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ユニーククラス戦乙女を獲得したのはいいのだが、その影響で美少女になったようだ  作者: 三毛猫みゃー


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第145話 百一階層での会談

「それでは今から百一階層へ向かう」


 リンネたちが百階層へたどり着いてから一週間後、交渉のためのチームが百階層に揃っていた。各チームが百階層にたどり着いたのはいつかほど前になる。ただ交渉のために設定された日がこの日になる。


 交渉チームは総勢五十人ほどになっているが、全員が交渉に参加するというわけではない。交渉する国の数は最初に接触を試みた時点で十カ国の予定であった。ただその後も増えていることを考えこの人数になっている。


 本来こういった場合、数日前に少人数でも百一階層に向かい調整をするものだ。だが未だ他国が信頼できるかわからないため、まとまって行く事になっている。これは日本だけではなく、他国も同じようにすることになっている。


「それではリンネくん、私たちも向かうとしようか」

「わかりました。最終確認になりますが俺たちはリオンさんについて回ればいいんですよね」

「ああそれでいいよ。とはいえ私がすることは他国の参加者の観察になるのだけどね。もし話しかけてくる者がいたら私が対応するよ。それと気になることや気がついたことがあれば教えてもらいたい」

「わかりました」

「それでは行こうか」


 リオンを先頭にしてリンネたちは百一階層へ続くゲートをくぐった。百一階層は百階層と同じような作りとなっていた。百階層がボス階層だとすると百一階層は通常フィールドになり魔物がいてもおかしくない。


 だが実際の百一階層は特殊階層の扱いになっているようで中央に次の階層へと続くゲートがあり、それ以外には百近くのゲートが外周部分にある。そしてその外周にあるゲートの半数近くが起動していないのか光が消えている。


「リオンさん、帰るときはいま出てきたゲートに入ればいいんですよね?」

「ああ、そこを通れば外に出られるようだ」

「なんだか私たち人類にとって都合がいい作りですよねここって」

「確かにそんな感じだね」


 リンネの言葉にレイネも同じことを考えたようだ。


「この動いていないゲートってもしかすると魔物によって滅んだ国のものなのかな?」

「どうなのかしら? ただ単に百階層にたどり着けていないということも考えられますわ」

「だとすると、ここに来ている国と起動しているゲートの数が合わないよね」

「日本だけでも第一都市以外はまだ百階層にたどり着いてない事を考えますと、起動していないゲートはやはり魔物が溢れているゲートということになりますわね」


 アカリとミレイが消えているゲートを見ながら話をしている。しばらくの間リンネたちがゲートについて小声で話している。結論としては起動していないゲートは魔物が溢れていているダンジョンということになる。


 このゲートを起動させるには、溢れ出した魔物を倒し原始ダンジョンを攻略することで起動することができるようになるのかもしれないと結論に至ったようだ。


「どうやら今回は十カ国がここにいるようだな」

「そんな感じですね」

「うわー、外国人ってはじめて見たよ」

「ボクたちに似た人たちにミレイっぽい子もいるね」

「そうですわね」


 一国辺り五十人だとすると、今この場には五百人近くの人がいることになる。大半の人は自分たちが出てきたゲートの近くで待機をしている。そして各国の代表者は少しの話し合いの後、起動していないゲードが多い場所で会談をする事になった。


 各国が折りたたみのテーブルと椅子を用意している。国を代表しての会談にしては貧相な設備だがダンジョン内に高級品を持ち込むわけにも行かないので仕方のないことだろう。


「さてと会談が始まるようだから私たちは観察を始めようか」

「観察するだけでμα、もしくはそれに類する物ってわかるものですか?」

「ん? わかるわけなかろう」

「わからないんですか? それじゃあどうやって見分ければ」

「そこでリンネくん、君のμαとスズネくんたちワルキューレに協力してもらいたい」


 今スズネ、カリン、リィンの三人は姿を隠している。リオンがいう協力とはμαを持つものにその姿を見られる状態になってもらうことで反応を見ようという物だった。


「あの、それって他の、日本の人にも見られるんじゃ?」

「そうなるな」

「それに他国の人に見られたら見られたで面倒くさいことになりそうな」

「ふむ、それに関してはリンネくんのユニーククラスということで問題ないと思っている」

「そもそもμαを他国の人が持っていなければ見られないし、そのときはお兄ちゃんのクラス戦乙女のスキルってことにしたら良いってわけだね」

「それで通じるなら問題ないのかな?」

「とはいえ、それは最終手段でいいだろう。今は周りを観察しつつ会談の結果を待つのが良いだろう。今後も他国との交流は続くだろうから少人数での確認が安全ではあるだろうからな」


 リオンがいうには、会談でもμαやそれに類するものがないかを確認することになっている。ただし日本の場合は生まれると同時に脳にマイクロチップを埋め込まれる。その事を非人道的と捉えられる可能性もある。それを他国がどう思うかわからないために、今日この場で話をするのかは会談次第となっている。

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