第55話 第一回!ちょ~っと早い肝試し?新春大ホラー大会♪ 後編
や、やっと更新できた・・・!
待ってくださっていた方々、本当に申し訳ありません!もう冗談抜きで宿題とか答辞とか答辞とか答辞とか忙しくて執筆する時間が無くて・・・。
今回久々の更新なので少し、若干長めです。もう少し発表事項があるんですが、それは後書きに回して、とにかく今は最新話をどうぞ!
「で、何やるんですか!?」
「・・・あの、譲葉さん、いや譲葉様?怒鳴らないでいただけるとわたくしとしては非常に助かるのですが・・・」
いつも強気なエミーが荒れている譲葉相手に物凄い低姿勢になっている。どっちも普段見ることができないので見ている分には心の底から面白い。
さて、前回からとてつもないほど長い時間が流れてしまったためにこれまでのあらすじを忘れてしまった人たちへ俺こと翔輝からの一行あらすじ。
「死ぬほど怯えた譲葉に殺されそうな俺とエミー」
これで伝わるはず。もしこれでも分かんなかったら前回を見直すように。
と言うわけで、殺されない事を祈りながらテレビがあるリビングまで移動する。去年笑ってはいけないホニャララを見たところだ。
テレビには既にゲームが繋がれていて、周りにはソフトが散乱している。
それぞれのパッケージを手にとって見てみると、どれも元の世界で見たことがあるようなのばかりだった。「Angel May Cry」とか。
その中に、例の二つを見つけた。「Bio Evil 5」と「壱」だ。
パッケージもタイトルもあっちの世界のとほぼ同じ。これ本当に知らないで作ってるのか?だったら普通にすごいぞ?
「譲葉、どっちやりたい?」
「どっちでもいいですよ!ドンと来い、超常現象!」
「それさっきも言った」
「要するにそういうことです!さぁ、どっちやります!?」
「エミーは?」
「あたしは・・・どっちかって言うとバイオがいい」
「んじゃ決定。二人プレイ?」
「当然。あんたが女キャラね」
「何故?」
「主役はあたしに決まってるじゃない」
・・・男も女もどっちも主役だろ?
「・・・だとさ。と言うわけで譲葉、パス」
「はい?」
「だからパス。お前がやれ」
「・・・イジメです」
「何か言ったか?」
「いいえ、別に何も!別に翔輝さんがドSだとか超鬼畜だとかなんて全然言ってませんよ!」
思いっきり貶してる部分を強調して言ってくる。まぁ最初のも聞こえてたんだけどな。
まぁイジメかと聞かれれば・・・イジメだな。日頃の恨み、ここで晴らさせてもらう!見たいな?
と言うわけで、ゲームスタート。のために電源を入れる。ディスク読み込み、完了。
制作会社のロゴ、注意事項などが流れ、急にオープニングが始まる。
「ひっ!?」
「いや、早い早い」
オープニングでビビってたら切りがないぞ。先が思いやられる・・・。
そんな中、ようやく本当にゲームスタート。まずは基本的な操作の説明を受け、武器になる拳銃を拾った。
「ぶ、武器これだけなんですか!?」
「まぁね、ゲーム始まったばっかりだし」
「ふざけてるんですかこのゲーム!?ゾンビ相手にこんなしょぼい拳銃一丁で敵うワケ無いじゃないですか!もっと強い武器用意してくれればいいじゃないですか、マシンガンとかショットガンとかグレネードランチャーとかロケットランチャーとか核搭載戦車とか!」
「最初からそれじゃゲームにならんだろうが」
「いいんですよゲームにならなくて!要するに怖くなければいいんですから!」
・・・それだと最早ホラーゲームじゃなくなるんだが。分かってて言ってるのかこいつは?
「と、とにかく、こういう装備ですから仕方ありません。エミーさん、先行してください」
「・・・はい」
譲葉の異常なまでの怒りに臆したのか、エミーは素直に先行する。しばらくは狭い道をゾンビを倒しながら進み、やがて広い場所に出る。
そこでも同じようにエミーが先行し、譲葉がその少し後に続く。すると突然、
譲葉の画面の前に、さすが最新機器と言うべきグラフィックで、顔が血だらけのゾンビのアップが映し出された。
「~っ!!!」
(ダンッ、ダンッ、ダンッ・・・!)
