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第47話 ミカン騒動

久しぶりの連続更新です!でももう寝ないとやばい時間です!;

この小説に関する情報なんかを書くためのブログを始めました↓

http://yoshoki4869.blog12.fc2.com/

前回の後書きにも書いたんですが、一度投稿した後に書き足したものなので見ていない方もいらっしゃるかと思ったので、もう一度書かせていただきました

基本的にはこの小説に関する情報や報告なんかを書いていこうと思います。例:「テスト期間なので更新が遅れます」など

また、このサイトが去年リニューアルした際にユーザー登録しないと感想を書くことができなくなってしまったので、読者の皆様が気軽に感想を書き込めるようにという意味でも作りましたので、お暇がある方は一度来て頂ければ幸いです^^

長くなってしまって申し訳ありません、では本編をどうぞ

「やほ~、遊びに来たよ」

「おぉ、よく来たな。とりあえず帰れよ」

「ありがと、それじゃね~」

「あぁ、また学校で」

「うん。・・・てちょっと待ちなさいよ!?」


皆様どうもこんばんは、譲葉です。

ついさっき晩御飯を食べ終えそろそろ寝ようかと思っていたところに、なぜかエミーさんが遊びに来ました。もう外も真っ暗なんですけど・・・。


「どうしたんですか?こんな時間に」

「や、暇だったからさ」

「んな理由でこんな時間に遊びに来んな」

「いいじゃん、どうせ明日も休みなんだし」

「微妙に理由になってない」

「細かい事は気にしないの。お邪魔しま~す」

「まぁいいじゃない。いらっしゃい、何か飲む?」

「あ、ミラ。久しぶり」

「・・・悪かったわね、久しぶりで」

「・・・あれ?あたしなんか悪い事言った?」

「気にすんな、なんでもないから」

「なんでもなくないわよ!久々に本編に出てきて『久しぶり』って言われたら落ち込むに決まってるでしょ!?」

「・・・ご、ごめんなさい」

「何で謝ってんだ?」

「・・・何となく謝んなきゃいけない気がしたから」

「まぁ何となく分かるけどな。とりあえず帰れ」

「何であんたはあたしを執拗に帰そうとするのよ!?」

「早く寝たいから。お前のワガママで昨日夜遅くまで遊んでたんだから今眠いんだよ、猛烈に」

「・・・そんな事言って翔輝結局最後まで楽しそうに笑ってたじゃない」

「今朝になってもヒリヒリしたんだぞコノヤロー、どうしてくれる?」

「やかましい、責任をあたしに押し付けないで」


相変わらず仲いいですね、あの二人。まぁ確かに喧嘩してるようにしか見えませんが、それはほら、「喧嘩するほど仲がいい」って言いますしね。

私は翔輝さんと喧嘩はしませんが、仲がいい方だと思いますよ?それがどうしたって話ですけどね。


「それで?何でエミーさんがここにいるんですか?」

「だから遊びに来たんだってば」

「それは分かってますけど、わざわざこんな時間に来るのはおかしくありませんか?」

「気にしない気にしない」

「・・・何だかすっごく気になるんですけど」


何となく怪しいと思ったので、ジトーっとした目でエミーさんを睨んで(?)みた。でもそんな私の視線に気を害した様子もなく、エミーさんは小屋の中に入ってきてコタツにモゾモゾと潜り込んでしまいました。

完全に体をコタツの中に入れてしばらく経つと、コタツの中から顔だけ出してまたしばらく行動停止。いつもは吊り目気味な目も、気のせいか今は幸せそうに垂れ下がってきます。


「ふぅ、あったかぁい・・・」

「猫かお前は」

「猫よ?」

「・・・そう言えばそうだったな」

「翔輝、もしかしてエミーが猫だってこと忘れてたの?」

「だってあっちの世界でも最近は猫耳猫尾の人間だって普通にいるし」

「いや普通にはいませんよ、基本的にちょっと特殊な人たちだけです」

「そんなのいるの?」

「人間も変わってるのねぇ・・・」

「俺から見たらこっちの世界の奴らのほうがよっぽど変わってるぞ?」

「まぁお互い違う世界から来たんですからそれはある意味当たり前ですけどね」

「そうかもねぇ・・・」


エミーさんはそう言ってまたコタツの中に潜り込みました。・・・ホント猫みたいですね。

そんな事を頭の中で呟いていると、突然コタツがガタガタッと、と言うかボコンッと言った感じに動きました。ついでに何かゴンッていう鈍い音も聞こえたような・・・?


