第28話 復讐
イタズラ編(?)最終話です
結構いつも通り(3000字ほど)の長さです。そういえば最近長かったり短かったりであまり安定してませんでしたね・・・
「それじゃ譲葉、あとはよろしくね」
「お任せください、必ずウルさんの仇を取ります」
譲葉です。夜です。いよいよミラさんに復讐するです。・・・あれ、これ文法おかしいですかね?
とまぁそんな事は置いといてですね、今まさにウルさんが寝てミラさんが目覚めようとしているところです。ウルさんはベッドの上に横たわり、私は彼女の手を握り締める。その光景はなんとなく死んでいく仲間に復讐を誓う主人公のようです。言ってる意味分かりますかね?
「バカバカしい・・・」
「翔輝さんは黙ってください。って言うか翔輝さんも被害者ですよ?復讐しなくていいんですか?」
「めんどいからパス」
「そう言うと思いました」
ホントに翔輝さんはダメですね、色々と。こんなにモチベーション低くてホントに元の世界に帰れるんでしょうか?正直不安です。
「じゃあ僕は寝るから。僕の分まで頑張ってね」
「もちろんです」
その言葉を最期に、ウルさんは静かに息を引き取った・・・わけではなく眠りに落ちました。
さて、ではここから私達の反撃開始です・・・!
「・・・で、どうやって仕返しする気だ?」
「全く考えてません」
「オイ」
「いいんです、即興で考えますから」
「例えば?今ここで考えてみ」
「・・・起きた瞬間ナイフで胸を一突き、とかどうでしょう?」
「お前の発想はいちいち残酷でグロテスクなんだな。そういうの苦手なくせして」
「そこは今はスルーでお願いします。それよりこれはいかがですか?」
「無理じゃね?」
「どうしてですか?」
「お前スプラッタとか大丈夫なのか?って言うか無理だろ?」
「・・・翔輝さんにお願いって言うのは「却下だ」何でですか!?」
「めんどくさい」
「そればっかりじゃないですかさっきから!」
「当たり前だろ、それがある意味俺の信念だ」
「めんどくさいが信念って嫌過ぎませんか?どれだけ何でもめんどくさいんです?」
「ものすごく」
「それじゃあもういっその事死んでしまえばいいんじゃないですか?」
「久々に出たな毒舌」
「あ、じゃあこれで精神的にダメにするのはどうでしょうか?」
「多分一番簡単に復讐できる方法だと思うが」
「じゃあそうしましょう。あ、でもどうしましょうか・・・」
「もう勝手にしてくれ。俺は寝てる」
翔輝さんは欠伸しながら部屋を出て行った。
出て行くの私がミラさんに勝利した後でもいいんじゃないですかね?そんなに私の勇姿(?)を見たくないんですかね?
「ふぁあぁぁ・・・ぁ・・・」
と、そうこうしている内にミラさんが目覚めましたね。
う~ん・・・やっぱりこの時間にベッドの上で起きて欠伸をしているのを見るのは新鮮ですね。
「あ、譲葉おはよう」
「・・・」
「・・・あの、譲葉?」
「・・・」
「・・・なんで無言でこっちを眩しいくらいの笑顔で見てるの?」
「・・・」
「・・・ちょ、譲葉、怖いんだけど・・・」
「・・・」
「ねぇ、何か話してよ!ちょっと!」
「何か?」
「・・・ど、どうしたの?」
「いえ、別に何も♪」
「そ、そう?じゃあ何でそんな清々しい笑顔を浮かべてるわけ?」
「いえ、別に何も♪」
「・・・ひょっとしてイタズラの事怒ってる?」
「はい?何のことですか?もしかして翔輝さんのあのイタズラの事ですか?」
「へ?翔輝の?」
「あぁそういえばミラさんは知らないんでしたっけ。今日の朝起きたら天井から幽霊が吊るされていたんですよ。酷いと思いませんか?」
「え?あ、あぁ、そうね・・・」
「?どうかしましたか?」
「あ、ううん、なんでもないんだけど・・・」
「そうですか。あ、そういえば翔輝さんったらウルさんのベッドの横にもすごくリアルな蜘蛛の模型を置いてたんですよ。しかもかなり大型の。まったく、翔輝さんのイタズラにも困ったものですね」
