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ユニーククラス戦乙女を獲得したのはいいのだが、その影響で美少女になったようだ  作者: 三毛猫みゃー


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第22話 ミレイの事情

 食堂の端の方でそれぞれが飲み物を持ちより席に着く。リンネはブラックコーヒー、レイネはミルクティー、アカリは炭酸飲料、ミレイは緑茶をちびちび飲んでいる。


「明日はお休みですわね」


「ごめんなミレイ、せっかく今日からだったのに明日休むことになって」


「構いませんわ、しばらく空けていた部屋の片付けをしたいと思っておりましたので」


「そう言えばミレイはどこに行ってたんだ、昨日は久しぶりと言ってた気がしたが」


「第一の原初ダンジョンに行っておりましたわ、といいましても外で待機していただけですわ」


「なんでまたそんな所に」


「もしやリンはご存じではないのですか? ああ、そうでしたわねリンは最近覚醒したのでしたわね」


「ん? なんのことだ?」


「そっか、リンちゃんはずっとひき、えっと自宅待機だったし学園に関することとかも知らなくて当然だね」


「リンはひきこもっていたのですわね」


「言い方ー、せめて自宅警備と言ってくれ」


「リンさん、それはそれでどうかとボクは思うよ」


「まあ冗談は置いておいて、原初ダンジョンって一定周期で魔物の分布が変わるのは知っているよね」


「ああ、確か変遷とか言われてるやつだよな、それ次第でスタンピードの前兆がわかったりするのだったか?」


「そうそう、その調査に学生が申請したら参加できる制度があるんだよ。そして報酬も意外といいからアルバイト感覚で参加する学生もいるんだよね」


「へー、そうなのか、つまりはミレイはその調査に参加申請して参加を認められたと」


「そういうことですわ、と言いましても本当にサポートしかさせてもらえませんでしたわ」


「そっか、俺も申請したら行けるのかな」


「中等部の課題が終わらないと無理だと思うよ」


「やっぱそうなるか」


 リンネもわかっていたという感じなので特に残念がってはいない。リンネは残っていた飲み物を一気に飲み干しゴミ箱に捨てる。


「今日はこれで解散しようか、アカリにミレイはまた頼む」


「うんわかったよまたねリンさん」


「ええ、パーティーメンバーですからお手伝いいたしますわ」


「それじゃあ、二人共バイバイ」



 リンネとレイネは食堂を出て帰っていく、それを見送るミレイとアカリ。


「アカリに一つお伺いしたい事があるのですけど」


「なあに?」


「アカリはどうしてリンをさん付けしているのですか?」


「ん? あーなんとなくかな」


「なんとなくですの? アカリらしくありませんわね、あなたが敬称をつけるなんて初めて聞きました」


「そ、そうかな? そんなことないと思うけど」


 じーっとアカリを見つめているミレイ、さり気なく目をそらしたつもりで全然さり気なく出来てないアカリ。


「アカリは、いえアカリだけではなくレイネもですわね、あなた方はリンに関してわたくしになにか隠し事をしておりませんこと」


「ソンナコトナイヨー」


 ミレイは棒読みで返すアカリをしばらくジトーっとした目で見ていたが諦めたようにため息をつく。


「無理やり聞く気はありませんわ、話せないには話せないなりの理由があるのでしょう」


「ごめんねミレイ、私の独断で話すわけにはいかないかなと思って、特にリンさんには了解を貰わないと駄目だと思うんだよね」


「仕方ありませんわね、それではわたくし達も寮へ戻りますわよ」


 そう言って立ち上がったミレイは手に持っていた紙コップをゴミ箱に入れて歩き出す。そんなミレイを追いかけて横に並ぶアカリ。そっとミレイの表情を盗み見ると、なにかを真剣に考えているような表情を浮かべていた。