「痛ッ!熱ッ!」

「どっち?」

「どっちも!」


そんな会話を繰り広げて間も無く、エミーさんがコタツから後頭部を押さえて転がるように出てきました。若干殺意を纏ったその目は潤んでいる・・・ように見えなくもないです。

私がそんな観察を終えると同時にコタツの反対側から今度は白い動物が、これまたエミーさんと同じように転がるように出てきました。その動物とは言うまでもなく---


「「「ミカン?」」」

「みかん?どこ?」

「いや、あそこ」

「・・・み、みかん?だってあれどう見ても猫・・・」


エミーさんがそのセリフを言い終える前にミカンは猛スピードで部屋を飛び出し、小屋のリビング(?)の隣にあるミラさんの部屋に走り去っていった。


「あっ・・・!」

「エミー、一体全体なにしてたのよ?」

「いやね、あたしがコタツに潜り込んで丸まったら何か足が何かに当たってさ。何かな~って思ってみたらあの子で、ビックリしてコタツに頭ぶつけたの。そしたらそれにあっちもビックリして逃げてったんだと思う」

「・・・とにかくミカンを探さないと。別に問題ないとは思いますけど一応念のために」

「俺はとりあえず待ってる」

「何よ、まためんどくさいとか言う気じゃないでしょうね?」

「じゃあ何か?俺にお前の部屋に入れと?」

「・・・ここで待ってなさい、命令よ」

「だからそう言ってんだろうに・・・」


と言うわけで翔輝さん以外で部屋の中を散策した結果、ミカンを発見・・・できませんでした。

入ってから気付いたんですがこの部屋の窓が少しだけ開いていたので、おそらくそこから外に逃げていってしまったんでしょう。


「何でこの寒い時期に窓を開けっ放しにしてんだお前は?」

「だってあたしあの部屋に普段いないもの。だから『ちょっと寒いかな?』とは思っても別に気にならなかったし」

「だからって・・・」

「とにかく今はそれどころじゃないでしょ?早くミカン探さないと」

「・・・それもそうか。じゃあ行くぞ、ミカンがこれ以上遠くに行く前に探さないと」

「了解です」


防寒着を身に纏って外に出る。相変わらず森の中は雪に包まれていて、ある意味幻想的ですがそんな事を気にする余裕もありません。だって寒いんですもん。尋常じゃなく。


「さ、寒い・・・!」

「猫は寒いの苦手なのに~・・・」

「文句言うな、同じ猫のミカンだってこの極寒の中にいるんだから」

「はいはい、無駄口叩いてる暇があったらとっとと探しに行くわよ?バラバラに行ったほうが効率いいからそうさせてもらうからね?」


ミラさんはそれだけ言うと無数のコウモリを呼び出し、ミカンを探すように指示を出してから自分もコウモリに変身して散策を開始する。

・・・あれだけコウモリが行けばすぐ見つかると思うんですが・・・。私達待ってちゃダメなんですかね?


