっくり入って温まってね」


 三人の送り出したリンネたちはせっせと片付けを始める。その間も密かな攻防が繰り広げられていたりする、それは誰が誰とお風呂に入るかといったものだ。流石にそこそこ広いお風呂だと言っても、三人が限界であったりする。


 それでも普段リンネは一人で入っている、そのため他の面々は一人かもしくは二人同時に入っているのだが、今日はお客様もいるということで時間短縮を狙いリンネも一人で入るとは言えない雰囲気になっていた。


 まあ今更一人で入ろうが二人で入ろうが、リンネに思うところはないのだがそこで引けないのが、レイネ、アカリ、ミレイの三人である。そんな三人を見ながら片付けを済ませた所で、ナルミたち三人がお風呂から上がってきた。


 そんななか、汗だくになりながら不毛なじゃんけんを始めたレイネたちをよそに、こっそりとリンネとライチとアズサの三人がお風呂に向かう。普段はあまり絡むことのない三人だが、既にお互いの裸を温泉で見ていることから特になにがあるわけでもなくお風呂を済ませた。


 途中でリンネがいないことに気がついたレイネたちだが時既に遅く、お風呂から上がってきたリンネの姿を見て、トボトボとうなだれながらお風呂に向かうのであった。

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