第15章 進歩
暇だったので書いてみました
一応若干進展しますが、それにはあまり、と言うかほぼ全く力を入れておりません
とにかく暇で書いたものなので、完成度は低いです。・・・と言うかこの小説自体完成度低いですね^^;
「翔輝、今日はちょっといつもと違うことやってみようか」
「違うこと?」
時刻は十時半。いつものように特訓をするために外に出た翔輝だったが、今日は違うことをやると言われてキョトンとしている。
「そうだよ。いつまでも刀を自分の上に降らせるのは嫌でしょ?」
「そりゃまぁ、下手すりゃ死ぬしな」
「だから今日はそれを直す特訓をしようと思って」
「そりゃありがたいな。で、何をどうすればいいんだ?」
「問題はそこなんだよね~」
レイのその言葉に翔輝は思わずマンガのようにずっこけてしまった。
「いきなりそれが問題じゃ身動き取れないんじゃないか?」
「う~ん、まぁ確かにそうなんだけど僕もいまいちその能力の事分かってないしね~・・・」
「こんな頼りない先生は初めてだ、今更だけど」
「あ、それは酷いんじゃない?僕だって翔輝が死なないように手加減してあげてるじゃん」
「それは教える立場の人間として当然のことをしてるだけだろ?教え子を殺したらダメなわけだし」
「う゛・・・。で、でも役には立ってるんでしょ!?」
「まぁそれは確かにそうだな。剣の腕は上達したと思うけど・・・」
「それはつまり役に立ってるってことなの!」
「んな強引な・・・。第一剣術はこの能力なくても上達させられるだろ?」
「それは・・・確かにそうだけど・・・」
「俺が習いたいのはこの能力の使い方であって剣術じゃないんだ、何とかならないか?」
「う~ん、でも僕にはよく分からないし・・・。とりあえず色々試してみてよ」
「その色々を聞いてるんだが・・・」
「あ、そうか。じゃあ試しに出る場所とかをイメージしながら増やしてみれば?」
「頭の中にその風景を描けと?」
「それが君にとってイメージしやすい形ならね」
「・・・」
いまいちどうすればいいかは分からなかったが、とにかく翔輝は自分の周りに刀が落ちてくるのを想像しながら抜刀する。
瞬間、いつものように光が上空に飛び出し形を形成し始めた。翔輝もいつものようにそれを見上げ、落下してくる刀を避ける用意をする。
しかし、今回は今までと何かが違った。光は翔輝の真上で数秒滞空した後、一気に散開して空に広がり---落ちた。
「きゃああぁぁ!」
かなりの広範囲に刀は広がり落下を開始したため、レイも危うく串刺しになるところだった。あと数秒反応が遅れていたらお陀仏だっただろう。
「あ、危ないよ!何で僕のところに落とすかなぁ!?」
「お、俺だってやろうと思ったわけじゃない!ただそこら中に落ちるようなイメージをしただけだ!」
「それがいけないんだって!そこら中に振ってきたらかなりの確立で僕にも当たるでしょ!」
「大丈夫だって、お前なら避けれるから!」
「何を根拠に!?」
「俺より強いだろうが!」
「知らないくせに~!」
「・・・成功したのに何でそんなに揉めてるんですか?」
いつの間にか小屋から出てきていた譲葉が二人のやり取りに突っ込みを入れる。
「あれ、譲葉?どうしたの、いつもは特訓中に外にくることなんてないのに」
「レイさんのあだ名も思いついたので感想を聞こうと思いまして」
「え、『レイ』じゃダメなの?」
「ミラさんがあだ名なのにレイさんだけ本名と言うのもどうかと思いましてね。一応考えてみたんです」
「へ~。で、どんな名前なの?」
「はい、狼人間は英語でワーウルフと呼ばれているので、その中の『ウル』を取ってウルさん、と言うのはどうですか?」
「いいんじゃないか?」
「そうだね、僕は結構気に入ったよ。そっかぁ、僕は今からウルかぁ・・・」
「・・・何をそんなに感動してるのかは知らないが、とにかくこれで今日に特訓は終わりか?」
「え、もうやめるの!?まだ何にもしてないよ!?」
「いや、だってめんどくさいし」
「特訓までめんどくさいんじゃダメじゃん!」
「いいんだよ、進歩したし」
「翔輝さん、別にどういう特訓の方法をとってもいいですけど、あんまり中途半端だと死にますよ?」
「大丈夫だよ、今は別に命を狙われる状況じゃないわけだし」
「よくもそんな悠長なことを言ってられますね。ついこの間私に殺されそうになったじゃないですか」
「お前が俺を殺すわけない」
「何を根拠にそういう事を言い切れるんですか?」
「お前、自分で刺した人間から吹き出た血が自分にかかるの我慢できると思うのか?」
「・・・何故でしょう、認めてしまうと何かに負ける気がします」
「あぁ、それは大変だ負けてしまえ」
「どっちを願っているんですか?」
「どちらかと言われれば後者」
「教えていただきありがとうございます。ついでに死んでいただければかなりありがたいですが、どうしましょうか?」
「断固拒否する」
「何でですか?あの世も結構面白いところですよ?」
「言ったことあるような言い方だな」
「昔天国の神と契約を交わしたことがありましてね。そのときに一度訪問させていただいたんです」
「そりゃよかったな、永遠にそこにいてくれてもよかったぞ?」
「いえ、私はまだこの世に未練があったので天国の住人としては受け入れてもらえませんでした。地獄に行くか生き返るかの二択でしたので、後者を選ばせていただいたんです」
「未練ってのは何なんだ?」
「黙秘権を使用します」
「あぁそう。まぁどうでもいいけど」
「ね、ねぇねぇ、何でこんなにピリピリした空間が出来ちゃってるの?」
「別にそんなことありませんよ?ねぇ翔輝さん?」
「そうだな、清々しい10時半だ。さて、昼寝でもするか」
「ご一緒させていただいても?」
「どうぞご自由に」
「感謝します。それではウルさん、ちょっと睡眠をとってきます」
「あ、うん、おやすみ・・・」
翔輝と譲葉は肩を並べて倉庫に入った。それを見送ったウルは呆然と立ち尽くしている。
「翔輝も譲葉も・・・。『清々しい』の意味分かってるのかな?」
そんな疑問を胸に秘めつつ、ウルはウルで木に登って昼寝をすることにした。
最近思ったんですが、この小説異様に会話多いですね^^;
もうちょっと状況説明のようなものを入れたほうがいいような気もしますが、それやるとさらにクオリティが下がる気がするのでやめておきます
それにしても、主人公こんなに簡単に少し成長しちゃっていいんですかね・・・?
追記:ついにPVアクセス一万人突破です!こんな小説を読んでくれている読者の皆様、ありがとうございます!これからもどうぞよろしくお願いします!