第34話 昼休み
最近更新ペースが落ちてる上に短くてすみません、ちょっとスランプ気味なのと学校が忙しいのが重なって・・・
何とかする努力はしているんですが・・・
さて、前回に引き続き俺こと翔輝視点でお楽しみください。
まぁそんなこんなで授業も終わり、今は昼休み。予告通り授業始まってわずか10分の速さで睡眠を取った俺だったが、先生も俺が人間だという事実+今日来たばっかりの転校生という二つの理由で俺を起こすに起こせなかったらしく初めて学校で安眠を取れた。それも授業中に教室で。
「翔輝、寝るの速すぎ・・・」
「いいんだよ、俺だけは寝るのが許されてるんだ」
「バカな事言わないでください」
「第一授業が簡単すぎるだろ、俺達これ結構前に習った覚えがあるぞ?」
「その点に関しては同感です。私もこの授業は2年ほど前に習った気がします」
「え~?僕はチンプンカンプンだったけど・・・」
「そりゃ学校も知らないお前がいきなり高一に入学したらそうなるだろ」
「どうしよ~・・・。翔輝、分かんないとこ教えてね?」
「めんどくさいからパス。譲葉に教えてもらえ」
「まぁ私でいいのならお教えしますよ?」
「でもさ、譲葉に教えてもらったら僕翔輝より頭良くなっちゃうよ?そしたら翔輝立場無いんじゃない?」
「俺はそこまでバカじゃないぞ?」
「嘘だね」
「即答すんな」
・・・なんかさ、学校来てもやってること同じじゃね?話題が学校関連になっただけで。
と、ふと教室が昼休みにしては異常に静かなのに気付いた。辺りを見回すと俺達の周りにはクラス全員が集まって、しかし一定の距離を保ってこちらの様子を伺っている。
「おい、何かお前らも喋れば?」
「え?い、いやそんな・・・」
「あんま気ぃ張んなよ?立場的には転校生ってことで俺達のほうが下なんだし」
「そうですよ、それに皆さんも話しかけてきてくれないと私達も暇ですし」
「あたしでよかったら話してあげましょうか?」
俺達が必死に説得をしているとどこかで聞いたような生意気そうな声が聞こえた。って言うか説得するような事じゃないと思うんだがな。
「いやお前はいい」
「あんたの意見は聞いてないわよ」
「あ、エミーさん」
「やほ、譲葉。ウルも」
「俺に挨拶はどうした?」
「する必要ある?」
「するのが礼儀だろ?」
「あんたが礼儀とか言う?」
「言ったら悪いか?」
「少なくとも覗き魔に言われたくないわね」
「誰が覗き魔だ」
「あんた以外に誰がいるの?」
「ウル」
「何で僕!?」
「ウルは別に覗き魔じゃないでしょ?何言ってるの?」
「お前あん時の話詳しく聞いたか?」
「ううん、聞く必要ないし」
「それがあるんだな、これが」
「あんた何言ってんの?」
「譲葉、説明頼む」
「何で私なんですか?」
「俺が言っても信用されないだろ?」
「納得です。エミーさん、えっとですね・・・」
その後譲葉があの時の事をちゃんと説明してくれたのでエミーの誤解は解けたのだが、結局着替えを見たのに違いは無いと言うことでエミーの中で俺はまだ有罪らしい。理不尽だ。
でもまぁ最初にエミーが「覗き魔」とか言って招いた誤解は解けたのに加えて俺は無罪になったのでよしとするか。
それにエミーのおかげか他の生徒も話しやすい状況になったのか、いろんな人が話しかけてきた。この点はエミーに感謝だ。
とりあえず今回はそれぞれに向けられた質問とその返答を紹介しよう。
~翔輝編~
人間ってホント!?
「ホント」
って事は別の世界から来たんだよね?どんなところだった?
「人間しかいなくて退屈な世界だったな」
何歳?
「16。最初に答えたろうが」
どっちが本命!?
「今のところはどっちも・・・って何言わそうとしてんだお前ら」
能力って何かあるの?
「あるけどあんま役には立たん」
どんな能力?
「凶器が増える」
え、何それ・・・。自分の性格を一言で表すと?
「性格?ん~・・・ダルがり?」
それって性格?
「性格でいいよもう」
特技は?
「無い。器用貧乏だから何もない」
あえて言うなら?
「昼寝、サボり、遅刻」
・・・ろくなの無いね。
「それ質問じゃないぞ?」
~譲葉編~
スリーサイズは!
「最初の質問がそれですか?って言うか前にお答えしました」
付き合ってください!
「あなたが死んでくれるなら喜んで♪」
Sですか?Mですか?
「S(死んでくださいのS)です」
彼氏いるの?
「いませんよ?」
付き「それもうさっき聞きましたしお答えしました」
まだ全部言ってないんだけど・・・。特技は?
「全てです」
「嘘付け、料理はダメだろ」
「・・・」
・・・えっと・・・な、なにか苦手なものはある?
「・・・オカルト全般ですね」
夢幻とはどんな関係だ?
「幼馴染です」
ホントにそれだけ?
「くどいですよ?」
~ウル編~
スリーサイズは!
「譲葉と同じ質問・・・?確か黙秘権ってあったよね?」
付き合ってください!
「ヤダ♪」
二重人格ってホント!?
「ホントだよ」
もう一人のウルってどんな人?
「ん~・・・。僕よりも頭が良くて髪と目が赤くてかっこよくて・・・。羨ましいなぁ・・・」
そうなのか?俺達も会ってみたいけどいつ会えるんだ?
「夜じゃないと起きてないから見れないよ。どうしても会いたいなら夜に森の中にある小屋に来てくれれば会えるけど」
へ~。特技は何かあるの?
「何も無いかな~?譲葉より料理には自身あるけど」
「・・・」
・・・何か冬夜が後ろで怒ってるけど・・・。
夢幻とはどういう関係だ!?
「どうも無いよ、面白いから一緒にいるだけ」
じゃあ付き合ってください!
「ヤダ♪」
翔輝に質問していた生徒達は普通にそれを聞いて楽しんでいた(?)が、譲葉とウルに質問していた生徒達は基本的に全滅した。
そんな質問攻めにあっているうちに昼休みは終了した。昼食を取れなかった翔輝は授業中に隠れて食事、譲葉はいつもと変わらずに授業を受け、ウルは腹の虫を鳴らしながら机に突っ伏して午後の授業を過ごした。
「うぅ~・・・おなか空いたよ~・・・」
「知らん」
「何さ、翔輝だってご飯食べてなかったでしょ!?」
「いや、俺は食ったぞ?」
「嘘だね!翔輝も一緒に質問に答えてたもん!」
「だから授業中に食った」
「ええぇぇ!?だめだよ、そんな事しちゃ!それに授業中に寝るのもダメ!」
「翔輝さんに何言ってもだめですよ、あっちの学校でもしょっちゅうそう言うことしてましたから」
「え~・・・」
「ホントにあれはどうにかして欲しいんですけどねぇ・・・。まぁ無理だと思いますけど」
「だね・・・」