「お前らもサボんなよ?」

「翔輝さんと一緒にしないでください」「あんたと一緒にしないで」

「一緒にされたくなかったらとっとと行ってこい。とりあえず見つかっても見つからなくても30分後にここに集合な?」

「分かりました」


翔輝さんもそう言ってミラさんとは違う方向に向かって歩き始めた。となるとまぁ必然的に私とエミーさんが小屋の前に残るわけです。


「・・・行きましょうか?」

「そうね。あ、そうだ譲葉」

「何ですか?」

「ちょっと聞きたい事があるんだけど、いい?」

「構いませんよ?何なら中入ります?」


私がそう言った直後、辺りが少しの間沈黙に包まれた後、


「「・・・」」

「やめましょ、翔輝に負けた気になるから・・・」

「激しく同意です・・・」


結局ミカンを探しながら話を聞くことになりました。


「それで、聞きたい事って何ですか?」


私はエミーさんに歩きながら尋ねる。一応ミカンを探しながら会話しているので、サボりにはならないでしょう。


「うん、昨日の事なんだけどさ」

「はい」

「あたし翔輝と『絶対に笑ってはいけないホニャララ』観てたの」

「・・・こっちにもあるんですか、その番組?」

「まぁね。ルールは譲葉の世界と同じみたい」

「そうなんですか。それで?」

「うん、それで一緒に観てたんだけど、ただ観るだけじゃつまんないからルールを考えたのよ」

「もしかして笑ったらデコピンとかそう言う感じのですか?」

「そう、笑ったら相手の頬っぺたつねるって言う罰ゲームつきで観てたのよ。そした---」

「エミーさんが翔輝さんの頬っぺをつねっても翔輝さんは一回もエミーさんの頬っぺはつねらなかったと」

「・・・なんで分かったの?」

「昔からそうなんですよ、翔輝さんは」

「昔から?」

「えぇ、女の子に手を上げることに極端に抵抗があるんですよ。少し大げさですが、ある種の恐怖症とも言えるかもしれません」

「手を上げるって・・・そんな大したことじゃないじゃない」

「まぁそうなんですけど、昔からそうなんですよ。翔輝さんはたとえ相手が付き合いの長い私でも、どんなにふざけていても絶対に手は出しません」

「何でそこまで?」

「さぁ、理由までは私もちょっと・・・。そういえば何でなんでしょうね?」

「いや、あたしが知ってるワケ無いじゃない」

「別にエミーさんに聞いたわけじゃありませんよ、ただの独り言です」

「あぁそうなの?ならいいけど。しっかし意外ね~、翔輝のことだから女の子でもボコボコにするかと思ったのに」

「エミーさんは少し翔輝さんを過小評価しすぎじゃないですか?」

「そうかしら?」

「そうですよ、翔輝さん普段はあんな風に口が悪いですけど、本当はすごく優しいんですよ?」

「アイツが優しいなんてそんなこと・・・」


そこまで言うと、エミーさんは何かを思い出したのか黙り込んでしまった。

翔輝さんがさり気なくしてくれた親切でも思い出したんでしょう。


「・・・確かにそうかもね」

「はい。まぁ何はともあれ、エミーさんの疑問の答えにはなりましたか?」

「うん。でも原因は何なんだろ?」

「・・・」

「譲葉?」

「・・・さぁ?」

「え?」

「さぁ、何なんでしょうね?」

「・・・まいっか、あたしの知ったこっちゃ無いし」

「・・・」


・・・ごめんなさい、エミーさん。本当は知ってるんです。

翔輝さんが異常なまでに女性を傷付けるのを恐れるようになってしまったきっかけが何かは知りませんけど、決定的になってしまったある出来事(・・・・・)については・・・。

でも、私にはそれを喋る権利はありません。だから、翔輝さんが自分の口で、自分の意思でそれを皆に話す時まで、今はまだ、我慢していてください・・・。

~30分後~

「皆どうだった?」

「俺は見つけらんなかった」

「私もダメです」

「あたしも」

「万事休す、かしら?」


ニャ~・・・。


『・・・』


というわけで、急いで中に入るとミカンはコタツの中で丸まっていました。どうやら部屋が暗かった事もあって見逃してたみたいですね。そんなわけで、就寝前の無駄な30分を送った一日でしたとさ、チャンチャン♪


今回はちょっと伏線を張ってみました。いつこの伏線に繋がるかは未定ですが;

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