「あ、ちょ、譲葉!?」
譲葉は声にもならない悲鳴を上げて、銃を乱射する。
目の前に出たゾンビを倒した後も乱射を続け、仕舞いにはエミーのキャラクターにまで弾丸を撃ち込み始めた。
ちなみに言っておくと、このゲームにはフレンドリファイアと言うものがある。味方に撃たれてもダメージを受けるという追加ルールだ。
そんなルールが存在する中、何発もの弾丸を打ち込まれたエミーのキャラクターの体力は瞬く間に減っていき、十秒足らずで0になった。
「譲葉~、しっかりしてよ~・・・」
「だだだだって、ぞ、ゾンビが、が画面にバァ~って・・・!」
「上から降りてきたんだろうな~、ちょうどいい具合にエミーと譲葉の真ん中に。横に建物みたいなのあったし」
「うぅ~・・・ビックリしたよぉ、怖かったよぉ・・・」
「はいはい、泣くな泣くな」
「だ、だって~・・・」
「・・・子供みたい」
「どうする?もうやめるか?」
「・・・うん」
「じゃあもう一つのほうやるか」
「なんでっ!?どうしてそうなるの!?ゲームをやめるって言う選択しはないの!?」
「いや、俺がやりたいから」
「バカだ!翔ちゃんはバカだ!絶対!」
「バカじゃないっての。失礼なこと言うな」
「バカじゃなかったらドMだ!こんなゲームをやりたいなんて絶対にドMだ!」
「だから失礼な事言うなって言ってんだろうが!」
「うるさい!もう知らない!」
ガキのように拗ねてしまった。こうなるだろうとは思ってたけど・・・。
まぁしょうがないか。さっきのは俺も普通にビビったし。
とりあえず譲葉の要望によりバイオはやめて「壱」をやる事になった。
プレイするのは俺、見るのはエミーと、怖いとか何とか言って結局一緒になって見てる超怖がってる女子高生の姿がそこにはあった。
って言うか譲葉だった。(西○維新風)
と言うわけでプレイ開始。
最近のバイオは基本的にドッキリ要素はないから特に警戒する必要はなかったが、これは別だ。
隙あらば驚かそうとするから気を抜けない。あっちでも結構ビビってたしな。
と、早速コントローラーが振動すると同時に視点が切り替わり、女の子の霊が画面に移りこむ。
「うっ!?」
「あっ!?」
「きぃあああぁぁぁ!?!?!?」
二人は少し体がビクッと反応し、そして残りの一人はまさに心の底からと言っていいほど見事な悲鳴を上げた。
「「ビビリすぎ」」
「い、今子供が・・・!くくく、首が、きゅ、90度ひん曲がって・・・!」
「まぁ霊だしありなんじゃねぇの?」
「ででで、でもどうやって亡くなったらあんな事になるんですか!?」
「知るか」
その後も小さなドッキリスポットが数個あったものの、譲葉の悲鳴以外には特に問題もなく第一章が終了した。
そして第二章のオープニング、主人公が階段を降りていると、
「うわっ!?」
「うにゃ!?」
「いいいぃぃぃやああぁぁぁ!?!?!?」
空中から長い髪をした女性が、頭を下にして一直線に地面に落ちていった。落ちる途中、一時的に時間が遅くなり、女性がはっきりと、こっちを向いて微笑を浮かべているのがうかがえた。
これにビビらないというのは無理な話で、譲葉なんかこの世の終わりみたいな声を上げていた。
「び、ビビった」
「こ、これはしょうがないわね」
「怖いよぉ、嫌だよぉ、助けてよぉ・・・」
譲葉は刺激が強すぎたのか、目尻に涙を浮かべて今にも泣きそうな顔をして俺の腕に抱きついている、って言うかもう既に半分以上は泣いてる。
「・・・もうやめとくか?」
「・・・そうね、ちょっと可哀想かも」
「二人とも・・・!」
「じゃあ「怨呪」見よっか」
「そうするか」
「死ねええぇぇぇ!!!」
譲葉のここまで力の入った「死ね」は久々に聞いた。最後に聞いたのは何年前だろうか?
さて、そんなわけで未だに怒りのオーラを発している譲葉をなるべく無視し、映画を見始める。
随分と長い間ゲームをやっていたせいか、外もそれなりに暗くなっている。それに加えてカーテンは閉めてあり、電気も全て消した。十分過ぎるくらい条件は整っている。
そんな中鑑賞会スタート。
5分経過。
「うぅ・・・」
・・・。
10分経過。
「うううぅぅぅ・・・」
・・・・・・。
30分経過。
「うううううぅぅぅぅぅ・・・」
・・・・・・・・・。
1時間経過。
「あぁダメ!バカ、バカバカ!それダメだって!分かるでしょ、あ、バカ!バカバカバカバカバカ!」
「黙って見れないのかお前はああぁぁぁ!!!」
「うひぃいあああぁぁぁ!?び、ビックリさせないでよ、もうっ!」
「やかましい!って言うか黙ってみろ黙って!うるさいんだよ、さっきから!」
「だ、だって怖いんだもん!しょうがないでしょ!?」
「全然これっぽっちもしょうがなくないわ!」
「二人ともうるさい!」
「・・・すんませ~ん」「・・・ごめんなさい」
アホな言い争いをしている俺と譲葉はエミーの一言で黙り込む。
1時間半経過。
「ダメだってそれ、そこに行くのは死亡フラグだって・・・。あ、バカ、そういう時は一目散に逃げれば・・・きゃあああぁぁぁ!?」
