第18章 初めての会話
アメリカは明日学校休みなので、夜更かしして更新です(ちなみにこれを投稿したときのアメリカ時間は午前3時過ぎ。眠い・・・)
一度ほぼ書き終えたんですが、何かインターネットが落ちて保存する前に全部消えて、心が折れかけたけど何とか全部書くことが出来ました
とりあえず過去編第2章どうぞ
『・・・』
『・・・』
気まずい・・・。
幼き翔輝と譲葉が初めて二人きりになった時の事はこの一言で事足りる。
二人は沈黙を守り続けた、と言うか単に何を話していいのか分からないのである。
たまに生じる会話と言えば---
『・・・あの』
『え?』
『あ、いや、その・・・』
という風に、基本的に三回行き来してそのまま終了してしまう。
そんな状況が30分も続いただろうかと言う頃、買い物に行っていた譲葉の母親が階段を上がって部屋に入ってきた。
『ただいま~、って何で二人とも正座してるの?』
『・・・』
『・・・』
『・・・もしかして私が出かけたときからずっとこの状態?』
無言で二人はシンクロしてコクリと頷く。
『何か話した?』
その問いに関しては二人は少し考えた後、やはり頷いた。
あの話しかけ、返答、そして沈黙の三連コンボも会話に含まれるか考えた結果、違うと判断した結果である。
『あっきれた・・・。二人とも始めて会ってから何日経ってるのよ?』
譲のその言葉には返答せずに譲葉は立ち上がり、おぼつかない足取りで譲の足にしがみ付く。
『何にも話さなかったの?』
『・・・だって・・・何話していいか分からなかったから・・・』
『そんなこと考えなくても自然に話せると思ったんだけどなぁ・・・。って言うか譲葉、あの子の名前知ってる?』
『・・・翔太君?』
『翔輝君よ!名前くらいちゃんと知っておきなさいよ、まったく・・・。翔輝君も何か言ってあげて?』
『ううん、大丈夫だよ』
『ありがとね~。・・・そういえば翔輝君はこの子の名前知ってる?』
『譲葉ちゃんでしょ?さっきおばさん名前言ってたでしょ?』
『よく聞いてるわね・・・。まぁいいわ。ホラ譲葉、翔輝君とお話してみなよ』
『う、うん・・・』
それだけ言うと譲はとっとと下に降りてお菓子の準備を始めた。
・・・再び辺りを立ち込める静寂。
『・・・えっと・・・』
『こんにちは』
『・・・え?』
『いや、そう言えば挨拶もまだだってでしょ?』
『あ、はい、こんにちは・・・』
『そんなに慌てないでよ、僕も困っちゃうからさ』
『あぅ、ご、ゴメンなさいです・・・』
『謝られても困るんだけど・・・』
『じゃ、じゃあどうすればいいですか?』
『いや、だから普通にお話が出来ればいいな~って』
『あ、はい、分かりました。よろしくお願いします、えっと・・・翔輝、さん』
『うん、よろしく。でもさ、何でそんな変な言葉使いなの?』
『え、変、ですか?』
『だって僕達同い年だし。それに喋りにくくない、それ?』
『別にそんなことはないですけど・・・。あ、嫌なら頑張って普通の言葉使いにしますけど』
『いや、そんな頑張らなくてもいいよ。でもさ、せめて「翔輝さん」って言うのはやめてくれない?』
『分かりました。じゃあ・・・翔ちゃん?』
『また随分ぶっ飛んだね』
『ズイブン、って何ですか?』
『すごくってことだよ。普通に君とか呼び捨てとかじゃダメだったの?』
『あ、すみません、そっちのほうがよかったですか?』
『ううん、大丈夫だよ?それが一番最初に出たって事はそれが一番呼びやすい名前だったんでしょ?』
『・・・何だか言ってる事はよく分かりませんが、呼びやすいって言うことを言っているならそうです』
『まぁそんな感じだね。僕は普通に譲葉ちゃんでいいよね?』
『はい、よろしくお願いします』
『・・・よし、結構話せるようになったね』
『え?あ・・・』
『慣れた?』
『・・・はい、ありがとうございますです』
『そっか、よかった』
『二人とも、お菓子あるわよ~!食べたかったら降りてきてね~!』
そんな風に会話が弾み始めると、下から譲の声が聞こえた。どうやらお菓子の用意が出来たらしい。
『いこ』
『・・・はい』
翔輝が誘うと、譲葉ははにかんだ笑みを浮かべて翔輝の後を追って一階のリビングに降りていった。
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「と言うのがまぁ初めてちゃんと話したときだな」
「翔輝さんよく覚えてますね。私はほぼまったく覚えてないです」
「って言うか翔輝も譲葉も何歳?」
「?幼稚園だけど」
「どんだけ喋れるのよ、とてもじゃないけど幼稚園児のボキャブラリーじゃないわよ?特に翔輝」
「そんなことないだろ」
「そんなことある。『同い年』とか『随分』とか。こんな言葉普通の幼稚園児は使わないよ~」
「俺」
「うん、まあそれは知ってる」
「と言うか翔輝さんが『僕』って・・・」
「んだよ、文句あっか?」
「文句と言うか、意外だなぁって」
「お前俺が小3に上がることまではずっと聞いてたぞ?俺が俺のこと僕って言うの」
「そうでしたっけ?」
「どうでもいいんだろ?」
「ぶっちゃけそうなります」
「それより続き続き~!」
「え、もう終わりだぞ?」
「・・・え?だってお菓子食べた後は?」
「普通に話して普通に別れて普通に寝た」
「・・・普通じゃん」
「嫌だからそう言っただろ今」
「つまんな~い!何か他の話してよ~!」
「んなこと言われたって・・・。譲葉、何か頼む」
「え、私ですか?」
「だって俺他に何も思いつかん」
「・・・分かりました、じゃあ私達の両親のことでも話しましょうか」
「やったー!待ってました~!」
「いいですよね、翔輝さん」
「お好きにどうぞ」
「ではお言葉に甘えて・・・。コホン」
譲葉はそう一度咳払いをし、二人の両親の事を語り始めた。
書きながらも書いてからも思ったんですが・・・
こんな会話する幼稚園児がいるか!^^;
でも小1の弟がこんな感じに喋るのでまぁありっちゃありですかねぇ?
皆さんどう思います?