「・・・うん、そうだね」
「あれ、どうしました?元気ないですね」
「・・・ううん、なんでもない」
「しかし、翔輝さんには何か制裁を考えないといけませんね」
「俺がどうしたって?」
「あ、翔輝」
「おうミラ、おはよう」
「こんばんはでしょ?」
「細かい事は気にすんな」
ちょうどいいタイミングで翔輝さんが部屋に入ってきた。
って言うかさっき寝るとか言ってませんでしたっけ?まぁこっちとしては好都合ですけど。
「翔輝さん、何でイタズラなんてしょうも無い真似したんですか?」
「は?何のことだ?」
「だから、霊を天井から吊るしたりウルさんの枕元に蜘蛛の模型置いたりしたのですよ」
「?何だそれ、俺じゃねぇぞ」
翔輝さん、ちゃんと私のアイコンタクト理解してくれたんですね。
あ、さっき翔輝さんに目で言ったんですよ。『ミラさんを嵌めるので、空気を読んで会話してください』って♪
「え、翔輝さんじゃないんですか?」
「俺がわざわざんなめんどくさい事するわけねぇだろ?第一俺の顔も真っ黒だったろ」
「・・・そう言われてみればそうですねぇ。特に最初の」
「普通根拠は後者じゃね?」
「それにしても、翔輝さんじゃなかったらいったい誰が・・・?」
「無視かよこの野郎」
「野郎じゃありません」
こんな会話をしながらもミラさんの様子を伺う。案の定、私が『いったい誰が・・・?』と言った時点でミラさんの体がビクッと震えた。
ん~、いい感じに追い詰めてますね♪
「ミラさん、心当たりありません?」
「え!?あ、いや、私は・・・」
「そんなわけありませんよね♪まぁでも犯人を見つけたら血祭りに上げないといけませんね~」
「う、うん、そうだね・・・」
「おいミラ、顔色悪いぞ?」
「そ、そんなこと無いですよ!?」
「動揺し過ぎだ、何で敬語?」
「どうしたんですか?汗ビッショリですよ?」
「ななな何でもないよ!?」
「まぁそれは置いといて、イタズラの加害者にはどんな制裁を加えましょうか?」
「べ、別に制裁とかはいいんじゃない?」
「いえ、私の気がすみません。まず血祭りは間違いないですね」
「・・・」
「他には・・・時間止めて座る直前に椅子を引き抜いたり、その人の食べる料理にだけ唐辛子入れたり・・・」
「ゴメンなさああぁぁぁいいいいぃぃぃぃ!!!!!」
はい、と言うわけで私の勝ちです。まぁ精神的にはボロボロにしてませんけど、これはこれでいいですかね。
その後私は翔輝さんに礼を言い、私はそれから3時間ほどミラさんに説教を続けました。
その一部が↓です。
「大体人の嫌がる事をわざわざ使用なんて最低です!第一そういう事をするなんて意味が分かりません!そんなことをして楽しいんですか!?」
「え、うん、まぁ・・・」
「聞いてないです!」
「今聞いたじゃないの!?」
「反論する気ですか!?」
「あああぁぁぁごめんなさいいいぃぃぃ!!!!!」
まぁさすがにそれが日が変わろうかという時間まで続くと翔輝さんから怒られたので、明日に持ち越しになってしまいました。
あぁ、あくまで持ち越しですよ?明日の夜引き続きこの時間までやりますよ♪
さて、少しはスッキリしたのでそろそろ寝ましょうかね?それでは私はこれで。
「翔輝さん、おやすみなさい」
「・・・」
・・・寝てますね。レディースファーストはどこに行ったんでしょうか?
って、なんとなく意味違いますかね?まぁいいでしょう。それでは今度こそお休みなさい♪
え~、書く事が無いです
「いきなりぶっちゃけんじゃねぇよ」
「さすが作者ですね」
やかぁしい
「まぁいいや、書くこと無いなら帰してくれ」
「今回ばかりは翔輝さんに同意です」
ん~、俺はいいんだけどこれは読者の皆様的にありなのか?
「無しでも帰る。それじゃ」
「右に同じく。それでは」
あ、ちょ、待って・・・!・・・ホントに行きやがった・・・。ゴメンなさい、二人とも帰っちゃいました。それじゃまた次回、よろしくお願いします・・・。