「だぁからうるさいっての!」
「・・・ぁ、終わった・・・?」
「結局最後までお前のせいで何言ってるのか全然聞こえなかったよ・・・」
「だ、だって怖かったんだもん・・・」
「まぁ確かに怖かったけどさ、いくらなんでもビビリすぎじゃない?」
「・・・そんな事言ってエミーさんだってしっかりビビってたくせに」
「それを差し引いてもお前はビビリすぎだ」
「うぅ・・・」
さて、そういうわけで本日全てのメニューを終えた俺達はそのまま夕飯をご馳走になり、空が小さな光がポツポツと現れ始めた頃にエミーの家を後にした。
「まったく、口調が変わってたなら言ってくださいよ・・・」
「どうせ言っても無駄だろ?」
「・・・まぁそうかもしれませんけど、一応止める努力くらいはしてくださいよ・・・」
「無駄な努力はしませんよ」
「無駄って決め付けないでくださいよ・・・」
「ドンマイ」
「会話になってませんよ?」
「ドンマイ」
「・・・」
そんな会話を交わしつつ、森の中へ。
街灯のある町の中と違い、森の中は自然の屋根があるので月明かりも届かず、辺りは真っ暗になっている。
さっきのあんなイベント(?)の後ではここに来るのは結構きつい。だから譲葉にとっては、
「こここ、怖いです・・・」
・・・まぁそうなるわな~。
今譲葉は俺の服の端を摘んでいる、どころか引っ掴んでいる。絶対これしわになってるな・・・。
「随分素直になったな」
「はい?」
「エミーんちに着いたばっかりの時は「こここ怖くなんかないですよ!」とか言ってなかったか?」
「しょ、しょうがないじゃないですか。あれだけ叫んでおいて怖くない、何て言っても信じられないだろうし」
「元々信じてねぇよ」
「・・・」
返す言葉もないのか、譲葉はそのまま黙り込んでしまった。それでも服は離さないけど。
さらにしばらく歩いて、ようやく小屋に到着。ウルは既にミラと交代していて、狩りに行ってくると書置きが机の上に置いてあった。
特にやる事もない俺達は、そのまま寝ることになった。
そして、それから数時間が経ったかどうか、と言う時間。
ようやく少しまどろんできたところ、肩が「トントンッ」と叩かれた。
「・・・ん?」
「あ、あの、翔輝さん・・・」
「・・・何だよ、せっかく今寝そうになってたのに・・・」
「いや、その、何と言いますか・・・」
「・・・?」
「・・・その、ですね、と、トイレに・・・」
「行ってらっさい~」
「だ、だからぁ・・・!その・・・」
「・・・なるほど、怖いからついて来いと」
「~っ!」
俺がそう聞くと、譲葉は布団に顔を埋めて悶絶する。
「ったく・・・。ほら、とっとと行くぞ」
「・・・は、はぃ」
・・・言い始めた本人が行く気なくてどうする?
そんなわけでトイレに同行する事になったのだが、今度はまた困った事に。
「み、耳は塞いでてくださいね!?」
「はいはい」
「それと私が呼んだらちゃんと返事してくださいね!?」
「はいはい・・・ってちょっと待て。それどうすればいいんだ?」
「耳を塞いで、尚且つ私の声には耳を傾けろってことです」
「無茶言うな」
しばらく続いた口論の結果トイレの扉を少し空けた状態で足を常に見えるように隙間から入れておくと言う妥協案を考え出して、何とか事なきを得た。
そして再び寝袋の中。
「・・・なんで一緒に寝袋に入ってるんだお前は」
「こ、細かい事は気にしないでください」
「全然細かい事じゃない」
「いいんですよ。ほた、早く寝ましょう、ね?」
・・・いや、だから寝れないから言ってるんだけど。
冷静に考えてみろ、いくら俺でも同じ寝袋で女の子が寝てたら寝られるわけないだろうに。
しかし、そんな俺の心の叫びも空しく、譲葉は既に俺のすぐ横で寝息を立てていた。
結局、その日は眠れなかったとさ。
さて、と言うわけで実に約2週間ぶりの更新となります。この2週間の間に色々と報告すべき出来事が起こりました。
まず、ついにPVアクセス数が100000人を突破いたしました!!!
読者の皆様、本当にありがとうございます!これからも頑張りますので、末永くよろしくお願いします!
そしてさらに、ブログにも書きましたがお気に入り登録数が30件突破!これも本当に嬉しかったです!ありがとうございます!
さらにさらに、自分のことをお気に入りユーザー登録してくださった方々が5人も!本当にありがとうございます!
というめでたい事があった2週間、ろくにこのサイトにアクセスする暇もなく過ぎて行ってしまいました(;ω;`)
しかも、まだ答辞やらなにやらやる事は残っているのでまだ更新速度が上がるとは断言できません。本当に申し訳ありません・・・。
なるべく早く更新するようにはしますが、おそらく早くても1週間ほどはかかるかと思いますが、どうかご理解ください。
それでは、また次回お会いしましょう。
追記:一応R-15指定にしましたが、しばらくはそういう描写はない予定です。ただ、未来にはある予定なのでちょっと前もって付けさせていただきました。