 実の所何を隠しているかはミレイはある人物から聞かされていた。だがその内容が余りにも常識から外れていて荒唐無稽だったため信じられずにいた。再会したすぐに本人に直接確認することもできず、その確認のためにアカリに鎌を掛けたのだがはっきりした答えが得られなかった。


「(そのうち分かることですわね)」


 ミレイは口の中でそう呟いて歩みを進めた。



 翌日の放課後リンネとレイネは覚醒者協会に来ていた。既に一通り検査は終わり、今は検査結果を待っている。


「リンネ学校の方はどうだ?」


「どうって、まあ楽しいかな。学校に通うのは小学校以来だから」


「ははは、それは良かったな、決める時は嫌そうにしてたのにな」


「そりゃあいきなり女子校に通えなんて言われたからな」


「お兄ちゃん結構馴染んでるよ、普通にクラスメイトとも話せているしね、それにその男言葉もなんか人気に拍車をかけてるからね」


「そうなのか?」


「お兄ちゃんってこの見た目でしょ、そして男言葉だから女子の憧れ白馬に乗った王子様みたいに思われてるみたいだよ。それにお兄ちゃんってなんかいちいち行動が紳士的なんだよね」


「ふっ、俺のゲームでつちかったコミュ力を侮ってもらっては困るな」


「あーあのそれっぽい行動ってゲームに関係してたんだね、えっと千妹物語せんまいものがたりとかそんな感じのゲームだよね」


「おい、なんでレイネがそのゲームの名前を知っている、ちなみにそれは違法改造された海賊版の方で正規の方はサウザンドシスターメモリアルだからな」


「(はぁ、こんなかわいい妹がすぐ近くにいるのに、お兄ちゃんはなんでゲームで妹攻略してるんだろ)」


 自分で可愛いとかいっちゃってるのはどうかと思うが、流石にリンネもリアルな妹に手を出そうとは思わなかったのかも知れない。


「なんか言ったか?」


「何も言ってないよ」


 ゲンタはそんな二人のやり取りを苦笑しながら見ていた。そんなゲンタにリンネが声をかける。


「そういやおじさんさ、ミレイって覚えてる?」


「ん? ミレイちゃんか、覚えてる何も一時期預かってたからな」


「預かってたって、おじさん家にめったに帰ってこないから、ずっと面倒見てたの俺なんだが」


「そうだったな、あの時はすまなかった、それでミレイちゃんがどうしたんだ」


「いやおれが覚えてるミレイとはかなり違っていたから、なんでそうなったのかちょっと知りたいなと思ってさ」


「そういったプライベートな話しは本人から直接聞けばいいだろ、まあ性格が変わったということなら引き取られた先で何かあったんだろうな」


「そっか、それしか無いよな、レイネも何も聞いてないんだよな」


「うん、詳しくは聞いてないけど、でも不自然なほどにお兄ちゃんの事は聞かれてないかな」


「嫌われるようなことやったかな?」


「さあ? でもしばらくは黙っておいたほうが良いかも知れないね、だからアドレス交換は気をつけてね」


「流石に同じ過ちは繰り返すつもりはないし、そもそもミレイのアドレスは登録されてないな」


「あれ? そう言えば私も再会して登録するまでミレイのアドレス入ってなかったきがする、一緒に暮らしていた時登録しなかったんだね」


 不思議そうに首を同じ角度でかしげているリンネとレイネを見てゲンタが話に加わる。


「あたり前だろ、覚醒前の未成年者は保護者の許可無く勝手にアドレス交換なんてできないからな。アカリちゃんの場合はよく遊びに来てたから俺が許可出したんだからな」


「でも一緒に暮らしてたんだから登録してないほうがおかしいよな」


「それに関しては色々事情があって登録させなかっただけだな」


「事情?」


「今はもう関係ないことだから気にするな」


 ゲンタはそう言って話を打ち切った。もう少し話を聞きたかったリンネとレイネだが、ちょうどその時祭音(さいね)リオンが検査結果を持って部屋に入ってきた。

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